
靴社会と座敷
靴のまま家でくつろぐ外国人には、どこで靴を脱ぎ、どこで靴を履かないといけないかが理解できません。
靴のままで乗ってはいけないところと、裸足で降りてはいけないところの区別をしっかりと伝える必要があります。
例えば、レストランの座敷で靴を脱いであがったにも関わらず、トイレに行く時や店内のお土産物を見る時に靴下のままで行こうとしたり、宿の玄関では簀子の上に靴のままであがったり、靴をいったん脱いでから靴下のままで簀子から下りて辺りをペタペタ歩いたり、トイレのスリッパを履いたまま廊下にあがってきたりと、座敷社会に慣れていないがために、この区別が結構難しいようです。
冗談でしょうが、「バスの乗り込む時に靴を脱いで乗って、靴だけが残っていた」という話も聞いたことがあります。
まあ、冗談でしょうけど。
トレッキングの服装
トレッキングの服装についても、日本と外国でのスタンダードの違いがあります。
レインウェアでは、日本人であれば上下をしっかりと着ることが当たり前ですが、欧米系は下を履かないことが多いです。
「別に下は濡れても構わない」といった感覚です。
そんなことをすれば、靴下から靴の中に雨が染み込んできて、靴の中までずぶ濡れになるのになあ・・・と、その姿を見ていつも思います。
そもそも、レインパンツの存在自体も知らないお客様がいたりします。
私が履いているレインパンツを見て「それはいいアイデアだね」と言ってきたお客様がいたくらいです。
初めて聞いた時、何を言っているのか理解するのに少し時間がかかりました。
あと、一番注意して欲しいのがショートパンツで歩くという点です。
「Lyme Disease」という言葉があるくらいですから、日本だけではなく、海外にもダニはいるはずですが、そういったことはあまり気にしないのか、はたまた「自分は大丈夫」と思っているのかは分かりませんが、男女を問わず本当にショートパンツで来るお客様が多いことに驚かされます。
あまりにもそういったお客様が多いので、「あなたの国では、それがトレッキングの標準的な服装なのですか?」と聞いたところ「そうだよ」という答えが返ってきました。
日本人は、夏場でもロングパンツはもちろん、長袖を来て歩く人が多いですが、その出で立ちが逆に欧米系の人には理解し難いようです。
私は、夏場であればラッシュガードの上にTシャツを着ることが多いのですが、そのラッシュガードを見て「暑くないの?」とよく聞かれます。
まあ、話題の一つとして話のネタにもなりますので別に聞かれることに対しては何とも思っていませんが、私の「暑苦しい格好」を見て不思議がる人が多いです。
熊野古道を歩いていて、マダニの他にも危害を加えたり、人を不愉快な思いにする虫や生き物はたくさんいます。
蚊(滝尻周辺に特に多い)、ブトウ(極小のハエのような吸血虫)、ウシアブ(大型の吸血虫)、スズメバチ、ヘビなど、あとは、少ないですがヤマビルもいます。
そういった害虫から身を守るために、肌の露出は極力抑えるようにしなければなりません。
熊野古道で人に危害を加える生き物については、こちらの記事をご覧ください。
「軽装」への対処法
依頼はエージェント経由で来ることが多いので、「会ったら軽装だった」ということがままあります。
あらかじめ伝えることができる場合は事前に伝えておく方法がありますが、エージェントもそのグループの代表の方とメールのやり取りをしていることがほとんどでしょうし、海外のエージェントから日本国内のインバウンドのエージェントへの依頼という「又貸し」ならぬ「又依頼」という形式も多いので、参加者全員に周知させることはなかなか難しいところがあります。
たとえエージェントがその旨をお客様に伝えたとしても、その代表の方が参加者全員に連絡してくれなければそこで止まってしまいます。
家族ならまだしも、これが友人同士や知り合い同士であれば、さらに難しくなります。
中には「どういった服装が望ましいですか?」と聞いてくれる人がいますが、この場合はきちんと守ってくれる場合が多いです。
また、なぜ肌を露出しない服装が望ましいのかという理由も説明しておくとなお良いです。
