多様な文化的背景の違いを理解する⑥

ガイドをする上で欠かせない知識として食に関するものがあります。
一つ一つについて詳細に知る必要はありませんが、いったいどういったものなのかというところを押さえていただけたらと思います。

欧米系とアジア系

食に関しては大まかに欧米系とアジア系に分けることができます。
欧米系はアレルギーに対して気を使わなければなりませんし、アジア系では美食家が多いため、何を食べたいのかということが重要になってきます。

欧米系は、食に関してはさほどうるさくなく、全く違う食べ物を口にする時に好奇心が大きいようで、お弁当を食べている時などには「これは何?」という質問をよく受けます。
しかし、前述したように欧米系のお客様はアレルギーを持っている、または何かしらの理由で食べないという方が実に多いです。
・・・ただの好き嫌いもありますが。

一方、アジア系のお客様にはアレルギーといったものはほとんどなく、結構何でも食べてくれますが、舌が肥えている方が多く、ちょっと美味しくないものであった時、「違う店を紹介してくれ」と言われたこともあります。
また、地理的に近いということもあり、リピーターが多く、日本の食べ物に慣れている方も多いです。
初めは、欧米系のお客様のように好奇心が勝っていたのかもしれませんが、慣れてくるとさらなる「刺激」が欲しくなるという、人間誰もが持っている欲望が頭をもたげてくるのでしょう。

食事制限と習慣

次に、食事制限と習慣について見ていきたいと思います。
以下に主だったものを挙げます。

ベジタリアン

欧米系のお客様に結構いらっしゃいます。
ベジタリアンにも種類があり、乳製品はOKとか、乳製品・卵はOKとか、乳製品・卵・魚はOKなど、数種類あります。
しかし、ベジタリアンにも「エセ」がいます。
たまに起こることとして、「肉・魚はNG」と事前に情報があっても、昼食のメニューを見た瞬間に「それなら食べる」と言って肉をガッツリ食べる人を何人か見たことがあります。

ビーガン

ベジタリアンの中に入りますが、ビーガンはさらに制限があり、乳製品さえ摂らない人たちのことです。
まあ、人のことなので口出しするつもりはありませんが、何でも行き過ぎは良くないと思うんですがね。
カフェなんかでもコーヒーのミルクがNGのなので豆乳にしたりなど、この田舎でなかなかハードルが高い注文があり、困る時があります。

グルテンフリー

ビーガン以上に困るものはグルテンフリーです。
グルテンとは、大雑把に言えば小麦に含まれるタンパク質のことですが、これが体内に入るとアレルギーを起こす人がおり、人によっては命に関わるような症状が出る場合がありますので注意が必要です。
ただ、そういった人はその旨を書いたカードを持っていたりします。
グルテンフリーにも「エセ」というか、意識的に摂らないと決めている人もいます。
現在の小麦は品種改良されてできたものであり、昔の小麦とは違うそうです。
その「変種のグルテン」が悪さをする・・・と考えており、意識的に遠ざけているとお客様から聞いたことがあります。
なので、食べれないことはないが、普段体に入れていないもの入れることによってお腹を下したりすることがあるとのことです。

また、世界各国を旅行されているお客様のお話では、アジアは米粉を使った料理が多いので比較的安心して旅ができるそうですが、同じアジアである日本では、米粉を使った料理やスイーツがほとんどなくて苦労していると聞いたことがあります。

甲殻類

甲殻類では、エビ・カニそのものの他に、実際にあった例としては、お弁当のご飯の上に尾頭付きのエビが乗っていましたが、そのエビから出ているエキスがご飯についたものでもNGだったということがありました。
なのでもちろん、スープに使われていることもあるかと思いますので注意が必要です。
あと、せんべいなどにも使われていることがありますので、お客様と道中でお菓子をシェアすることがあるかと思いますが、事前に情報があればそういったものを避けて買う必要があります。

このことは、グルテンフリーにも言えることです。

間違っても、かりんとうやクラッカー、ビスケット生地のチョコレートなどを買わないようにしましょう。

甲殻類の他には、イカ・タコなどの軟体動物、貝類のアレルギーなどがあります。

宗教上の理由によるもの

宗教上の理由で食べないお客様もいらっしゃいます。
以前、ユダヤ教のお客様をご案内したことがありましたが、その方は肉・エビ・貝・ウニ・タコ・イカを一切食べませんでした。
ただし、魚はOKのようで、アマゴを一緒に食べ、私が頭ごと食べるのを見て驚かれていました。
彼らはアメリカ人でしたが、魚の頭や皮を食べる習慣がないようです。

あと、私たちはあまりあませんが、敬虔な仏教の国、例えばタイやミャンマーからのお客様には注意が必要なことがあります。
ただ、仏教徒であっても結構厳しく食事制限をしている人もいれば、そうではない人もいるようです。

食事時間

食事時間で一番有名なのはスペインです。
昼はだいたい2時で、朝食から昼食の間は軽く何かを食べていると聞きました。
夜は9時からが多く、レストランも9時から開店というところも珍しくはありません。
私たちがカミノを歩いた時も、夕食はだいたい9時半から10時半くらいの間でした。
9時くらいからお客様も集まり始めます。
私たちが行った7月は日没が遅く、よる10時半を過ぎなければ暗くなってきません。
なので、9時から食事をするという習慣が旅行中に定着していきました。

日本にいれば「そんな時間に食べられない」となりますが、現地に行ってみると理由がわかります。

ただ、私たちがスペインに行った時に向こうの食事時間に慣れたのと同じように、スペインからのお客様も「日本時間に合わせるよ」という方が大半なので、さほど気にする必要なないようです。

その他

その他、変わり種としては「ヨウ素アレルギー」というお客様がいらっしゃいました。
聞いた時は「は?」となりましたが、要は昆布などに含まれているものだそうです。
あと、合わせ味噌や合わせ調味料などに含まれていたり、某スポーツドリンクのアクエリ◯スにも含まれています。

以上、外国人の食に関する情報をご紹介しました。
こういった情報は、旅行会社経由であれば事前に入手できることが多いですが、中にはそれが間違っていたり(情報の誤認)、まったく情報がなかったのに、いざツアーが始まったら実は◯◯アレルギーだった・・・ということもあります。

そんな場合は、なるべく早く、宿にお伝えする必要があります。
旅行会社経由であれば、その旨をまず旅行会社にお伝えするといいでしょう。

ご参考にされてください。

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