私が見ている数少ないテレビ番組で、ほとんど毎週欠かさず見ているテレビ東京の「カンブリア宮殿」で、印象に残ったことをシェアさせていただきます。
「カンブリア宮殿」とは、成功している社長の軌跡を紹介する番組で、ビジネスをしている人にとっては多くの学びがある番組です。
最近は、このコロナ禍で低迷する企業があるなか、逆境を跳ねのけて業績をあげている企業がよくクローズアップされているので、企業のオーナー以外の方でも大変勉強になる、数少ない優良番組だと思います。
テレビ東京で放送された経済番組が見られる「テレ東BIZ」はこちらから。
今回は、モスバーガーの社長、中村英輔氏。
チャレンジし続ける体質
最近は「モスプレミアム」なる店舗を出店。
1個1800円の和牛アボカドバーガー」を始め、高価格帯の商品を提供すると同時に、これまではなかったビールの提供も開始。
また、新規のチャレンジの他に、既存の商品にも改善を加えることを忘れていません。
ど定番の「モスバーガー」は、テイクアウトの需要を見込んで、冷めても美味しいソースに改良しています。
1973年には「テリヤキバーガー」を日本で始めて提供。
1987年には、米余りを解消するために国から要請を受けて開発した「ライスバーガー」を販売開始。
この頃から、「チャレンジをする体質」がありました。
また、差別化を図るため、1997年に農薬を極力使わない野菜を提供するため、農家と直接取り引きを開始します。
モスの失速
しかし、そんなモスも業績が伸び悩み、苦しい時期がありました。
24年間、右肩上がりで成長していた売上が90年代後半に低迷し始めます。
この時「今のままでも戻る」という慢心があったといいます。
こうして、若者離れが加速していきます。
これ、なんかうちの会に似ています。
業績はコロナ前までは右肩上がりで成長していました。
会員の中には「このままでいい」という意見を言う人がいますが、私はそうは思っていません。
常に新しいことに挑戦し続けなければ、やがて廃業していまうかもしれません。
現に、頑なに伝統を守って変化がない企業の多くは廃業していますが、時代の流れに乗って自社の強みを活かしながら変化していく企業は生き残っています。
私は、「うちは◯◯屋」と言っている企業は、危ないと思っています。
さて、そんな最中、2016年に社長に抜擢されたのが中村氏でした。
中村氏は次々に新商品を投入した結果、若者が戻り始めます。
さらなる苦難
中村氏が社長就任後、すぐに大事件が起こります。
食中毒です。
この事件をきっかけに赤字に転落。
しかしここで食品の細菌検査体制を肉や加工食品だけでなく、野菜にもその範囲を拡大し、一方で収益減のフランチャイズには11億円を補填し、再起を図りました。
そして翌年には、フランチャイズオーナーを集め、大方針転換を打ち出します。
世の中の変化は早い。ゆっくり少しずつ改革していく余裕などない、危機の時こそ挑戦を、と訴えました。
中村氏の原動力
中村氏が大切に取ってあるものがあります。
それは、創業者・桜田氏に提出した企画書です。
この時、中村氏は「味に満足いかなければ返金、または取り替え」を提案し、あっさりとGoサインをもらいます。
このことがきっかけで、
「動かなければ結果は出ない。失敗するかもしれないが一歩踏み込んで動くことを大切にしている」と思うようになりました。
残念ながら、その直後に桜田氏は急逝。企画が実現することはありませんでした。
他社とコラボで新商品
モスバーガーは、他社とコラボをして商品の範囲を広げ続けています。
まさに挑戦して続けています。
先述のライスバーガーを始め、コロナ禍で需要が減ってしまった漁業で、真鯛の需要を高めるために開発した「真鯛バーガー」、客足が遠のき「根元ごと引き抜いて廃棄しようと考えていた」いちご狩り農園の現状を知り開発した「まぜるシェイク 埼玉県産いちご」
通常、商品開発に1年かかるところを4ヶ月で開発して販売までこぎつけています。
「仕事はスピードが命」ということを実践した好例です。
また、山崎製パンとコラボした「バターなんていらないかも、と思わず声に出したくなるほど濃厚な食パン」は、完全予約でテイクアウト限定で販売中です。
また、グミ、パスタソース、マスクなども他者とコラボをして生み出しています。
モスの変化・チャレンジはとどまるところを知らないほどの勢いです。
「考えるということは書くこと」
中村氏が社長に就任した時、「どう思われたいのか」を考えて書きだしました。
そしていつも持っている手帳の裏側に「絶対守ろう」と思うことを書いているそうです。
考えるということは書くことであり、責任も同時に生まれるということです。
紙に書くことで消えない、消えないから忘れない、忘れないから実行できる。
この習慣は、物事を実現させていく上で非常に大事なことだと思います。
今回は、特に印象に残った言葉は
■「世の中の変化は早い。ゆっくり少しずつ改革していく余裕などない」
でした。
これを読んだあなた、「なんか今はモスの口」になっていませんか?(笑)
