
青年になったソサノヲは、父・イサナギからネの国に行くように言われます。
ネの国とは現在の新潟県、富山県、石川県、福井県、京都府の日本海側を指すそうです。
ネの国は国政が乱れていたので、ソサノヲはその改善を命じられたのです。
その中でソサノヲは、サホコ(出雲)で自分の居場所を見つけ、ある女性と結婚しようとしますが、アマテルカミの了解も得ないままであまりにも急すぎたために破談になってしまします。
この一件から、ソサノヲはアマテルカミに恨みを持つことになります。
一方で、アマテルカミの后・モチコはアマテルカミとの間に授かった子が、アマカミの地位に就けないことを恨みに思っていました(アマテルカミの后は12人いて、そのうちの正后・セオリツヒメ(ホノコ)の子が継承すると決まっていました)
さらに、モチコの妹・ハヤコも、アマテルカミの元に嫁いでいましたが、あろことか、ソサノヲに恋心を抱いてしまいます。
こうして、ソサノヲ、モチコ、ハヤコは、アマテルカミを殺害し、ソサノヲをアマカミにしようという計画を立てます。
しかし、この計画を、セオリツヒメの妹でもあり、アマテルカミの后の一人でもあるハナコに知られてしまいます。
ソサノヲは、ハナコに告げ口をされた仕返しに、ハナコが機織り(はたおり)をしていた家の屋根に穴を開けて馬を投げ入れます。
驚いたハナコは、逃げた際に機織り機の一部が突き刺さってしまい、命を落としてしまいます。
他にも、すでに成長していた稲に上から種を撒いて稲の成長を阻害したり、神衣を織る斎服殿を汚したりもしています。
こうした一連の事件を引き起こした罪で、ソサノヲは髪を切られ、爪を抜かれて死刑になるところを、セオリツヒメの助命のお言葉により、命拾いをします。
助命されたソサノヲは、今度は「追放」という形で、ネの国に向かうことになるのです。
ソサノヲ追放の真意
古事記では、馬を投げ入れて亡くなった女性を「機織り女(はたおりめ)」としか書いていません。
ソサノヲは単にいたずらをしたのではなく、その背景には、アマテルを殺害し自分がアマカミになろうとする計画を告げ口した、セオリツヒメの妹であり、同時にアマテルカミの后の一人でもあったハナコへの仕返しでした。
「ホツマツタヱは偽書だ」と言っている人がいるようですが、私が思うに、たとえホツマツタヱが偽書であったとしても、本当に話がよくできていますし、その内容には説得力があります。
もちろん、ホツマツタヱが一番正しいとは言いません。
記紀とホツマツタヱ、どちらが話の筋が通っているかはあなたの判断にお任せしますが、私は読めば読むほど、記紀で語られていたことに対する疑問が次々に解けていき、知らない間にその世界に引き込まれてしまっています。
次は記紀に登場する天照大神と須佐之男命の誓約の話です。
