多様な文化的背景の違いを理解する⑰

荷物搬送

熊野古道を歩く際に便利なサービスとして荷物搬送があります。
海外のお客様は特に大きな荷物を持たれて旅をする方が圧倒的に多いです。
そんな荷物を、宿から宿へ当日中に運ぶサービスです。

海外でも、スペインのカミノを歩いた際にはありましたが、あまりお客様には馴染みがないせいか、「ちゃんと宿に届くよね?」と半信半疑のお客様もちらほらいました。
海外では「バゲージロスト」が結構起きているため、不安になるのでしょうね。

そんな荷物搬送でよくあるのが「荷物の増加」です。
まあ、これはトラブルとは言えないですが、旅をしているとどうしても荷物が増えていきます。
荷物搬送は、1個あたりに料金がかかるところがほとんどです。
お客様と会ってからガイドをしている時に、旅行会社から「3個口ですが、4個あるので、追加料金をお客様から現金で預かってもらえませんか」という電話が入ったりします。

あとは「預けるべきところに預けなかった」ということも起こります。
これは特に初日に起こります。

こんな例がありました。

お客様はこの日、自身で大阪から電車で来て、紀伊田辺駅からバスに乗り本宮に移動し、私たちは熊野本宮館でお会いする予定でした。

荷物は電車を下りた紀伊田辺駅近くの店舗に預ける予定でした。

きちんとガイド依頼書にもそのことが書かれていましたので、当然私もそのことは把握していました。

本宮館で待っていると、それとおぼしき3人組が歩いていました。
しかし、荷物を引きずっていたので「これは違う」と思っていましたが、その3人組がお客様だったのです。

事情を聞くと、どうやら熊野本宮館に預けると勘違いしていたようで、紀伊田辺駅近くの店舗に預けずにバスに乗り込んだらしいのです。

当たり前ですが、大きなスーツケースを引きずって熊野古道を歩くことなんてできませんので、紀伊田辺駅からの分はキャンセル(搬送料はお客様都合によるものなので返金なし)で、追加料金を支払って熊野本宮館から湯の峰温泉の宿まで搬送という形になりました。

どちらが悪いとかそういう問題以前に、すでにこの時点でお客様の機嫌は最悪状態でした。

こういった状態からガイドを始めるのは、一旦沈んでしまったテンションを上げて行かなければならないため、その分ハードルが高くなります。
最初はどうなることかと思いましたが、最終的には楽しんでいただけたようでホッとしました。

ちょっと話はそれますが、ある京都のホテルの総支配人さんから聞いたお話でも似たような例がありました。

詳細は忘れてしまいましたが、このようなお話でした。

お客様が京都駅に到着、ホテルまでバスに乗ろうにもどのバスに乗っていいのか分からない。
タクシーに乗ろうにも行列ができていてなかなか乗れない、などのちいさなイライラが募っていたところ、フロントのチェックインではまた行列、そしてついにその怒りがホテルで爆発・・・。
もっとこのお客様をイライラさせる原因があったと思いますが、詳しいことは忘れてしまいました。

この場合、ホテル側にはお客様を待たせてしまったことにも原因がありますが、それより前に「前兆」があったということです。
この場合は、お客様が爆発したことにより、ホテル側が親身になってお客様の話を逐一聞いてあげることによって原因がわかったそうです。
ガイドをする時、お客様とお会いした時点でもし機嫌が悪い感じがするなら、それとなく聞いてみるのもいいのかもしれません。

ただ単に愛想が悪いだけかもしれませんが(笑)

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