道間違い
熊野古道で案内をしていると、大なり小なりおそらく誰もが経験することだと思います。
道を間違うことは本来あってはならないことですが、所詮人間なので間違うこともあります。
肝心なのは、間違った時にどのように対処するかです。
道を間違ったなら、正直に間違ったことを伝えれば、お客様は許してくれます。
ここで嘘を言ってごまかすということは止めておいたほうがいいでしょう。
また、道間違いではないですが、自分が歩いたことのない道を案内することはやめておきましょう。
骨折・打ち身・転倒
熊野古道を歩いていると、避けては通れない事故です。
私の経験でいうと、バスツアーで瀞峡の案内をしている最中で起こりました。
・・・この文言だけでは「は?」となりますが、骨折は期せずして起こることがあります。
ツアー中、船から下りて途中休憩するポイントがあります。
そこでトイレをしたり、写真を撮ったりして約15分過ごしますが、その休憩中に事故は起こりました。
行かなくてもいい階段を上り、下りてくる途中で滑って転倒し手首を傷めてしまったのです。
この時、悪いことは重なるものです。
私の携帯は、この休憩中に落として画面を割っており、使い物にならなくなっていました。
そこで、ジェット船の運転手さんに携帯を借りました。
下り坂、特に石畳や小石が多い所では要注意です。
別の事例になりますが、この時お客様とおしゃべりをしながら石畳を下っていて事故が起きました。
この日はちょうど前日からの雨で路面がまだ濡れており、滑りやすい状態だったのです。
今なら、下りの前にはお客様に十分注意を促しますが、その頃の私はまだ駆け出しの頃で、その注意喚起をすっかり失念していました。
そんな時に限って事故じゃ起こるものです。
お客様は肘を強打し、その肘が腫れてきました。
しかし、現場は山中で周りには何もない所でした。
アイシングするにもそんな道具は持っておらず、沢の水にハンカチを浸して患部に当てることくらいしかできませんでした。
以後、私は下り坂ではおしゃべりをしないようにしています。
しかし昨年、その緊張が解けた時に、再び事故が起きました。
気を許してついおしゃべりをしてしまったことによって、お客様も気が緩んだのでしょう。
転倒した時に足を捻って骨折してしまいました。
事故というものはだいたい、気の緩みから起こります。
逆に、注意をしている時はあまり起こった経験がありません。
オーストラリアのお客様をお連れしている時、お客様がどうしても16時に本宮大社に到着したいとの申し出がありましたが、このままでは無理だということをお伝えすると、「じゃあ、走ろう」とお客様から言われました。
よせばいいのに「では行きましょう」と言った私が馬鹿でした。
道中、お客様が木の根に引っかかって前のめりに転倒し、そこにあった石に口をぶつけてひどい出血が始まりました。
しかし、不幸中の幸い?で、このお客様が医師だったこともあり、「自分で手当をする」と言って、ガーゼと新しいペットボトル入りの水をお渡しすると、自分で処置をしてくれました。
「I was stupid.」と言っていましたが、お客様を走らせたことによって怪我をさせた私の方が愚かでした。
あと、私の団体のガイドの案内中に、お客様が木の根に引っかかって転倒し、その際に手を突っ張って骨折したケースもあります。
また、木の根は雨が降ると滑りやすくなりますので、さらなる注意が必要です。