
毎年伊勢には1、2回お参りしています。
伊勢神宮の呼称
だいたいの人は「伊勢神宮」と言いますが、「神宮」が正式名称です。
串本の人が潮岬のことを「岬」と言っているようなものでしょうか(笑)
「岬」といえばそこしかない・・・みたいな。
なので、「伊勢」をつける場合は「伊勢の神宮」というのが正しい呼び方です。
神宮の構成
神宮は正宮(しょうぐう)、別宮(べつぐう)、摂社、末社、所管社の合計125のお社の総称です。
みなさんはおそらく、外宮(げくう)と内宮(ないくう)はお参りするかと思いますが、私はさらに別宮や、二見興玉神社(夫婦岩)や、猿田彦神社、帰りには尾鷲神社にもお参りします(二見興玉神社、猿田彦神社、尾鷲神社は神宮所属ではありませんよ、念のため)
別宮は、外宮と内宮に次いで格式の高いお社です。
五体王子みたいなもんか(笑)
別宮は全部で14社あり、内宮の敷地内に2社、外宮に3社ありますが、他のお社は伊勢市内にあったり、志摩市や大紀町にもあります。
千木のお話
神社の屋根に乗っている「X」の形をした木を「千木(ちぎ)」といいます。
「X」の上部先端を水平に切っているものを「内削ぎ」、垂直に切っているものを「外削ぎ」と言います。
「内削ぎ」は女性の神様、「外削ぎ」は男性の神様とよく聞きますが、神宮についてはまったく当てはまっていません。
神宮では単に「内宮所属のお社は内削ぎ、外宮は外削ぎ」と決まっているだけで、神様の性別で決まっているわけではありません。
その証拠に、別宮には「月夜見宮(外宮所属)」「月読宮(内宮所属)」や、「風宮(外宮所属)」「風日祈宮(内宮所属)」など、同じ神様を祀っているお社がありますが、外宮所属の月夜見宮、風宮は外削ぎ、内宮所属の月読宮、風日祈宮は内削ぎです。
神宮の千木を見てもらえばわかると思いますが、「X」の下半分が屋根に突き刺さった状態で見えていません。
これは、もともと屋根の補強のためのものであったので、神宮の千木が元々のスタイルです。
現在は「これは神社ですよ」という意味で屋根の上に乗せています。
これを「置き千木」といいます。
よく「神社とお寺の違いはどこで見分けるの?」とお客様に聞かれます。
その見分け方の一つがこの千木があるかどうかです。
神武天皇は音読み(漢語読み)なので実在しない?
以前、「神武天皇は漢語読みなので存在などしていない」と、ある方から聞いたことがあります。
では、「神宮」は漢語読みですが、神宮が創建された約2000年前には神宮は存在していなかったのでしょうか?
漢字が伝来したと言われている5~6世紀よりずっと前から神宮は存在しています。
「漢語読みだから存在しなかった」というのは解釈が単純すぎるように思います。
もともとは大和言葉で呼ばれていたものが、漢字の伝来とともに読み方が変わったと解釈する方が自然だと思いますがね。
「古事記」は「ふることふみ」と呼ばれていたとも聞いたことがあります。
「神社」も「かむやしろ」と読めますしね。
「別宮」も、もともとは「わけのみや」と呼ばれていたそうです。
「神武」を大和言葉に置き換えると「かむたける」と言うそうです。
以前、日本語教育の第一人者・谷山徹さんから聞いた話ですが、漢語はその音の響きから、威厳があるという印象を与えるそうです。
元は大和言葉で呼んでいたものを、威厳を持たせるためにあえて漢語読みにしたとも考えられます。
みなさんはどう思いますか?
ちなみに、内宮のことを知りたいのであれば、神宮会館の早朝参拝はオススメですよ。
宿泊者には無料で案内を受けることができます。
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