夏の水分補給、やってはいけないベスト5

8月も、気づけば終盤に差し掛かり、もう朝晩は秋の気配が漂ってきましたが、まだまだ日中は30℃を超える暑い日が続きます。
ちょっと話題の季節性が遅いような気がしますが、今回は夏の水分補給についてお話したいと思います。

ガイドでも結構勘違いされている方がいるようなので、ご自身の確認の意味も込めて読んでいただければと思います。

第5位 スポーツドリンクだけを飲む

水分補給にスポーツドリンクは欠かせませんが、これだけだと残念ながら△です。
スポーツドリンクを摂ること自体はいいことなのですが、「原液」のままだと糖分が多すぎます。
一度冷えていないスポーツドリンクを飲んでみてください。
めちゃくちゃ甘く感じるはずです。
糖分というのは、冷たいとあまり感じませんが、温めると甘みが増します。
逆に、塩分は温めると塩辛さが減少し、冷えると増します。
冷えた塩サバが塩辛く感じるのはこのためです。

スポーツドリンクの糖分濃度はおよそ4.5~7%。
それぞれの飲料メーカーが出している糖分濃度については、こちらをご参照ください。

糖分が多いスポーツドリンクイオン飲料

アクエリアスは4.6%、ポカリスエットは6.7%(!)
・・・ちょっと普通に多すぎじゃね?
500 mlで角砂糖3~5個分らしいです。

スポーツドリンクには、アイソトニック系とハイポトニック系があります。
アイソトニックは体液と同じ浸透圧ですが、糖分濃度が高く、約6%入っています。
人間が汗をかいて体内の水分が減り、浸透圧が下がると、この糖分濃度と浸透圧では早く吸収されません。

一方、ハイポトニックは低浸透圧で、汗をかいてしまった体には、こちらの方が早く吸収されます。
糖分もアイソトニックの約半分です。

暑い季節に熊野古道を歩いていれば、汗をかかないことはありません。
歩いている時はハイポトニックを飲むようにしましょう。

では、具体的にハイポトニックとはどんなものがあるでしょうか?

Asahi飲料のスーパーH2Oや、アミノバイタルなどがそうですが、じつは簡単に手に入れることができます。

市販のアイソトニック飲料を水で2倍程度に薄めれば出来上がりです。
最初、味はそっけない感じがしますが、慣れてくれば平気になります。

わたしは、粉末のポカリスエットを買ってきて、規定の2倍に薄めて作っています。
1袋で1リッターですので、その倍、2リッター作ります。

第4位 一度にたくさん飲む

一度に人間が吸収できる量は、約140 ml ~200 mlとされています。
一度にそれ以上摂ってしまうと、吸収されずに排出されてしまいますし、胃腸に負担がかかります。
特に、胃液が薄まれば食欲も減退しますし、消化も悪くなりますので、とりすぎには注意です。

第3位 塩分を摂らない

人間は汗をかくと塩分も失われます。
汗がしょっぱいのはこのためです。

アメリカのフーバー・ダム建設では、塩分を摂らないがために97名もの人が熱中症で命を落としています。
この後、水と塩分のタブレットを作業員に摂取させたところ、「被害」は収まったそうです。

ただし、市販の「塩分タブレット」は、糖分が多いものが多いので注意が必要です。
多少の糖分は必要ですが、基本、砂糖は害悪でしかありません。

「砂糖はエネルギー」とか言っている人がいますが、精製された砂糖自体にその効果がないため、体内のビタミンB1を使ってエネルギーに変えます。
砂糖を大量に摂ったあとに疲れるのは、このビタミンB1が大量に奪われたからです。

砂糖はほどほどにしておきましょう。

即効性のエネルギー補給が必要ならば、ブドウ糖のタブレットの方がずっといいです。
糖分が最終的に分解された形がブドウ糖です。
すでに分解されている形ですので、砂糖のように体内のビタミンB1も消費しません。

第2位 水・お茶だけを飲む

これ、案外多くの人がやっています。
普段の生活であれば特に問題はありませんが、暑い季節に汗をかきながら歩くとなれば、これは問題です。

さきほどの「塩分を摂らない」と共通することですが、人間、汗をかけば塩分も奪われます。
水だけを飲んで体内の塩分濃度が薄まると、いくら水を飲んでも体が「もう十分」と判断し、吸収せずに排出してしまいます。
これが脱水症状を引き起こしますので大変危険です。

特にお茶は利尿作用のあるカテキンが入っているものは「自殺行為」です。
緑茶、烏龍茶、紅茶などは絶対に避けましょう。
弁当屋でも、古道歩きのお客様用に緑茶をつけているところがあります。
春や秋なら問題ないでしょうが、夏だけは麦茶にしてもらいたいものです。

ちなみに、麦茶はカテキンもありませんし、体温を下げる作用があります。
麦茶と塩分の摂取でもいいと思います。

第1位 水分を摂らない

当たり前やろ!という声が聞こえてきそうですが、以外と、熊野古道を歩くお客様に多いパターンで、一番危険なのはいうまでもありません。

理由は「トイレに行きたくないから」

それだけの理由で、頑なに水分を摂ろうとしないお客様が結構います。

ここは、ガイドとしてお客様の安全を守る立場から、毅然と摂取してもらうように言いたいところです。

まとめ

今日は「水分補給、やってはいけないベスト5」としてお話しました。
今日お話したことについて最後にまとめておきます。

第5位 スポーツドリンクだけを飲む
スポーツドリンクが悪いわけではありませんが、汗をかいたなら「2倍薄め」のものを。

第4位 一度にたくさん飲む
人間が一度に吸収できる水分量は約140~200 ml です。
食欲減退、消化不良を起こしますので注意しましょう。

第3位 塩分を摂らない
汗と一緒に出た塩分も補いましょう。

第2位 水だけ、お茶だけを飲む
水だけでは体内の塩分濃度が下がり、結果的に脱水症状を引き起こします。
また、利尿作用のあるカテキンの入ったお茶は避けましょう。

第1位 水分を摂らない
トイレに行くことを嫌がって水分を摂ろうとしないお客様には、きちんと摂ってもらうようにしましょう。
 

以上、お役に立てれば幸いです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA