お客様からの質問【熊野古道について】

熊野古道は何日で歩けるの?

かなり漠然とした質問です。
一応、「中辺路のオーソドックスな行程では4泊5日から5泊6日」という条件付きで答えています。
一口に「中辺路」と言っても普通、紀伊田辺駅から本宮を経て新宮の速玉大社、那智大社のルートに大雲取越と小雲取越を加えたルートがありますので、本当にこれをガッツリ歩けばもっとかかります。
それこそ、全部のルートを歩こうと思えば・・・私にも分かりません。

熊野古道の距離は全部で何キロあるの?

800kmとか、1000kmとか言われていますよね。
はっきり「何キロと言えない」というのが正解なのかもしれませんが、下記のサイトを参考に距離を足してみたところ、652kmでした。
GPSで計測しているようなので、かなり正確だと思います。
なお、私は大峯奥駈道は熊野古道とは考えていませんが、距離は90~170kmと開きがあり、どれが本当なのかわかりません。

https://gpscycling.net/tokaido/kumanoki.html

紀伊路:162km
中辺路:113km(赤木越、本宮大社~速玉大社の「川の参詣道」を含まず)
大辺路:121km(八郎峠含む)
小辺路:62km
伊勢路:194km(本宮道含む)

ただ、中辺路の湯の峰温泉から発心門王子の赤木越や本宮大社から速玉大社まで船で下る「川の参詣道」が含まれていませんので、赤木越を約7km、本宮大社~速玉大社を35kmとしても約700kmです。
仮に大峯奥駈道を170kmとすれば、約870kmとなります。
「800km」と言っている人は、大峯奥駈道を足した距離を言っているのでしょうね。

熊野古道で人気のあるコースは?

中辺路です。
かつての上皇・法皇が通った公式ルートということもさることながら、自然がかなり残されていて、往時の巡礼をなぞって歩くことができ、さらには熊野三山という「ご褒美」があるからでしょう。
また、田辺市が中辺路のプロモーションにかなりの力を入れてきた成果も大いにあると思います。
この点では、平成の市町村合併によって、それまでバラバラだった観光協会を一枚岩にしたことも、中辺路成功の一因だったと考えられます。

かたや紀伊路ももちろん上皇たちが通った道ではありますが、「古道らしさ」があまり残っておらず、熊野三山のようなインパクトのある物がないせいか、歩く人は少ないようです。
ただ、紀伊路語り部の会さんが開催している「語り部と歩く紀伊路130km」というイベントでは、一つのコースについて月2回のペースで紀伊路の布施屋から番外の稲葉根王子まで何回かに分割して歩いていますが、毎回50~70名くらいの参加者がいますので、人気爆発のポテンシャルは十分にあると思います。

紀伊路は中辺路と比べて自然は少ないですが、みかん畑や街歩きなど、人々の生活を垣間見ることができますし、もちろん歴史もあり様々な話が道中にちりばめられています。
難所もそれほど多くなく周りの景色を楽しみながら、語り部さんのお話を聞きながらゆったりと歩けますので、そういった歩き方が好きな人にはハマると思います。
実際、紀伊路と大辺路は語り部さんなしで歩いても、面白みは半減します。
逆に、語り部さんんと歩けば、「何でもない道がものすごく価値のある道」になります。
なので、語り部さんの技量が真に問われる、語り部(ガイド)にとっては難易度の高いルートと言えます。

大辺路は残念ながら国道やJRに破壊された部分が多いですが、難所もあまりなく主に海辺をのんびり歩くことができます。
ただ、このルートもぜひとも語り部さんと一緒に歩くことをおすすめします。

小辺路は登山の要素が強く、中辺路を歩いた方などが次に行くというパターンが多いようです。
1000m級の峠越えが毎日(4回)ありますので健脚向きですが、植林が大半の中辺路にくらべて植生が豊かなので、歩いていて楽しいです。

伊勢路は、小辺路と同じく中辺路を踏破したした人が次に選ぶことが多いようです。
伊勢路は古道らしいところが峠しか残っていませんが、歩く価値は十分にあります。
苔むした石畳、古道から見える美しい海、古道を横切る渓流など、自然を十分満喫できます。
また、中辺路の「深山幽谷」というイメージとはまったく違った明るい雰囲気があり、個人的にはこのルートはツボです。

それぞれのルートにそれぞれの楽しみ方があり、それぞれの魅力があります。
そういった楽しみ方を見つけることも、古道歩きの面白さだと思います。

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