道湯川橋~発心門王子①

近露や野中で宿泊されたお客様は、バスに乗って道湯川橋まで移動して本宮大社まで歩く方が多いです。

迂回路

さて、草鞋峠から女坂(めざか)を下り切ったところから、岩神王子に上る男坂(おざか)ですが、2011年の紀伊半島大水害によって崩落の危険がある箇所が発見されたということで現在は通行止めになっており、代わりに迂回路を通るようになっています。

その迂回路には岩「上」峠があり、やはりこちらも約1時間あまりの峠越えとなります。

聞いた話によると、岩神王子への道が通行止めになって以来、岩上峠へと続く道の所有者の方が協力的で、古道歩きの方のために開放してくれたそうです。

・・・「通るなら通行料を取るぞ」と言っている、どこぞの大辺路仏坂の持ち主とはえらい違いです(笑)
まあ、仏坂の場合はすさみ町にも責任があるようですがね。
詳しい話はまたの機会に。

熊野古道は中世以来、災害などによっておそらくルート変更もあったと思います。
なので、現在通っている中辺路ルートも、中世には部分的に違ったところを通っていたのかもしれません。
今歩かせてもらっている迂回路も、ゆくゆくは正式なルートとなる日が来るのかもしれませんね。

迂回路の番号道標

滝尻王子を起点に本宮大社まで75本ある番号道標ですが、44番から迂回路に入るため、次に現れるのは湯川王子の51番からになります(2020年12月現在)
その番号道標が迂回路用に変わり、蛇形地蔵近くまで続きます。

番号は113番から始まりますが、45番としないのには理由があるそうで、万一緊急時に連絡を受けた際に、どちらの45番か分からなくなるので、あえて全く違う番号にしているということだそうです。

蛇形地蔵

岩上峠を越えると林道に出ます。
その林道を約20分歩けば蛇形地蔵です。

この「蛇形」とは、お地蔵さんの背後に据えてある石版に海藻の化石があり、それが蛇に見えるから名付けられたのだとか。

以前は岩上峠にあり、「ダル」という妖怪が旅人に取り憑いてしまうと、その旅人は動けなくなて行き倒れになるということから、道中安全のために建てられたそうですが、明治の大水害(1889年)が起こった際、岩上峠から奇妙な音が聞こえて来たためにこの周辺の住民が避難をし難を逃れたということがあり、それ以来、こちらに来ていただいて丁寧にお祀りしようということになり遷座されたそうです。

ダルといえば、南方熊楠もダルに取り憑かれたと日記に書いていますよね。
その時熊楠は仰向けに倒れたそうですが、幸い背負っていた植物採集のかばんで頭を打たずに助かったそうです。
それ以来、地元の方の助言に従って山に分け入る時は必ずおにぎりを持っていったとか。
というか、それまで食べ物を持って山に入ってなかったんですかね?

ダルに取り憑かれた時には、米粒を一つでも食べれば去っていくとか、手のひらに「米」と書いてそれを食べる仕草をすると去っていくなどと言われています。

ちなみにですが、行動食は本当に重要です。
それも、入れておく場所にも気をつけておくべきです。
アクセスが面倒なバックパックの奥底などに入れておくと、疲れて動けなくなった時に取り出すことも面倒になって結局食べなくなり、それが生死を分けたという事例もあるそうです。

行動食は取り出しやすいところにしまっておきましょう。

話がそれましたが、このお地蔵さんは喘息にもご利益があるそうです。

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