
別れ際のお客様からの感謝のコメントは社交辞令の場合が多いので鵜呑みにすることは避けた方が無難かもしれません。
本当に良かったとお客様が思ったなら、必ずと言っていいほどお礼のメールが来たり、旅行会社さんのサイトにフィードバックをしてくれています。
旅行会社経由のお客様の場合は、旅行会社を通してお礼のメールが来ることもあります。
ただ、フィードバックをする習慣のない方もいますので、絶対とはいえませんが。
私は以前、東京から白浜への帰りの便で、あまりにもフライトアテンダントさんの対応が良かったので、帰ってからその方を名指しでJALのサイトにフィードバックをしたことがあります。
日本のフライトアテンダントさんは総じて質が高いですが、この時は乗客への気遣い、話題の提供、笑顔、どれをとってもこれまでで最高でした。
それはもう、「惚れてまうやろ!」と勘違いするほど(笑)
スターバックスコーヒーもスタッフの接客の質が高いですよね。
あれ、接客マニュアルのようなものがないそうですよ。
よくもそれで接客の質にバラつきが出ないものだと感心してしまいます。
・・・中には勘違いして本当に惚れてしまう男もいるとか。
逆に、悪かった場合もフィードバックはありますが、みなさんのおかげで当会ではそういったことはありません。
自分の中では「良かったなぁ」と思っていたのにフィードバックがなくて肩透かしを食らう時もあります(笑)
お客様の言葉を参考に、良かった点をさらに伸ばしていくことも重要ですが、以前ご紹介した「PDCA日記」で改善点を洗い出し、毎回改善していくことを強くお勧めします。
振り返りツール(PDCAの大切さ)
「満足」という言葉にあぐらをかくと、成長は絶対にありません。
同じコースを何度も案内していると、おのずと完成度は上がってきます。
そのうちに「今日はお客様の質問にはよどみなく、ほとんどすべて答えられた」という日が来ます。
どんなに自分の中で「今日は良かった」と思った案内でも、必ずどこかに改善点はあります。
その改善点を探し、見つけ、改善し、次の機会に実行する・・・
その作業の繰り返しを怠らないようにしていただきたいと思います。
お客様の質問が自分を成長させる
「すべての質問によどみなく答えることができる」という状態になる一番の近道があるとすれば何だと思いますか?
それは「現場にたくさん出ること」です(笑)
近道があると思った方、世の中そんなに甘くないです(笑)
一つ言えるとすれば、それはアウトプットをたくさんするということです。
お客様の質問は似通ってきます。
「英会話1000本ノック」の著者・スティーブ・ソレイシーさんが来日した当初、「どこの出身ですか?」とか「日本に来てどれくらいですか?」とか、会う人会う人に同じ質問を何度もされたそうです。
しかし、彼はそれを「面倒だ」と捉えることなく、逆に自分の日本語の練習になったと述べています。
同じように、似通った質問には何度も答えるので当然、よどみなく答えられるようになります。
そうなると、完全に自分の知識として定着します。
私の場合、答え慣れた質問がくると思わず「よし来た!」とニヤッとすることがありました。
お客様からいただいた質問を思い出して、アウトプットする練習を繰り返してもいいかもしれません。
さらにその答えを、もっと分かりやすく改善することもできます。
しかし、たまにイレギュラーな質問が飛んでくることもあります。
その時は自分の知識の引き出しを増やすチャンスと思ってください。
引き継ぎの時にたまに「お客様は色々質問してくる人ですか?」と聞いてくる方がいますが、そういう人に当たった時は、自分が成長するための格好のチャンスだと捉えてください。
そういう情報もなく、お会いするなり「マシンガン質問」をしてくるお客様もいます。
私はそういうお客様の方が、歯ごたえがあって好きでした。
こうやって、現場をたくさん踏みながら成長するのが、地道ではありますが一番早く成長します。
そして何より、いつ飛んでくるか分からない質問のために本を読んだり、ネットで調べたりすることに多くの時間を使うよりも、現場に即した知識を多く得る方が、成長が早いことは明白ですよね。
日本語教師の谷山先生は、その道30年の大ベテランですが、やはり「日本語教育は出たとこ勝負」とおっしゃっていたのが印象的でした。
その谷山先生をもってしても、「いまだに受けたことがない質問を受ける時がある」ともおっしゃっていました。
谷山先生がおっしゃるには、「日本語教師は永遠の未完成」だそうです。
日本語教師とガイドは、外国人を相手にするのでよく似ています。
極論、その場所が教室なのか、熊野古道なのかの差と言っても過言ではないかもしれません。
谷山先生の言葉をお借りするならば、「ガイドも永遠の未完成」です。
オススメ書籍
そうは言っても、やはり基本的な知識はあらかじめ持っておく必要はあります。
現場だけ、机の上だけ、どちらに偏ってもよくありません。
これまで何度もお伝えしているように、何でも中庸が大切です。
こちらの本は、一読の価値ありですよ。
熊野古道
後半のコース説明は情報が古いのであまり参考にならないかもしれませんが、歴史的な情報については私も知らないことがあり、大変勉強になりました。
