滝尻~高原⑦

針地蔵

その名の通り、針に由来があります。
当時の高原集落では、歯医者などもちろんありませんでした。
地元の人が虫歯になった時、ここにお参りに来ると治るという言い伝えがあり、その痛みが治ったお礼としてブリキ(あるいは鉄)で出来た鳥居を納めるという風習がありました。
しかし、そういった素材で鳥居を作ることが難しいので、二本の針を鳥居の柱に見立て、その先端に糸を通すことで鳥居の代わりとして納めるようになりました。
そこから「針地蔵」と呼ばれるようになったとのことです。

先輩ガイドから聞いた話では、滝尻からの急坂に加えて、ここからの坂道で歩くことを諦め、この針地蔵をお参りすることで熊野に参ったことにして帰った人もいたと聞いたことがあります。

「熊野に参ったことにした」といえば、闘鶏神社でも同じような話を聞いたことがあります。
かつての巡礼者たちは身体の問題を抱えている人も少なくなく、とてもではないが本宮にお参りすることができないので、闘鶏神社をお参りすることで熊野にお参りしたことにした人々が多くいたそうです。
闘鶏神社は本宮から勧請されていますので、確かに熊野の神様にお参りしたことには間違いありませんよね。

ちなみに、闘鶏神社の社殿の配置は、当時の本宮大社の並びなのだそうです。
主祭神はイザナミ様、配祭神は速玉男神、事解男命、イザナギ様、天照大神、宇迦之御魂命・・・です。
面白いのは、速玉=イザナギではなく、別々に祀られているということです。
このことについては以前の記事「速玉大神について考える」をご参照ください。

今日はここまでです。
続きはまた明日です。

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