
今回は実際の熊野古道ガイドにおける注意点の中で、説明についてお話します。
目的地に着くまでにだいたいのスケジュールをお話しますが、現地に地図があればそれを使って説明する場合もあります。
一番いい方法は、田辺市が発行している地図拡大コピーしておき、それをファイルに入れておいて説明することです。
田辺市の地図にはエレベーションチャートも載っていますので、一番的確にお客様に情報を伝えることができます。
また、道中でも「今ここです」とエレベーションチャートを使って説明してあげれば、お客様は本当に納得してくれます。
はっきりと喜怒哀楽が出る外国人を相手にする場合、こんな時にやりがいを感じます。
コースの説明をする際には、以下のようなことをお伝えしています。
■難易度(上りや下り、舗装または山道)
■自販機の場所(道中でする場合もあり)
■昼食場所
これでだいたい、これから歩くコースのイメージをつかんでもらえます。
スポット説明
スポット説明では、あまり長くならないように、また、考えながらたどたどしく話さないよう、簡潔にわかりやすく説明をします。
当法人では、一ヶ所の説明に2分以上かけないように指導しています。
時にそれ以上になることもありますが、つまりながら話すような2分ではお客様も疲れてしまいます。
逆に早口でまくしたてるような2分でも、お客様は理解してくれません。
適度なスピードで、なるべく受動態を使わずに短い文で話すようにします。
書き言葉ではありませんので、小難しい表現などは必要ありません。
理解して楽しんでもらうことを最優先に説明できるよう心がけます。
また、一気に話すのではなく、文脈の区切りで一旦ポーズを置いてお客様の理解がついてこれるようにすることも必要です。
写真・絵・グラフの活用
また、写真や絵、グラフなどを活用して理解度を深めてもらうことも必要です。
話を聞いて想像したあと、実際の物を見た時にイメージと全然違ったというような経験があなたにもあると思います。
実際に写真を見せることは、お客様の想像と現物のギャップを埋めるのに非常に役に立ちます。
質問に対する応答
説明をすると、質問が返ってくることがよくあります。
何を質問されるのか不安があるのがガイドの仕事です。
しかし、このことは裏を返せば、お客様がきちんと話を聞いてくれている証拠でもあり、その質問によってあなたのスキルが磨かれていくことを思えば、質問が怖くなくなります。
また、スポットごとにだいたい似たような質問が飛んでくることが多いので、やはり経験に勝るものはありません。
わたしもお客様からの質問で知識はおろか、英語力もかなり鍛えられました。
しかし、分からないことははっきり分からないと言っても大丈夫ですが、あまり「分からない」と多用すると信頼を失いますので、適度に使う分にはという前提でOKです。
また、分からなかった時の対応としては、後日も案内する予定があれば「今日調べて明日お答えします」という方法や、自分のこれまでの経験から判断して答えるという方法もあります。
あるいは、この日でお別れしなければならない場合で、お客様がどうしても知りたがっていることについては、メールアドレス・FB・What’s upなどの連絡先聞いておき、後日お答えするという方法もありますが、そこまでして知りたがるお客様はこれまでの経験上あまりいません。
また、あまりオススメできませんが、その場でスマホで調べて答えることもあるかと思います。
熊野古道を案内する時は、単に歴史の話ではなく自然、コース、周辺知識など、雑多な内容の引き出しを用意しておく必要があります。
「歴史は得意だが、草木のことはさっぱり」という場合、お客様の興味が草木ならアウトです。
当然、ガイドそれぞれに得手・不得手な分野があるので、すべてにおいて専門的な知識は決して必要ではありませんが、「まったく知らない」という最悪の事態は避けたいものです。
