めっきり冬らしくなってきました。体調管理には十分気をつけたいところですね。
さて、今日は「ファイルの重要性」についてお話したいと思います。
なぜ必要か?
私たちガイドは、日本語でも説明が難しいことを、他国の言語を使って説明しなければなりません。前の記事に書いた通り、記憶の定着と理解度を深めるには、図や写真の使用が重要になってきます。
たとえその説明が「立て板に水」であっても、あまりにもスラスラと説明されると、理解を通り越して「すごい流暢だな」という印象ばかりが残ってしまい、肝心の説明がお客様の頭に残っていない可能性大です。
さらに、あまりにも流暢に話されると、聞いている方の理解が追いつかず、結局「ガイドの自己満足」になる可能性もあるわけです。
ですので、流暢に説明できる場合であっても、やはり図や写真は使うべきです。
先日、和歌山県主催のスキルアップ研修に講師として行ってきました。
スキルアップ研修についてご存じない方のために簡単にご説明すると、ガイドのライセンス保持者が、ネイティブのモニター(お客様に見立てた参加者)を案内し、最後に彼らからのフィードバックをいただくというものです。
最後のフィードバックで、一人のモニターから「高野山で案内を受けた時は写真を使ってくれていたので非常に分かりやすかったが、今回はそれがないことが残念だった」という意見がありました。
ファイルには何を入れているのか?
ではファイルを使っているガイドが一体何を入れているのか、千差万別だと思いますが「和田」という例を使ってご紹介します。
①写真
言葉で説明しにくいもの、単語はわかるけれども、それが一体どういったものなのか、説明の補助として用意しています。具体的にいうと、タヌキ、ハチ、蛇、カケス、川下りの筏・・・などです。
ハチ、蛇はどれが毒を持っているものかを説明します。
これは言葉では絶対に説明できないことです。
②図
国内林業の年代別経緯を入れています。
③時刻表・運賃表
熊野でのご案内はバスの利用が欠かせません。慣れてくれば大体の時間や運賃は覚えてしまいますが、やはり確認のために必要です。
④地図
地図は日本地図、紀伊半島の拡大地図(熊野古道が記載されているもの)、宿や観光スポット周辺のもの、古道の高低表です。
お客様はよく、今どのあたりに自分達がいて、どこに向かっているのかを知りたがるかたがたくさんいらっしゃいます。そこで紀伊半島の地図を使って説明をしています。
特に古道の高低表は、お客様に今どこにいて、あとどれくらいあるのかを説明するには最強の道具です。高低表は、田辺市発行の英語版の地図を拡大コピーしています。
また、宿周辺の地図は、案内が終わってお客様がご自身で宿まで行かれる時に、該当する地域の地図をお渡ししています。
翌日のバスの時刻を聞かれる場合もたまにありますので、ファイルに入れている時刻表をお渡しする場合があります。
⑤ウェルカムボード
お客様の名前を書いたものを入れておきます。
以前はファイルとウェルカムボードを別々に持っていましたが煩わしいので一つにまとめました。
ウェルカムボードで注意しなければならない点は「呼び捨てにしない」です。必ず「Mr.」「Ms.」などをつけましょう。
中には性別のわからないお客様もいらっしゃいます。そんな場合は名前の後ろに「-sama」をつけています。
ファイル使用時の注意点
どのページでも瞬時に開くことができるように、インデックスは必ず貼っておきます。
せっかく写真や図を用意したのに、それを探すのに時間がかかっていてはプロとは言えません。
タブレットで代用は可能か?
タブレットの利点としては
①多くのデータを入れることができる
②ついでに検索もできる
③比較的雨にも強い
欠点としては
①少々重い
②データの呼び出しに時間がかかる
③落とせば壊れる可能性大
④高価
また、タブレットではお客様に地図や時刻表をお渡しできません。
・・・中にはタブレットの画面越しに携帯で写真を撮るお客様もいらっしゃるようですが(笑)
ファイルの欠点
いい事ずくめのファイル使用ですが、やはり欠点はあります。
①団体バスでお見せするには小さすぎる
②持ち運びがたいそう
上記以外ではファイルの欠点が見当たりません。
使う、使わないは自由ですが、自分なりに工夫をしてお客様により喜んでもらえるようにしていただけたらと思います。
