
今回は前回に続き、「日本語と英語を比較する」についてお話します。
完了形
日本人が苦手としている文型に、完了形があります。
現在、過去、未来に完了形があり、どれも日本語にはない概念なので、理解するまで時間を要します。
また、完了形には完了と経験があり、さらに学習者を悩ませます。
外国人のお客様からの質問でよく耳にするのが
How long have you been a guide?
と、これも完了形を使って聞いてくることがほとんどです。
答えとしては、別に「Five years」でもいいのですが、それでは味がありませんので、
I will have been a guide for 6 years in November this year.
などと、未来完了を使って答えるようにしています。
SOVとSVO
日本語の語順はSOVで文末に動詞を持ってくる「文末決定型」、英語はSVOで、主語の次に動詞、目的語が来る形を取りますね。
文末決定型は別に珍しい現象ではなく、約45%が文末決定型という調査結果もあるくらいです。
お客様とよく日本語の特徴についてお話をしますが、「文末決定型」だということをお話すると、英語圏のお客様は「ドイツ語みたいだ」という答えが返ってきます。
しかし、ドイツ語は100%文末決定ではなく、
Ich bin ein mann.
となり、英語の語順でいうところの
I am a man.
であり、ドイツ語でのBe動詞にあたる「ein」は主語の後に来ますので、日本語のような形ではありません。
ただし、これが完了形になると英語にあたる「have」と過去分詞にあたる語が分離をし、haveと過去分詞の間に目的語を挟んで過去分詞が文末に来るそうです。
Ich habe ihn getroffen. (わたしは彼に会いました)
「habe」が「have」、「getroffen」が過去分詞です。
これがおそらく、多くのお客様が「ドイツ語みたいだ」という所以なのでしょうね。
ちなみに、ドイツ語では数字の数え方に特徴があり、
「五十三」なら「3と50」、「百二十三」なら「100、3と20」という言い方をするそうです。
「難しい数え方をしますね」というと、「フランス語の方がもっと複雑だ」とおっしゃるお客様もいました。
オノマトペ
日本語はオノマトペ(擬音語、擬声語、擬態語)が、英語はおろか、他の言語より圧倒的に多いということで、外国人の日本語学習者を悩ませているようです。
オノマトペは日本人の感性でないと理解ができないので、なぜそんな音になるのか理解に苦しむようです。
「川がサラサラ流れる」なんて、まず理解できないですし、「しーん」と、静寂を表すのになぜ音で表すのか、など、日本人でも理由がよく分からない語が多いようです。
また、同じ「ゴロゴロ」でも「ゴロゴロしていないでさっさと用事を済ませなさい」とか「お腹がゴロゴロする」とか「巨大な岩がゴロゴロ転がってきた」とか「そんなやつ、ここにはゴロゴロいるよ」など、文脈によってまったく違う意味になる語もあるので、かなり厄介ですね。
