多様な文化的背景の違いを理解する⑤

時間の感覚

外国の人は、日本人のように時間通りに現れることが少ないと理解しておく必要があります。
初日で、しかもその前に行程がないお客様については、待ち合わせ時間にはだいたいきっちり来てくれますが、スルーガイドの2日目からは特に注意が必要です。
逆に初日でも、待ち合わせ時間の前にどこかに立ち寄るなどの行程があった場合は、遅れることが多いです。

南方系のお客様は時間にルーズ

相対的に、欧米豪の方は比較的集合時間に来てくれることが多いですが、南方系の方は遅れることが当たり前のような感覚です。

なので、スルーガイドの場合で、翌日の集合時間をお伝えする時などは、少なくとも出発したい時間を10分早めて言う必要があります。
それでも、ひどい時は20分遅れで朝食会場に現れることもありますが、本人たちは遅れて来たことに対して悪びれる様子は全くありません。

ここで言う「南方系」とは、シンガポール、マレーシア、メキシコ、フィリピン、香港、スペインなどを指します。
他にもいわゆる「南方系」のお客様はいるでしょうが、わたしはあまりご案内したことがないのでわかりません。

また、こういったお客様は集合時間に遅れるだけではなく、道中でもかなりゆっくりと過ごす傾向があり、日本式にキチキチに行程を組むと不満がでます。
通常であれば2時間で終わるようなコースも、倍以上かかる場合があります。
旅行会社さんもこういった国民性を承知した上で行程を組んでもらたいものです。

以前、フィリピンのお客様をご案内した際、熊野古道の物珍しさも手伝ってか、まさに「一歩歩くごとに全体写真」のような状態でした。
このままでは道中で日暮れを迎えてしまうと判断したわたしは、ある地点で「このままのペースで行くと古道の中で暗くなってしまいます。明日も同じような景色のところを歩くので、これからは先は写真は撮らないでください」と強く言いました。

それに対して反論はありませんでしたが、ちょっと「シュン」となっていて可哀そうでした(笑)
案の定、古道から出てほどなく辺りは暗くなり、宿に到着した時にはすでに真っ暗でした。

このお客様のグループはスルーガイドで5日間ご案内しましたが、スポーツ用品店での買い物で1時間過ごしたり、アスファルトの道でも「歩いているのか」というようなペースで歩いたりと、終始ゆっくりモードでしたが、時間の許す限り好きなようにしてもらいました。

毅然と振る舞うことも必要

また、これもフィリピンのお客様でしたが、出発時間を7時と伝えると反論してきました。
そのお客様たちはカミノを歩いていて、その時は毎日9時出発だったと言い張るのでです。
しかし、カミノと熊野古道は同じ巡礼道でも様相がまったく違います。
その感覚をこちらに持ってきてもらっても困ります。
熊野は熊野、カミノはカミノです。
なので7時で押し通しました。

ガイドは、時に毅然と振る舞わなければ舐められてしまいます。
一旦舐められてしまえば、あとは言うことを聞いてくれなくなります。
外国人は相対的に言い方は悪いですが子供のような一面があり、「こいつはいける」と思った人間には強く出ますが、「この人にはかなわない」と思われればかなり下手に出てきます。
逆にそういった意味では、日本人よりも扱いやすいかもしれません。



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