
お客様にお賽銭の金額を聞かれた時、どう答えますか?
「お賽銭をあげるなら5円がいい。
『神様とご縁が結ばれますように』というところからきています」
・・・こういった説明をよく聞きます。
でも、ちょっと待ってください。
むかしむかし、人はもともと、神社で米や野菜、
時には馬などの「現物」を奉納していました。
それが時代が下ってお金に代わりました。
現代の「お祝いは物よりも、何でも買える商品券で」
という考えに似ていると思います。
ただ、神様にはお金の価値は分からないと聞いたことがあります。
その証拠に・・・かどうかは分かりませんが、
私の知り合いがある大きな神社で「100円を5円に両替してほしい」と
お願いしたら断られたそうです。
もし、神社側も「お賽銭をあげるなら5円」という認識でいるならば、
両替用の5円を大量に用意しているはずですよね?
ということは、神社側には「お賽銭は5円」
などという認識はないということになります。
5円の人と多額の寄付をする人
では、なぜお賽銭に5円を入れる人がいたり、
それとは逆に多額の寄付をする人がいるのでしょうか?
青岸渡寺では今、150年ぶりに行者堂が再建されています。
この行者堂は、大阪のあるお金持ちの方から
1億円の寄付があったから建てられるようになったのだそうです。
ここまで行かなくても、まとまった金額を
神社やお寺に寄付する人はけっこういます。
私もたまに寄付をしますが、
「この神社がずっと残ってほしい」
「これで社殿の修繕費や神社の運営に」
「おかげさまで無事に暮らせています、ありがとうございます」
という思いによるものです。
まとまった金額を寄付する人全員が
この思いを持っているわけではないとは思います。
中には「いっぱい寄付をすればご神徳が得られる」と
思っている人もいるかもしれません。
しかし、おそらくですが、まとまった寄付をする人には、
そういった人はほとんどいないと思います。
神社の運営は厳しい
神社の運営は主に寄付で成り立っているので、
「経営」が厳しい状態です。
お寺も今は檀家が少なくなって大変だと聞いたことがあります。
滝尻王子の近くで店を営んでいる「あんちゃん」から
「ガイドさんはパフォーマンスでもいいからお賽銭をあげてほしい。
外国人が増えたけどお賽銭を入れてくれないから一向に寄付が集まらず、修繕費が出ない」
という話を聞きました。
内向きか外向きか
要はその人の気持ちがどっちに向いているかだと思います。
「5円で神様とご縁を」と思っている人は、
願い事が自分(内)に向いています。
他方、まとまった寄付をする人は願い事が神社(神様・外)に向いています。
もちろん、自分の願い事をしてはいけないということはありませんが、
毎回毎回「ご縁ができますように」という思いで5円をあげる人というのは結局
「自分のことしか考えていない」ということになると思います。
神様にお金の価値が分からないとするならば、
一番大切なのはその人の気持ちです。
金額は関係ありません。
その時にあげたい金額をあげればいいと思います。
お参りに来た人の気持ちが自分本位なのか、利他なのか、
神様もそこを見ていらっしゃると思います。
ガイドの時にどのようにお客様にお伝えするかはお任せします。
ただ、今回お伝えしたことを踏まえていただければ幸いです。
ちなみに、私はだいたい100円から1000円をあげることが多いです。
硬貨でなくてもいいんです。
梅の収穫などでまとまった収入があった時などは、
そのいただいた金額の1割を地元の神社に寄付しています。
なので、時には万単位になることもあります。
あ、あくまでも気持ちですからね。
「こうしろ」と言っているわけではありません。
ただ、私の気持ちとして、この土地で働けて、
そのおかげで得たお金だからと思っているからです。
繰り返しになりますが、お賽銭は金額ではなく気持ちです。
神社参拝については、こちらもご参照ください。
神社の参拝について



