滝尻~高原の最終回です。
夫婦地蔵

元々、この場所にはなく、山の中にあったそうですが、山の持ち主さんがもっと多くの人にお参りしてもらいたいとこの場所に「遷座」したそうです。
高原熊野神社

創建は古く、1403年に本宮大社から勧請されました。
現在の社殿は1544年建立と棟札に書かれているそうですが、私は築600年ほどと習いました。
しかしこれは、勧請された年のことでしょうね。
御神体は懸仏(かけぼとけ)で、熊野の信仰である神仏習合を色濃く残しています。
懸仏とは、円形の銅板などに仏様の像を表したもので、社殿に懸けられていたことから名付けられました。
神仏分離令から廃仏毀釈の動きが起こった時、熊野の多くのお社は合祀されてしまいましたが、この高原熊野神社においては守られました。
社殿は檜皮葺(ひわだぶき)で、1998年までは30年に一度、屋根の葺き替え(と塗り直し)が行われていました。
その費用も目を見張る金額で、
1938年には30万円、1968年は200万円、1998年は2000万円、そして2016年には1400万円かかっています。
クスノキ
境内には樹齢1000年と言われるクスノキがあり、見る者を圧倒します。

このはるか下を流れる石船川(いしぶりがわ)支流の護岸工事をしている時に、クスノキの根が出てきたそうです。
ここから下の川まではクスノキが生えていないので、この木の根だと言われています。
木彫りの龍

また、社務所の横には木彫りの龍が安置されています。
この龍、2018年9月の台風21号で倒れてしまった樹齢約250年の御神木のひとつのタブノキから、チェーンソーで彫られたものです。
手掛けたのは、龍神村在住のチェーンソーアーティスト・城所ケイジさん。
死んでしまったものが再びこうして蘇る・・・まさに熊野を象徴していると思います。
棚田

熊野は自然と歴史が織りなす複合遺産として世界遺産に登録されています。
この棚田も、景観保護のために有志で管理しているそうです。
写真でも少し見えますが、収穫した稲を乾燥させるのに、昔ながらの方法が使われています。
田起こしの時季になると、上空をトンビが飛び回り、出てきたカエルを捉えようと狙っている姿に遭遇します。
写真の水車は2~3年前に「改築」されましたが、その費用に100万円ほどかかったそうで、地元の方々の寄付などで賄ったそうです。
ネットを見ると、よく「果無山脈が一望できる」と書いていたり、ガイドでもそう言って説明している人がいるようですが、正面に見えている山並みは果無山脈ではありません。
果無山脈も見えてはいますが、それはずっと右の端っこの方です。
以上で滝尻~高原は終わりです。
細かいスポットなどには触れてはいませんが、機会があればガイドと歩いた時に聞いてみてください。
