お客様からの質問5選

ガイド中によく受ける質問5つを選んでみました。
目に入るもの、宗教的なこと、あなたのこと、熊野古道のことなど、お客様の質問は多岐に渡ります。
もし受けた時のご参考にされてください。

1.しめ縄の意味は?

海外のお客様の特徴として、目に入ったものを聞いてくる傾向があります。
その代表格の一つがしめ縄。
鳥居に張られていたり、ご神木に巻かれていたりしますよね。
それを見て「あれは何?」という質問が飛んできます。

「俗界と神域を分けるものです」

まずこう答えるかと思います。

しかし、簡単に引き下がる相手ではない場合があります。

「なぜ藁なのか?ぶら下がっている紙の意味は?」

と聞かれたらどう答えますか?

外国の方、特に欧米系の方は2週間程度かけて日本中を旅してまわることが多いです。

「今までのガイドに聞いてきたけど、初めてその意味が分かった」と言ってくれた方がいました。

その意味とは?

昔、人々はお金に代わりにお米を神社に供えていました。
お米から取れた藁は、その感謝の気持ちと、来年の豊作を祈念して供えられていました。
それが、時代が下って「神聖なもの」となり、結界を意味するようになりました。

しめ縄は雲を表します。

雷の形をした神は、まさに雷を表します。
一説によると、雷が落ちた土地というのは、作物がよく育つと言われています。

また、スカートの形をした藁は雨。

すべて稲作に関係のあるもので構成されています。

私の経験上、ここまで説明すると納得してくれます。
「しめ縄が雲で、雷が落ちた土地云々・・・」というのは、宮沢賢治の説です。

もちろん諸説あると思いますので「これが正しい」とは言いません。
しかし、重要なのはいかに自分が腹に落ちる説明であるかということです。

2.お地蔵さんによだれかけがあるのはなぜ?

これも諸説あることは先にお伝えしておきます。

私が聞いた話の中で、一番腹に落ちたものは、こういう内容です。

地蔵はあの世にある6つの世界を自由に行き来できる仏様と言われています。

昔、赤ちゃんを亡くしたお母さんが、「もし、私の赤ちゃんが間違って下の世界にいたならば、上の世界に引き上げてやってください。私の赤ちゃんがつけていたよだれかけがあります。これに赤ちゃんの匂いがついていますので、これを使って探してください」という願いから、お地蔵さんにつけ始めた・・・

あの世の6つの世界とは、地獄、餓鬼、畜生、阿修羅、人道、天道のことを指しますが、説明では私はそこまでは言いません。
これをいちいち説明していると、長くなりすぎるからです。

「よだれかけはなぜ赤いのか?」という質問もよく受けます。

なぜでしょうかね?

ご自身で調べてみてください(笑)

3.神社とお寺の違いは?

ガイドを始めて間もないころ、お客様と本宮大社を訪れた時に、境内に椅子がたくさん並べられていました。

その時は何も質問がなかったのですが、帰りのバスで「あのお寺にあった椅子は何のためだったの?」と聞かれ「は?お寺??今日はお寺には行ってないぞ?」と思ってしまい、時間もたっていたために何のことを言っているのか分かりませんでした。

「椅子がたくさん並べれていたじゃないか」と言われて思い出すことがきましたが、日本人が陥りがちな盲点だと思いました。

「外国人には神社とお寺の区別がつかない」

自分は神社だと思い込んでいるので、お寺という言葉にピンとこなかった。

今は対応できますが、最初は戸惑った記憶があります。

神社とお寺の違いですが、見分けやすいものをまずは1つだけ言うようにしています。

それは「千木(ちぎ)」です。

神社の屋根に乗っかっているあの「✕」です。

「あれがあると神社だ」と言っています。

もちろんどの世界にも「例外」はありますので、千木がない神社もあります。
特に拝殿にはありません。

また、伊勢のように「✕」ではなく「V」になっているものもありますが、これはこれで話のネタになります。

伊勢の神宮 唯一神明造

もともと、この千木は屋根を補強する役割を持っていました。

よーくみると、「V」の下の部分が屋根の縁を貫通しているのが見えます。

この「V」が、時代がくだって神社を象徴する意味の「置き千木=『✕』」に変わっていったものです。

神社とお寺の違いについては、「鳥居があるかないか」というのもありますが、神仏習合の熊野では、鳥居がありさらに「神門」いわゆるお寺でいうところの「山門」がありますので、外国人には区別が難しいです。

以前は山門と鳥居の違いについても説明をしていましたが、上記の理由でやめました。

4.何年ガイドをしてるの?

いわゆるアイスブレイクです。

正直に答えるのもアリですが、私はずっと経歴を「詐称」して「3年くらいです」とか言っていました。

・・・多分、お客様にはバレていると思いますが。

ただ、昔聞いた話では、「経験者と新人とどちらがいいか?」というアンケートをお客様に取ったところ、「新人がいい」と答えたお客様が半数あったそうです。

なので、特に詐称をする必要はないと思います。

ちなみに、和歌山地域通訳案内士会では、新人さんでもある一定のスキルを持ってもらってからデビューしていますので、新人さんでも高いスキルを持ち合わせていますよ。

5.熊野古道歩きで一番いいシーズンは?

春と秋、3、4、5、10、11月です。

ただ、秋は気候はいいですが日暮れが早いので、ロングコースを歩く時には注意が必要です。

また、10月は台風の影響を受ける時があります。

個人的には、すでに暑いですが5月が気候的にも、日照時間の点でもいいと思っています。

お客様からの質問すべてに答えられることが理想ですが、最初からなかなかそうはいかないかもしれません。

その場合はそのままにせずに自分なりに調べたり、仲間に聞いたりして自分の納得のいく答えを探してください。

それを積み重ねることで自分の知識量が積みあがっていきます。
スキルアップは現場が一番手っ取り早いです。

お客様の質問は「生の声」です。
この生の声に揉まれることによって、一番実践的な知識が身につきます。

上記に挙げたものはほんの一例です。
日本についてなど、マクロなことを聞かれる場合もあります。

例えば、「日本の車はなぜ右側通行なのか?」とか「日本人はなぜ靴を脱いで家に入るのか?」など、日本人では当たり前過ぎてまったく気にもかけていなかったことについて聞かれることもあります。

中には「(日本に来て分かったが)日本人はみんな優しいのに、なぜ戦争ではあんなに残忍だったのか?」と聞かれたこともありました。

これは同じ日本人でも歴史認識の違いによって大きく意見の分かれるところだと思います。

教育って本当に大切ですよ。

お客様に聞かれて「そういえばそうやなぁ」と改めて気づかされることもあります。
日本の内側にいる人間と外側にいる人との視点の違いを発見することも、ガイドの面白さの一つです。

他の質問集については、こちらもご参照ください。
お客様からの質問「あなたについて」
お客様からの質問「熊野の気候について」

お客様から受けた質問

お客様から受けた質問をご紹介いたします。
みなさんならどう答えますか?

■日本の住宅ローンは高い?住宅ローンの金利の仕組みは?固定?変動?
■なぜ日本には美容院が多いの?
■たぬきの置物の意味は?私これ大好き!
■日本の活火山の数は?
■日本人が一生に着物を着る機会は何回あるの?

お客様から飛んでくる質問は熊野古道に関するものだけではありません。
こうした質問を受けるたび「自分って、日本のことを本当に知らないなぁ」と痛感させられます。
しかし、こうした質問が自分の知識を確実に上げていってくれます。

質問に答えられなくてもいいんです。

分からない場合、私はぶっちゃけたまにハッタリをかまします(笑)あまりに「知らない」「知らない」を繰り返すとガイドとしての信頼を失うからです。

その時は答えられなくても、次にちゃんと答えられるようにしておけばいいんです。それくらいの気持ちで臨んでいただけたらと思います。

ちなみに、活火山の数の質問については、スルーガイドの時だったので後から調べて「110あります」とお答えしました。

日本に110もあるとは驚きです。

https://www.data.jma.go.jp/vois/data/tokyo/STOCK/souran/souran_jma_hp.html

お客様からの質問

最近のガイドで、お客様から受けた質問をご紹介いたします。
みなさんならどう答えますか?

■日本の住宅ローンは高い?住宅ローンの金利の仕組みは?固定?変動?
■なぜ日本には美容院が多いの?
■たぬきの置物の意味は?私これ大好き!
■日本の活火山の数は?
■日本人が一生に着物を着る機会は何回あるの?

お客様から飛んでくる質問は熊野古道に関するものだけではありません。
こうした質問を受けるたび「自分って、日本のことを本当に知らないなぁ」と痛感させられます。
しかし、こうした質問が自分の知識を確実に上げていってくれます。

質問に答えられなくてもいいんです。

分からない場合、私はぶっちゃけたまにハッタリをかまします(笑)

あまりに「知らない」「知らない」を繰り返すとガイドとしての信頼を失うからです。

その時は答えられなくても、次にちゃんと答えられるようにしておけばいいんです。

それくらいの気持ちで臨んでいただけたらと思います。

ちなみに、活火山の数の質問については、スルーガイドの時だったので後から調べて「110あります」とお答えしました。
日本に110もあるとは驚きです。

https://www.data.jma.go.jp/vois/data/tokyo/STOCK/souran/souran_jma_hp.html

お客様からの質問【宿情報や地理的なことについて】

今回はお客様からの質問、宿情報や地理的なことについてです。

私たちは今どの辺りにいるの?

お客様は、自分たちが今日本のどこにいて、今どこを歩いているのかを知りたがる人が多いです。
私たちが外国や国内の知らない土地を歩いている時に持つ感覚と同じです。
一番いいのは、日本地図と紀伊半島の地図を持っておくことです。
できれば、紀伊半島の地図は熊野古道のルートが書かれたものを用意しておくと完璧です。

あと、私は当日のコースのエレベーションチャートを用意しておき、「今ここです」という説明を随時入れるようにしています。
そうすることにより「もう少しだね」とか「もう一番きつい所が終わったんだね」となり、お客様の精神安定にも繋がります。

歩いたことのないところを歩くというのは、当たり前ですが距離感がつかめませんので、あとどれくらい歩かなければならないのか、また、あとどれくらい上るのかなどが分かりませんので、その不安が精神的なダメージになり、余計に疲れます。
エレベーションチャートを見せることによって、そのダメージを軽減することができます。

エレベーションチャートについては、田辺市が発行している英語版の熊野古道の地図を拡大コピーするようにしています。
地図は田辺市観光センター滝尻熊野古道館熊野本宮館などで無料でもらえます。

次のトイレまではどれくらい?

熊野古道を歩いていると、トイレがあれば必ず促しします。
その時に受ける質問です。
「まだ大丈夫だけども、次が遠ければここでやっておこう」という心理が働くからです。
逆に言ってしまえば、次のトイレが遠い、または終わりまでないという時などは、強制的に「ここで済ませてください。今日はもう終わりまでありません」と促します。

当然、次のトイレまでの時間をきちんと把握しておく必要があります。
地図を見て「え~と・・・」と探すよりもスパッと答えられるくらいのレベルになっておいたほうがお客様の信頼を得ることができます。

今日の宿は温泉があるの?

宿情報はお客様が気になる点の一つです。
自分が実際に泊まった場合などは具体的に話すことができます。
お客様とスルーガイドをする機会があれば、そのチャンスは増えますが、そうでない場合はあらかじめ電話で問い合わせをしておくとか、下見させてもらうとかの方法があります。

ただし、大きな宿なら別ですが、民宿などでは朝夕など忙しい時間帯がありますので、その時間帯は避けるようにしなければいけません。

温泉の有無くらいは、宿のHPで確認できますので、わざわざ電話をかけて確認する必要はありませんね。

現金がなくなってきた。近くにATMはある?

欧米はおろか、諸外国でキャッシュレス化が進んだこと、また、大きな現金を持ち歩く不安から、現金をあまり持っていないお客様が多く、よくこういった質問を受けます。
一番いい方法は郵便局のATMが近くにあればだいたいこの問題は解決します。
ただ、お客様が持っているカードで、その信販会社と提携していないATMでは対応できませんので、100%ではありません。
そんな場合は違うカードで試してもらうとうまくいく場合があります。

とりあえず、あらかじめ近くに郵便局がある場所を把握しておくことです。

あとは紀陽銀行の外貨両替機を使うとう方法があります。
外貨両替機は高野山、本宮、白浜の紀陽銀行にあります。
ただ、私の経験上、紀陽銀行にお連れしたのは2~3回ですので、やはり郵便局が圧倒的に多いです。

以上、お客様からの質問集でした。
また「こんな質問があった」という場合には改めてご紹介します。

過去の記事はこちらをご覧ください。

https://7875937fbfc6f01c.main.jp/2021/01/04/%e3%81%8a%e5%ae%a2%e6%a7%98%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%ae%e8%b3%aa%e5%95%8f%e3%80%90%e3%80%8c%e3%81%82%e3%81%aa%e3%81%9f%e3%80%8d%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6%e3%80%91/
https://7875937fbfc6f01c.main.jp/2021/01/05/%e3%81%8a%e5%ae%a2%e6%a7%98%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%ae%e8%b3%aa%e5%95%8f%e3%80%90%e7%86%8a%e9%87%8e%e3%81%ae%e6%b0%97%e5%80%99%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6%e3%80%91/
https://7875937fbfc6f01c.main.jp/2021/01/06/%e3%81%8a%e5%ae%a2%e6%a7%98%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%ae%e8%b3%aa%e5%95%8f%e3%80%90%e7%86%8a%e9%87%8e%e5%8f%a4%e9%81%93%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6%e3%80%91/

お客様からの質問【熊野古道について】

熊野古道は何日で歩けるの?

かなり漠然とした質問です。
一応、「中辺路のオーソドックスな行程では4泊5日から5泊6日」という条件付きで答えています。
一口に「中辺路」と言っても普通、紀伊田辺駅から本宮を経て新宮の速玉大社、那智大社のルートに大雲取越と小雲取越を加えたルートがありますので、本当にこれをガッツリ歩けばもっとかかります。
それこそ、全部のルートを歩こうと思えば・・・私にも分かりません。

熊野古道の距離は全部で何キロあるの?

800kmとか、1000kmとか言われていますよね。
はっきり「何キロと言えない」というのが正解なのかもしれませんが、下記のサイトを参考に距離を足してみたところ、652kmでした。
GPSで計測しているようなので、かなり正確だと思います。
なお、私は大峯奥駈道は熊野古道とは考えていませんが、距離は90~170kmと開きがあり、どれが本当なのかわかりません。

https://gpscycling.net/tokaido/kumanoki.html

紀伊路:162km
中辺路:113km(赤木越、本宮大社~速玉大社の「川の参詣道」を含まず)
大辺路:121km(八郎峠含む)
小辺路:62km
伊勢路:194km(本宮道含む)

ただ、中辺路の湯の峰温泉から発心門王子の赤木越や本宮大社から速玉大社まで船で下る「川の参詣道」が含まれていませんので、赤木越を約7km、本宮大社~速玉大社を35kmとしても約700kmです。
仮に大峯奥駈道を170kmとすれば、約870kmとなります。
「800km」と言っている人は、大峯奥駈道を足した距離を言っているのでしょうね。

熊野古道で人気のあるコースは?

中辺路です。
かつての上皇・法皇が通った公式ルートということもさることながら、自然がかなり残されていて、往時の巡礼をなぞって歩くことができ、さらには熊野三山という「ご褒美」があるからでしょう。
また、田辺市が中辺路のプロモーションにかなりの力を入れてきた成果も大いにあると思います。
この点では、平成の市町村合併によって、それまでバラバラだった観光協会を一枚岩にしたことも、中辺路成功の一因だったと考えられます。

かたや紀伊路ももちろん上皇たちが通った道ではありますが、「古道らしさ」があまり残っておらず、熊野三山のようなインパクトのある物がないせいか、歩く人は少ないようです。
ただ、紀伊路語り部の会さんが開催している「語り部と歩く紀伊路130km」というイベントでは、一つのコースについて月2回のペースで紀伊路の布施屋から番外の稲葉根王子まで何回かに分割して歩いていますが、毎回50~70名くらいの参加者がいますので、人気爆発のポテンシャルは十分にあると思います。

紀伊路は中辺路と比べて自然は少ないですが、みかん畑や街歩きなど、人々の生活を垣間見ることができますし、もちろん歴史もあり様々な話が道中にちりばめられています。
難所もそれほど多くなく周りの景色を楽しみながら、語り部さんのお話を聞きながらゆったりと歩けますので、そういった歩き方が好きな人にはハマると思います。
実際、紀伊路と大辺路は語り部さんなしで歩いても、面白みは半減します。
逆に、語り部さんんと歩けば、「何でもない道がものすごく価値のある道」になります。
なので、語り部さんの技量が真に問われる、語り部(ガイド)にとっては難易度の高いルートと言えます。

大辺路は残念ながら国道やJRに破壊された部分が多いですが、難所もあまりなく主に海辺をのんびり歩くことができます。
ただ、このルートもぜひとも語り部さんと一緒に歩くことをおすすめします。

小辺路は登山の要素が強く、中辺路を歩いた方などが次に行くというパターンが多いようです。
1000m級の峠越えが毎日(4回)ありますので健脚向きですが、植林が大半の中辺路にくらべて植生が豊かなので、歩いていて楽しいです。

伊勢路は、小辺路と同じく中辺路を踏破したした人が次に選ぶことが多いようです。
伊勢路は古道らしいところが峠しか残っていませんが、歩く価値は十分にあります。
苔むした石畳、古道から見える美しい海、古道を横切る渓流など、自然を十分満喫できます。
また、中辺路の「深山幽谷」というイメージとはまったく違った明るい雰囲気があり、個人的にはこのルートはツボです。

それぞれのルートにそれぞれの楽しみ方があり、それぞれの魅力があります。
そういった楽しみ方を見つけることも、古道歩きの面白さだと思います。

お客様からの質問【熊野の気候について】

今回は、昨日の続きで「熊野も気候について」の質問です。

冬は雪が降るの?

結論からいうと場所によります。
中辺路ルートの近露~小広峠あたりは、年間で数回雪が積もりますし、本宮で雪が積もることは、小広峠などに比べれば少ないです。
中辺路では、小広峠が一番雪が多いかもしれません。
あとは大雲取越です。
大雲取越は標高800mあたりを歩くことになりますので、必然的に降雪の機会が増えると思います。
あまり真冬に案内したことはありませんが、一度年末に案内した時がありました。
その時は雪がうっすらと積もり、道の脇には太い氷柱がたくさんありました。

中辺路については、基本的にほぼ問題なく冬でも歩けると思ってもらっていいと思います。

小辺路は標高1000mを超える山々が連なっているため雪が多くて凍りやすく、冬ははっきりいって歩けません。
三浦峠の麓にある宿では、12月から古道歩きのお客様を受け入れないところもあります。

大辺路についてはまず問題ありません。
伊勢路については、まだ冬に歩いたことがないので分かりません。

熊野の年間降水量は?

「熊野」という言葉がどこを指して言っているのかにもよりますが、お客様はおそらく「今いるところ」の情報を知りたいと思いますので、その場所の降水量を把握しておけばいいと思います。

基本的に、中辺路ルート周辺では年間2500~3500mm程度と覚えておけばいいでしょう。
ちなみに、1981年から2010年までの平均降水量は、新宮市で3126mm、栗栖川で2399mm、大辺路の潮岬で2519mm、伊勢路では紀伊長島で2594mm、三重県尾鷲で3848mm、新鹿で2982mmです。

ちなみに、2011年9月の紀伊半島大水害の時には、3日間で年間降水量の約半分が降ったといいます。
その上、観測不能な時間帯があったそうなので、実際の降雨量はそれ以上だったことはあきらかでしょう。

平成23年紀伊半島大水害の被害と復旧の記録

冬の気温は?

雪の質問に関連してよく聞かれます。
一部ですが表にしました。

場所 平均最高気温 平均気温 平均最低気温
栗栖川 10.1 3.8 -1.4
新宮市 11.6 7.2 3.3
潮岬 11.4 8 4.8

ピークシーズンはいつ?

ピークについてもよく聞かれます。
4月、10月、11月です。
5月も多いですが、上記3ヵ月に比べると少し落ちます。
なかでも4月上旬と11月は依頼が固まる傾向にあります。
4月は桜の開花に合わせて来るお客様が多いです。

私は、その中でも日照時間が長い4月がおすすめとお客様にはお伝えします。
11月も気候的には歩きやすいのですが、日が短いのでコースによっては日没時間を気にしながら歩かなければなりません。
日照時間の点で言えば5月が一番いいのですが、少し暑い上に紫外線が強い時季でもありますので、お客様によりけりですね。

以上、ご参考にされてください。

お客様からの質問【「あなた」について】

今日は、お客様からよく受ける質問の中で、特によく受ける質問についてまとめてみました。
説明を聞いて不思議に思ったことなどの知識面以外では「あなたのことについて教えて」「熊野の気候について知りたい」「地理や宿について教えて」のような質問が多いです。

今日は、「あなたのことについて教えて」について、受けた質問に対して私がどのように答えているかをご紹介します。
あらかじめ答えを準備をしておくことで、すんなりと答えることができますし、高野・熊野地域通訳案内士の面接試験対策にもなると思いますのでご参考にされてください。

ガイド何年目ですか?

How long have you been a guide?

一番よく受ける質問です。
現在完了形は日本語にはない概念であり、こういう聞き方があること自体予想もしていなかったので、恥ずかしながらはじめは質問の意味自体が「あ、こんなことを聞いているのかな?」という感じでしか理解できませんでした。

単に「6years」と答えてもいいのですが、ちょっと味気ないので、最近は「I will have been a guide for 6 years this November」などと、未来完了形を使って答えています。

このブログを読んでくださっている方は、経験がまだない方もいるかと思います。

もし、初めてガイドに出た時に聞かれて「まずいな、『まだ1年目です』なんて恥ずかしくて言えないな」とか「経験がないガイドだと思われたらお客様を不安がらせるかな?」と思われるかもしれませんが、はっきりと「今年で1年目です」と言えばいいです。

お客様からのアンケートで、「経験のあるガイドと初心者ではどちらがいいですか?」という類の質問をした時、「初心者」と答えたお客様が「経験者」よりも多かったという結果も出ているそうです。
初心者というのは一所懸命さがお客様に伝わるようです。
私はすでにかなり慣れてしまっていて、良く言えば「そつなくこなせる」、悪く言えば「流れ作業的になってしまう」とも言えます。
多分お客様には「慣れているな」という安心感とともに「ちょっと物足りないな」と思われているかもしれません。
なので、初心者は初心者なりに、正直に申告をして一生懸命振る舞えばいいと思います。
その代わりに、特に熊野古道のガイドでは、コースについての知識が必要になりますので「今日のコースは〇〇回下見をしてきました」などと加えるとお客様も安心すると思います。

・・・ちなみに私は1年目で「3年です」なんて嘘を言っていましたが(笑)
嘘はそのうちバレますよ(笑)

月何回位ガイドしてるの?

この質問もよく受けます。

これは季節によって変わるので、後出の「ピークシーズンはいつ?」の質問がまだ出ていない時は、ピークシーズンの説明を交えながら「ピークシーズンでは◯回くらい、その他のシーズンは◯回くらい」と言うようにしています。

また、「週何回?」というパターンもあります。

このコースは何回くらい歩いたの?

はっきり「分かりません、数え切れないくらいです」と正直に答えます。
特に、一番多いコースの滝尻~高原、発心門王子~本宮大社、大門坂~那智の滝などは、本当に何回行ったか分かりません。

もし、初めてお客様を案内する時は、先ほどのように正直に答えるといいと思います。
そこに「この日に備えて下見を◯回しました」と付け加えるといいと思います。
ただし、「現場100回」と言われるように、本当に下見はたくさんしてくださいね。
していないのに嘘を言ってはいけません。

どうしてガイドになったの?

いきなりこの質問をもらうと、準備していない場合は話があちらこちらに飛んだり、「どこから話そうか」となりますので、あらかじめストーリーを考えておくといいと思います。

私はだいたい、

◯以前は全く熊野古道に興味がなかった
◯しかし、世界遺産に登録されたあと、地元にいながら熊野古道のことを知らないことは恥ずかしいと思うようになった
◯地元の新聞で英語で熊野古道を案内しているガイド団体があることを知り、熊野古道について勉強しようと思った
◯もともと英語と日本の歴史・文化などが好きで、それらを活かせる仕事をしたいと思っていた
◯英語ガイドは、日本にいながら日本の事を紹介できるし、外国の事も学べる一番いい仕事だと思った

という構成で話をしています。

前の仕事は何だったの?

私は二十数年、ガソリンスタンドで働いていましたので、そのことをお伝えしています。
「まったく違う仕事だね」とか「今の仕事の方が好き?」とかさらに質問をしてくれます。

こういった場合は「Yes」「No」で終わらず、なぜ好きなのかを答えるようにしてください。

私は「日本にいながら、日本のことを紹介できるし、様々な国の人の文化や考え方を学ぶことができるから」というふうに答えています。

フルタイムガイドなの?

私は数少ない熊野古道ガイドのフルタイムガイドです。
以前のガイド団体に所属していた時は本業のガソリンスタンドの休日にガイドに出ていましたが、2015年からはガイドが本業になりました。

おそらく、定年退職後にガイドをしている人は別として、熊野古道のガイドを生業にしている人は他にいないと思います。

どこで英語を習ったの?

私の英語を聞いて、よくこういった質問を受けます。
アメリカンアクセントだからなのか、時折文法が崩れるからなのかは分かりません(笑)

「自分で勉強しました」「海外経験はありません」と答えると、だいたいのお客様は驚いてくれます。

わたしはもともと言語自体が好きなようで、漢字は小学校3年の時には6年の漢字を勉強していましたし、ローマ字も得意でした。
英語は10歳の時に塾で習い始め、やはり「深み」にハマり、当時は英語が正式な科目となる中学では得意科目になりました。
特に、英語に関しては小中高と通っていた塾では、中学から一転してかなり厳しく教えられたので、その経験が生きています。

本当に厳しかったです。
少し本題から話がそれますが、ついでにどのような授業内容だったのかご紹介します。

小学生のクラスでは、発音重視だったので黒板に書いて教えることは一切ありませんでした。
聞いた音の通りに発音をして覚えるという方法でされており、また、テキストに沿って発話練習したものをカセットテープに録音するシステムがあり、家でも復習ができるようになっていました。
自分が発話したものが聞けるということは、自分の発音の癖を知り、本来の発音にどうやったら近づくことができるかという点で、非常に良かったと思っています。
この方法は現在でも使えます。

たとえば、説明練習をしたものを録音しておき、後で聞いてみるという方法があります。

案外、自分が思っていた通りの発音ではなかったり、言い回しがくどかったりということを客観的に見ることができます。

中学生になると教科書に沿った内容になり、生徒一人ひとりが教科書に載っている本文を一文単位で発話をし、和訳をする、そして、覚えるべきことがその本文に含まれていると、先生から質問される・・・ということをしました。

たとえば、「He goes to the sea every Sunday.」という文があるとします。
まず、この英文を読み、次に和訳します。
続いて先生から「この goes はなぜsがつくのか説明をしてください」と聞かれます。
この答えには決まり文句があり、

「主語 He が第三人称単数で、動詞 go が現在であるから」

こう答えないと正解ではありません。

また、ここでの和訳は、意訳は許されず直訳をしないと怒られました。
意訳では単語一語一語に対する意味が汲み取れなかったからでしょう。
ある時、生徒の一人が英語教師指導用のテキストを見つけてきて、その訳をそのまま言ったところ(要はカンニング)、「どこかのテキストを見ただろう!意訳はするな」とこっぴどく叱られました。
意訳も必要でしょうが、ここで私の和訳能力が鍛えられたことも事実です。

そして、訳を間違ったり、発音がおかしかったり、先生の質問に答えられなかったりすると、近くの階段を山頂まで走らされました。
今思うと、結構なスパルタでしたね。
あの時は本当にしんどかったですが、「やめよう」とは思いませんでした。

・・・なんか自己紹介のようになってきましたが、要は、「10歳で習い始めて、その塾の先生がとても厳しかった」というお話をしています。

あとは、「現場で鍛えられた」というお話をします。

私は海外在住の経験がなく、すべて日本で学習しましたので、「とっさの切り返し」に苦慮しました。
お陰様で、年間120~150日くらいガイドに出ていると、随分と慣れてきました。
ガイドをしている間はもちろん、日本語が使えません。
そういった意味では「日本にいながら海外に住んでいる」ような状態になります。
ガイドの時間は短いもので4時間、長いもので10時間に及びます。
また、スルーガイドとなれば「12時間以上英語漬け✕5日」なんてこともざらにあります。
この経験が、私の英語力を底上げしてくれたことは間違いありません。

また、こういった同じ質問を何回も受けることによって、以前の記事でご紹介した「英会話1000本ノック」のような感覚で私の発話力が上がっがことも事実です。

以前の記事「こうして私は英語を勉強しました」はこちらから。

https://7875937fbfc6f01c.main.jp/2020/12/31/%e3%81%93%e3%81%86%e3%81%97%e3%81%a6%e7%a7%81%e3%81%af%e8%8b%b1%e8%aa%9e%e3%82%92%e5%8b%89%e5%bc%b7%e3%81%97%e3%81%be%e3%81%97%e3%81%9f%e2%91%a2/

明日は「熊野の気候などについて」です。

お客様からの質問④

今日はお客様からの質問です。
よく受ける質問はもちろん、答えられなかった質問もご紹介します。

古道歩きのベストシーズンは?

この手の質問は本当によく受けます。

私は「春と秋。4月、5月、10月、11月」と答え、「10月と11月は乾燥していて歩きやすい気候だが、日没が早く、時間のプレッシャーがあるので、ゆっくり歩きたいのであれば、日が長い4月5月が一番いい」と答えています。

ただし、小辺路は12月~3月上旬くらいまでは歩けませんし、大辺路や伊勢路であれば冬でも比較的温かいので十分に楽しむことができます。
アップダウンの激しい中辺路も、冬に歩けば比較的楽に歩くことはできますが、やはり2月は積雪の可能性もあるため、あまりオススメはできません(とはいえ、だいたいは歩けますよ)

どうやってガイドになったの?ガイドになるために要した期間は?

これもよく受けます。

まず、全国版と和歌山県版があることを伝え、

「全国版は、使用言語・一般常識・日本史・地理の4つ(今は通訳案内の実務も加わり5つ)の試験に合格したあと、使用言語での面接試験があり、それに合格した人がガイドになることができる。1次試験は8月、面接は12月にある」

「和歌山県版は、半年間の研修に参加し、最後に使用言語での面接試験を受けて合格すればなることができる。半年と言っても、月に1~3回程度の研修です」

と、2018年まではこの説明で済みましたが、同年4月に通訳案内士法が改正(改悪?)され、ぶっちゃけだれでもガイドになることができるようになりました。

なので、先述の説明に加え、「今は誰でもガイドになることができるが、私は研修を受講して試験を受けてライセンスを取っている」と答えています。

今後、ライセンスがどのような効力を発揮するのか分かりませんが、ライセンスなしのガイドとの差別化はしっかりとして行くべきだとは思っています。

日本在住の外国人ツアーリーダーなどからよく聞く話として、「(全国通訳案内士の試験の)日本語が難しくて合格できない」といった話をよく聞きます。

はっきり言います。

甘いです。

日本に住んでいるなら、それぐらいの日本語は理解できるように努力するべきです。

私たち日本人が、例えばアメリカで住んでいて、向こうの何らかの試験を受けるのにそんな理屈が通用しますか?

日本でも同じです。

本気でライセンスを取りたいのであれば、日本語の理解度を上げるべきです。

ただし、歴史が深い(範囲が広い)日本史については厳しいでしょうね。
私たち日本人は、内容はともかく学校で日本史を学びますので、ある程度の知識はすでに備わっています。
外国人は一からになりますので、これはなかなか厳しいとは思います。

家紋

青岸渡寺に、様々な家紋が入った額が置いてあり、時にお客様が強烈な関心を示すことがあります。

その中のひとりに、日系アメリカ人の方がいました。

「家紋はどうやって決めるの?」

この質問を受けた時、正直わかりませんでした。

「昔から代々受け継いできているものなので、どうやって決めるのかは分かりません」としかお答えすることができませんでした。

帰宅後に調べたら、「家紋を決めるのに基準はなく、自分がいいと思ったものにしても構わない。代の途中で家紋が変わった家もある」ということを知り、興味深く家紋を見ていたお客様に申し訳ないことを言ってしまったと反省しました。

そのお客様はもちろんアメリカ国籍ですが、多分、日本人の血を引いている事を誇りと思っており、何か日本人として証拠となるものを持っておきたかったのだろうと思います。

なぜ「災」の字は小さいのに、「病」の字はそのままの大きさなのか?

中華系のお客様は漢字が読めるため、時にそれが災いします。

青岸渡寺に掲げられている願い事の一覧の中に「無病息災」があり、その「災」の字が小さく書かれています。
これは「災いは小さい方がいい」という意味から小さく書かれていると聞きましたが、「では『病』も小さく書くべきじゃないの?」と聞かれ、答えることができませんでした。

こういった時は、現地のスタッフ(この場合は青岸渡寺の職員さん)に聞いて解決することが多いのですが、こればかりは私自身納得する(理解する)答えを得られなかったので、当然、お客様に説明することができませんでした。
質問をしても難しくて理解できませんでした。
というか、答えている本人もおそらくこの手の質問を初めて受けたような印象だったので、聞き手が納得する答えができないという印象でした。

自分が納得(理解)していないことを説明できるわけがありません。

一応、まさに「受け売り」で説明をしましたが、やはり納得はしてくれませんでした。

しまいには根負け?して「わかった。ありがとう(笑顔)」といって諦めてくれました(笑)

受講生からの質問②

シンガポールのお客様

ガイド料は経験の差で分けているのか?

当法人については現在のところ、そういったことは一切ありません。
しかし、今後は分けるかもしれません。

他の団体では、「実務経験が◯年、年間◯日以上はA級」という感じで分けているところもあります。

それぞれの団体の特徴があっていいと思いますが、当法人では、経験の有無を問わず、どのガイドにも実務の楽しさと、それに見合う価値を提供していきたいと考えていたので、料金に差を設けていませんでした。

しかし、ここ2~3年前から、ガイド料に物言いをつける会員が出てきました。
まあ、それは特定の会員なわけですが、その会員の経験からいうと、それも然りかなと思うようにもなってきました。

これもガイド団体が成熟してきた証拠なんだろうなと思います。

なので、全部ではないですが、申告制(入札制?)を導入しようかと考えています。

経験のある人なら「この業務ならいくら」という金額がだいたい分かっているはずです。

また、お客様によってもいろいろな要望が考えられます。

①少々ガイド料が高くても経験値があってスキルが高いガイド
②ガイド料はそこそこで、スキルがある程度高いガイド
③料金を抑えつつ、経験値ではなくホスピタリティ性や社交性の高いガイド

中には、料金を抑えて高い要求をしてくる旅行会社もありますが、そんな旅行会社は、当法人ではお断りしています。

先方の予算や要望をお聞きし、その要望に見合うガイドを引き合わせる・・・これが本来のガイドの「需要と供給」なのだと思います。

外国人相手のガイドでも、先に日本語でガイドをして知識やスキルを高める方がいいのか?

はい、これはNOです。

はっきり言って、日本人を案内する時と、外国人を案内する時では、話す内容が違います。
私が研修でお伝えする内容は、日本人向けです。
ということは、日本語でのガイド、外国語でのガイドの両方の知識を持ち、日本語での説明練習と外国語での説明練習をしなければならないということです。
わたしも、あの場に講師として立つ前に、日本語での説明の練習をかなりやってから臨んでいます。

もちろん、背景に日本語での知識を持っておくことは必要ですが、語り部さんが喋っているような内容を外国人にそのまま説明しても、基礎となる歴史や習慣の知識がないので分かってくれません。

「天皇は政治に関わっているのか?」
「将軍とはどんな地位の人なのか?」
「忍者と侍の違いは何か?」
「なぜ日本の車は左側通行なのか?」
「なぜ神社に玉砂利が敷いてあるのか?」
「なぜロープと紙(しめ縄のこと)が付けられているのか?」

これらは実際にお客様から受けた質問です。

外国のお客様に説明するには、まずその基礎から説明してあげないといけませんが、だいたいその基礎で終わってしまう(お客様のお腹がいっぱいになる)ことが多いです。

私のデビューはいきなり外国人でした。
今でもお客様の割合は、外国人99.9に対して日本人は0.1くらいです(笑)
なのではっきり言って、日本語での説明は苦手です(笑)

外国語のガイドに専念するのであれば、始めから外国語ですることを強くお勧めします。

受講生からの質問① -ガイドの仕事をもらうには?-

今回は、現場研修で受けた受講生からの質問についてお話します。
高野・熊野地域通訳案内士研修で座学を終え、現場研修の最終日に出た質問をまとめておきます。

-具体的にガイドの仕事をもらうにはどうすればいいですか?-

率直な疑問として、このような質問がよくあがります。
ライセンスを取ったはいいけど、次にどうすればいいかよくわからない方が案外多いです。

県の主催する研修を受講してライセンスを取得するまでは、極論、外国語のスキルとある程度の知識があれば試験は通ります。

問題はそのあとですよね。

結論としては、3つ方法があります。

1.個人で始める

2.和歌山県にガイド登録をする

3.ガイド団体や旅行会社に登録をする

ひとつずつ解説していきます。

1.個人で始める

個人で始めることは大いに結構だと思います。
逆にそれくらいの気概がほしいくらいですね。

しかし、これははっきり言って、ガイドとしての経験と、よほどの営業力がなければ難しいでしょう。

ただHPを立ち上げたところで、勝手に依頼が来るほど甘くはありません。
HPを立ち上げるにしても、ただキレイなページを作れば依頼が来るかと言うとそうではありません。
人はだいたい、検索結果の1ページ目、よく見て2ページ目までしか見ません。
検索結果の上位に表示されるようにするためには、きちんとSEOのことも学ばなければなりません。
このSEOが厄介で、一定の基準はあるものの「水もの」のような性質があり、なかなか掴みどころがありません。

また、ライセンスを取ったからといって、いきなり仕事ができるわけではありません。
ライセンス取得後の方に「では明日からこの案件をお願いします」と言って、「はい、わかりました」と言える人は、経験者を除けば絶対といっていいほどいません。

はっきり言って、少しの座学と現場研修だけでは、ガイドができるスキルは身についていません。
その後の勉強(経験)が大切です。

個人で出来るようになるには、ガイドとしての実績を積み上げ、信頼を得てからでないと難しいでしょう。

2.和歌山県にガイド登録をする

和歌山県にガイド登録をすることで、県が運営しているガイド紹介のページに自己紹介を掲載できます。
実際、年間に何件か、このHPを見て問い合わせてくる旅行会社などがあります(わたしはその依頼を受けたことはありませんが)

登録は無料ですので、そこで自分をしっかりアピールするといいと思います。

ひとつ言えることは・・・これはどの依頼にでも言えることなのですが、安い案件や面倒そうな案件は、安易に受けないことです。

概して、こういった案件は実際に面倒ですし、金額に釣り合っていない場合が多いです。
こうなると、「しんどい割に安い」となり、ガイドとしても面白くなくなってきますので、安易に受けないほうがいいです。

「始めは経験がないから経験を積むつもりで」という考えで、始めは安い案件を受けてもいいですが、「この人は、この金額で受けてくれる」と、繰り返し依頼をくれる場合が出てくると思います。

しかし、経験を積んで自分の業務と釣り合いが取れていないと感じたら、思い切って値上げ交渉することをおすすめします。

それで向こうが「難しい」といえばそこまでです。

潔くその案件はお断りしましょう。

3.ガイド団体や旅行会社に登録をする

先に挙げた3つの中で、一番手っ取り早いのが、「ガイド団体や旅行会社に登録をする」です。

旅行会社、特にインバウンドを取り扱っている旅行会社では、登録ガイドを随時募集しているところがありますので、そこに連絡を取って登録することができます。
複数の旅行会社に登録することで、より多くの依頼が入ってくる確率が高くなります。

しかし、最近の旅行会社は、職務経歴書の提出を求められる場合が増えてきているようなので、未経験の方には少しハードルが上がって来ているように思います。
おそらくですが、お客様から何らかのクレームが入った結果だと思います。

最後はガイド団体に所属することです。

ガイド団体では、研修や勉強会を開催しているところが多いので、そこでまず自身のスキルを磨くことができます。

もしあなたが、一日も早くガイドに出たいと考えているならば、県の研修と同時進行で、ガイド団体に入会することです。

よくあるみなさんの考えとして、ライセンスを取ってから入会するというものがあります。
デビューが遅れてもいいという方はそれでいいかもしれませんが、半年でも早くデビューできれば、収入の面や経験の面で、その人たちよりも一歩先を行くことができます。

県の研修は入口部分でしかありません。
その先の本格的なスキルの構築は、ガイド団体で積み上げるのが一番の近道です。
仮にデビューまでに1年かかるとして(そんなにかかりませんが)、県の研修が約半年間続きます。
ライセンスを取ってからだと合計1年半かかってしまうことになり、下手をするとその間に熱が冷めてしまうことも考えられます。

「善は急げ」です。

ここでひとつ注意が必要なのは、「その団体がどういった趣旨で運営をしているのか」です。

研修が主体でガイド業務はあまり実績がないとか、ボランティア主体でやっているとか、同じ「ガイド団体」でも色が違う場合があるからです。
ですので、入会前にあなたがどういった活動をしていきたいのか、例えばボランティアでもいいのか、ガッツリ稼ぎたいのかなど、具体的に決めてからフィルターをかけるといいと思います。

まとめ

今回は受講生からの質問・ガイドの仕事をもらうには?についてお話しました。

結論としては

→ガイド団体や旅行会社に登録をする

→和歌山県にガイド登録をする

→経験値が上がってくれば、独立もあり

です。

ご参考にされてください。