鎌鹿隆美さんの「ホスピタリティー&リスクマネージメント研修」に参加してきました

和歌山県観光連盟が主催する、令和元年度の語り部研修にこのほど参加しました。
今年は「ホスピタリティー&リスクマネージメントを考える」
講師は北海道在住のフィールドアドバイザー、鎌鹿隆美(かまかたかよし)さん。
ホスピタリティーとリスクマネージメント・・・一見関連性のない二つに思えますが、お釣りを渡す際にお客様がお釣りを落とさないように両手を添えるのがホスピタリティー、お釣りを落とすことがリスクという例を出してホスピタリティーとリスクは表裏一体だということを教えていただきました。

その中で、個人的に刺さった言葉を以下にご紹介します。

「ガイドはホスト役だが、リーダーなのでその立ち位置を間違えてはならない」

以前、仕事を一緒にさせてもらった方はまさにそれで、完全に「お客様の下僕」になっていました。
これでは相手のコントロールの下に入ってしまう形になり、ガイドとしてもはや機能はしなくなります。
お客様の意見に沿うことは大事ですが、時として毅然と「No」と言えるようにしておきたいものです。
「寄り添う」は、言いなりになることではありません。

「犯した失敗の責任はすべて引き受け、潔く謝れ」

たとえその責任が自分になくても、それを自分の責任にして謝ったほうが、意外と後から問題にならない・・・というようなことをおっしゃっていました。
私が読んだ本「成長マインドセット」の中で「100%当事者意識を持て」「他責にしないは100%」と書いていましたが、お話いただいた内容はまさにその内容と同じでした。
時間通りに到着できなくても、それを例えば同行していた添乗員のせいにすることなく、すべて自分の責任にすべきというような内容でした。
もちろん、「後の賠償責任等一切を引き受けます」という話ではありませんが、たとえ添乗員が同行していても100%自分が引っ張るという意識を持つことが大切だということです。
そうすることによって、想定されるリスクを回避できるからです。
しかし、あくまでも行程管理は添乗員の業務ですので、添乗員を差し置いて勝手に行程を考えてお客様を引っ張って行けという話ではありません。念のため。

「弁護士並の給料はもらいたいね」

また、山岳ガイドの収入面のお話が私には刺さりました。
理想とする年収のお話やそれに対する現実をお話され、「うちも一緒だ」と共感しました。
お話によると、専業でされている山岳ガイドさんで年間120~130日だそうです。
「弁護士並の給料はもらいたいね」という話をよくガイド仲間の方とされているそうですが、「弁護士の給料が1000万とすると1回のガイド料は〇〇円だから、難しい。けど、年間の出動回数はそれくらいが限界」のような内容でした。

ちなみに、2019年のわたしの出動日数は112日でした。
今年は代表の仕事をしたいがために意識的に抑えていましたが、それでも普通は年間平均120~150日程度です。

それ以上アップダウンの激しい熊野古道を歩くとどうなるか・・・・

熊野の繁忙期はだいたい4月5月、10月11月です。
その間は月間20日程度ガイドに出ていますが、だいたい5月と11月に体が悲鳴を上げ始めます(笑)
この状態が年中続くと正直、気力体力ともに持たないです。
他の通訳案内士さんのことを悪くいうつもりは毛頭ありませんが、いわゆる街歩きや観光バスツアーと、古道歩きでは通常必要とされる歴史や文化の知識に加え、体力、コースの知識なども必要になり「だれでもできる」というわけではありませんので、そのあたりの付加価値に対する報酬というのはいただくべきだと考えています。

後半では、用意されたイラストを見て予想されるリスクを考える練習をしました。
2枚それぞれのイラストに10個のリスクが隠されていましたが、私は全部言い当てることができませんでした(汗)
あの場で言い当てることができなかったというのは収穫であり、現場ではなかったことが幸運でした。

最後に、実際に起った登山での事故についてお話をしていただきました。
このお話は有名なので、以前あるテレビ番組でも特集を組まれていて大まかな話は聞いたことがありましたが、改めて「現場100回」、下見の重要性を思い起こさせてくれた内容でした。
山岳ガイド3人とシェルパがいたにも関わらず、そのコースを知っている(歩いたことのある)ガイドはたった1人。
うち一人は有名なベテランガイドだったそうですが、それでも山はそう甘くはないということを思い知らされた事件でしょうね(このベテランガイドさんも亡くなっています)
熊野古道はそんな本格的な登山ではありませんが、やはり山の中に入り、お客様の命を預かるわけですからわたしは、私は歩いたことがないところにはお連れすることはできません。

「現場100回」

ベテラン語り部さんから教えていただいたことが、ずっと私の中に生き続けています。

“鎌鹿隆美さんの「ホスピタリティー&リスクマネージメント研修」に参加してきました” への2件の返信

  1. 函館の鎌鹿です!
    参加有難うございます!
    コロナ禍で厳しい状況ですがガイドラインをベースに観光ガイド業に精進して下さい。北海道、函館へお越しの際は是非お声がけ下さい。
    散策&温泉&お食事…ご一緒しましょう!
    コメント遅くなりました=(^.^)=

  2. 鎌鹿先生、コメントありがとうございます!
    その節は大変実りの多いお話をいただき、感謝しております。ありがとうございました。
    北海道はまだ訪れたことがありませんので、ぜひとも一度訪れたいと思っています。
    その際にはどうぞよろしくお願いいたします。

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