あなたが目指すべきガイド像

今日は「あなたが目指すガイド像」についてお話します。

今、和歌山県の高野・熊野地域通訳案内士の現場研修の期間に入っています。
おそらくみなさんは、様々なガイドから高野と熊野について学ぶことになると思います。
その中で、一つ気になるというか、注意すべき点があると感じたので今日はこの話題を取り上げました。

あなたの色はあなたしか出せない

結論から言うと、「あなたの色はあなたした出せない」ということです。

一口にガイドと言っても、様々なタイプの人がいます。
10人いれば10人とも違うタイプのガイドさんです。
わたしは以前、多くのツアーリーダーさんと一緒に仕事をしてきましたが、それぞれに個性があり、誰一人として同じタイプの人はいませんでした。
もちろん、似ているなということはありますが、まったく同じということはもちろんありません。
どういったタイプに別れるのかは、性格によるものや他者からの影響によるものが一番大きな要因になると思います。

性格は変えられない

ここが一番重要で当たり前なのですが、性格はまず変えることはできません。
この話は他者からの影響とつながってきますが、例えば他のガイドの案内が漫談のように面白くてお客様を絶えず笑わせる内容だったとしても、それはその人の性格によるものであり、自分の色が出せているからこそ、お客様からのフィードバックも高くなるのだと思います。

もしあなたが普段そういったタイプではなく、それをそのまま、言い方は悪いですが猿真似をしても、いずれ限界がきます。

他者の案内のいいところは切り取って引用する分には大いにありだと思いますが、キャラクター(性格)を真似することはやめておいたほうがいいです。

いかに自分の色を活かせるか

ガイドはお客様を喜ばせるための存在、エンターテイナーであることには変わりありません。
もちろん、とくに熊野古道においてはお客様の安全を確保するということもありますが、それを除けば結局のところ、いかに自分の色を活かせるかにかかってきます。

これから様々なガイドの案内を実際に見ることになるでしょう。
また、研修とは別に、人気のある京都などのガイドさんの案内を直に体験する方法もいいと思います。

しかし、その内容はその人の個性であり、強みを生かしてあの舞台に立っているわけです。
なかにはたくさんお客様を笑わせているガイドさんや、自分の世界に強引に引き込んでいくガイドさんもいますが、それをそのまま真似るということではなく、「こういう方法もあるんだな」という程度で、参考程度にとどめておくほうがいいと思います。

なにもお客様を笑わせることとお客様の満足がイコールだとは限りません。
また、自分の世界に強引に引き込むこととお客様の満足がイコールだとも限りません。
相手も人間であり、それぞれ持っている性格も当然違いますので、絶対に「合う・合わない」があります。
同じ方法が、ある人にはガッチリハマっても、違う人にはイマイチということもあります。
この傾向は、個性が強い内容になればなるほど「満足」と「ダメ」の落差が激しいようです。

あなたの強みは何か、どうしたらお客様を満足させることができるか、そういった観点から、ご自身のガイド像を作っていってもらえたらと思います。

あなたの学習の成果を発表する場ではない

最後に、ここはよく勘違いされている人が多く、ベテランでも犯してしまっている点なので改めて書いておきます。
それは、ガイドはあなたの学習の成果を発表する場ではないという点です。
当たり前のようですが、本当にできていない人が多いです。

せっかく勉強したのだから、なるべく多くの情報をお客様に伝えたいという想いのあまり、自分が持っている知識をありったけ話すガイドさんがいます。

お客様は学習をしに来ているのではありませんし、一方的な話は聞いている方も疲れますし、聞いた内容を咀嚼する時間もないのでほとんどお客様の頭には残っていません。

お客様が楽しむお手伝いをすることがガイドの役割ですから、「俺の話を聞け」とばかりに自分の知識をひけらかす行為は、逆にお客様の心を引き離してしまいます。

研修講師≒ガイド

また、研修の講師と実際のガイドは似て非なるものであり、わたしは研修のやり方をそのままガイドに、またその逆で普段のガイドのやり方をそのまま研修に当てはめていません。
結局、案内を受ける側が何を求めているのかによって、その内容が変わってくるということです。

例えば、研修であればスポットでの説明とともに、案内するにあたってどういった点に注意すべきか、また、自身の体験談を交えてこういった場合にはこうして対応したなどという話を織り交ぜて案内します。
また、説明も自分の持っている知識をほとんど吐き出すようにしています。

これは、受講生が求めているものが「自分がガイドをする場合の注意点」「実際の体験談」「その現場にまつわる深い知識」だからです。

これをそっくりお客様の案内に当てはめるとどうなるか・・・

逆も然りです。

ガイドでの内容をそのまま研修に当てはめると、受講生はおそらく満足はしてくれないでしょう。
要は説明の内容が物足りないと感じるからです。
実際に、ガイドではフィードバックが高い人でも、その人が講師になって研修をするとまったく面白くない、つまり、こちらの求めているガイドをする場合の注意点や深い知識を得ることができないということがよく起こります。

ガイドをする際には十分注意していただきたいところです。

また明日です。



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