多様な文化的背景の違いを理解する⑩

今日は「リスクと注意点」の続きからです。

写真撮影と時間管理

日本人を含めアジア系のお客様は写真撮影が本当に好きな人が多いです。
以前の記事にも書きましたので詳細は割愛させていただきますが、それが原因で行程に大きな影響を及ぼす場合が出てくる時があります。

バス・電車の時間、日没時間が迫ってくる場合などは、お客様には「ここからは写真はダメ」とお伝えすることも必要になってきます。
お客様は古道の中で暗くなってしまうことを分かっていません。
以前の記事については、こちらをご参照ください。

https://7875937fbfc6f01c.main.jp/2021/01/14/%e5%a4%9a%e6%a7%98%e3%81%aa%e6%96%87%e5%8c%96%e7%9a%84%e8%83%8c%e6%99%af%e3%81%ae%e9%81%95%e3%81%84%e3%82%92%e7%90%86%e8%a7%a3%e3%81%99%e3%82%8b%e2%91%a4/

一番状況をよく知っているガイドが、一番正しい判断が出来ることは当然です。
なので「このままではマズい」と思ったなら、例えお客様がその時楽しんでおられようと、理由をきちんと説明して先を急ぎます。

気候への順応性

欧米系のお客様、特にヨーロッパやカナダのお客様は寒さに強い方が多いです。
これは、欧米人は基礎体温が高いためです。
以前、3月のまだ肌寒い時に、小雲取越をお客様と歩いている時、Tシャツ・短パンのイギリス人に会ったことがありますし、3月に大雲取越をご案内している時も、カナダのお客様は途中まで上はTシャツ一枚で歩いていました。

「ちょっと寒くなってきたから、上を着るよ」と言って立ち止まり、バックパックから出してきたのはTシャツ(笑)
「寒くないですか???」と聞いたら、「これはウールだから温かいんだよ」と言っていました。
ちょっと私たちの感覚とは違うようです。

こういったお客様は、逆に暑さには非常に弱いです。
特に日本の湿気を含んだ暑さには慣れていないので大量に汗をかき、みるみる肌が紅潮してきます。
梅雨から夏にかけて歩く場合は注意が必要です。
「喉が乾いた」という感覚があればすでに軽い熱中症が始まっていますので、そうなる前からこまめな水分補給と多めの休憩で対策をします。

また、スプレーボトルを持っておき、腕にかけてあげると、その気化熱で体温が下がりますし、うちわを用意しておいて休憩時に仰いであげるだけでも随分と違います。
ちなみに私がうちわを持っていく時は、釣り用のピンオンリールに繋いでバックパックにつけておきます。
うちわを使う時だけピンオンリールの紐が伸び、使い終わって手を離せば勝手に縮むので便利ですよ。

水分ですが、水だけでは逆に脱水症状になり危険ですので、できればスポーツドリンクと併用して飲んでもらうようにします。

ただし、スポーツドリンクは糖分が多すぎるので、水で2倍程度に薄めたものが発汗時の水分補給には最適です。
それが面倒であれば、スポーツドリンクの原液を飲んだあとに水を飲むと「約2倍」になります。

あと、トイレに行かないようにするためにあえて飲まない人がいますが、これは非常に危険です。
幸い、熊野古道では他の自然公園のようにトイレに「雉撃ち・お花摘み」に厳しくありませんので、「したくなったら言ってください」と言って飲んでもらうようにします。

逆に南国系に方などは寒さに弱いです。
フィリピン、シンガポール、香港、オーストラリアの一部などのお客様はその傾向が強いです。
ただし、寒さ対策は服装さえ気をつけてもらっていれば対処できます。
熊野は極寒の地ではありませんので、さほど気にする必要はありませんが、念の為にカイロを持っていき、必要に応じてお渡ししています。
また、人数が少なければお湯を持っていき、休憩時にコーヒーを入れてあげると喜んでくれます。
・・・中にはコーヒーにうるさい人がいて「これ、インスタントだね」と言った人がいましたが。
どこにでもいるんです、嫌味な人が。
だいたい、本当に寒い時はインスタントであっても結構喜んでくれますがね。

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