あなたの息、大丈夫ですか?

今回は気にされている方もいるかとは思いますが、息、ずばり口臭についてお話しようと思います。
「なぜ、このような話題を話そうと思ったのか」なのですが、私はたまに、ガイドの方々と話をしたり、ガイド中にトレイニーについてもらったりしていますが、その人と話している時に、離れていても臭う場合があるからです。

その時は言いませんでしたが、後から思うと、その人のために言うべきだったかな?と思います。

口臭予防は最低限のマナー

私達ガイドの仕事は「客商売」です。
当然、息が臭うとそれだけでその人の印象は下がりますし、「面と向かって話してくれるな」と思われているかもしれません。

残念ながら、本人は気付いていないことが多いのです。

口臭は普段の手入れを怠っている証拠

息が臭うというのは、胃に問題がある場合がありますが、大方の原因は、歯垢がたまっているからです。

「いや、そうは言っても俺はきちんと毎日歯磨きしているよ」という声が聞こえて来そうですが、では、1回の歯磨きに何分くらいかけていますか?
一日何回歯を磨いていますか?

私は一日4回、それぞれ3分くらいかけて磨いています。
ちなみに私は夜寝る前の歯磨きには、合計10分ほどかけて磨いています。

まあ、10分とまではいかなくても、せめて3分は磨いていただきたいところです。

丁寧すぎるブラッシング?

「10分も磨けない」と思われた方が大半だと思いますが、歯ブラシだけで10分は、私もさすがに磨けません。
「合計10分」という言葉に、その理由があります。

では、どうしているのでしょうか?

まずはフロス

ブラッシングをする前、私は必ずフロスをします。
歯垢は歯と歯の間、歯と歯茎の境目に多くたまり、それが臭いを発します。
また、虫歯や歯槽膿漏の原因にもなります。

その、隙間に入っている歯垢をフロスで掻き出します。
フロスは歯と歯の間はもちろん、そのまま歯と歯茎の間にも入れて、掻き出すようにして行います。

私は毎日やっていますが、変な話、毎日やっていてもフロスについた歯垢の臭いは強烈ですよ。
ドブの臭いです。

フロスは、初心者ならワックス処理をしているものの方が歯と歯の間にフロスが入りやすいので使いやすいですが、慣れてくればワックスなしのものの方が、歯垢を掻き出す力は強いので、ワックスなしをオススメします。

私のオススメは歯科で販売されているフロアフロスです。
歯と歯の間に入れるとフロスが広がり、歯垢を掻き出す力が結構強いです。
ネットでも買えますよ。

フロアフロス 45m × 2個

次に歯間ブラシ

歯間ブラシは読んで字のごとく、歯と歯の間に入れて軽くゴシゴシします。
フロスでは取り切れなかった歯垢を除去できます。
歯間ブラシはサイズがありますので、ご自身にあったものを使ってください。
まずは細めのものから始めてもいいと思います。

さらにタフトブラシ

フロスが、歯の横面の歯と歯茎の間を磨くのに対し、タフトブラシは、歯の正面側の歯と歯茎の間を磨くものです。
ここに歯垢が溜まりやすいので、鏡を見ながら丁寧に磨きます。
ここまで、歯磨き粉は一切使いません。

最後にブラッシング

ここまで来て、最後にブラッシングです。
歯ブラシ選びも重要です。

電動歯ブラシでもいいと思いますが、そこそこの価格帯のものを買わないと、あまりきれいに磨けません。

私は毛先が細かくて歯と歯茎の間に入り込むもので、ストレートネックの歯ブラシを使っています。
ストレートネックの歯ブラシは、均等に力がかかるので無理なく磨けます。

この毛先が細かい歯ブラシで磨くと、最初は血が出ます(笑)
しかし、使い続けているうちに歯と歯茎の間が締まってくるのが分かるようになります。

強くゴシゴシ磨くのではなく、軽く小刻みに左右に動かしながら磨いていきます。

システマ ハブラシ 超コンパクト ストレートハンドル ふつう 1本

歯磨き粉も重要

市販のものは、研磨剤が入ってるので、毎回それで磨くことはオススメできません。
また、泡が立つのと、香料の清涼感も手伝って磨けているような錯覚を起こしますが、じつはあまり磨けていなかったりします。

私がオススメするのは「ジェルコート」です。
私は歯科医で買っていますが、ネットでも販売しています。

これ、歯を強くするフッ素の含有率が半端ないです。
研磨剤も一切入っていませんし、泡も立ちませんので、「本当に磨けているのか?」と思われる方がいると思いますが、一度騙されたと思って使ってみてください。

私はかれこれ15年くらい、ずっとこれです。

ただし、カテキンが含まれている関係で、これだけで磨いていると茶渋のような色素が歯に付着しますので、週に1回程度は研磨剤入りの歯磨き粉を使うといいと思います。

コンクール ジェルコートF 90g

マウスウォッシュで仕上げ

最後はマウスウォッシュで終わります。
ここまでで合計10分くらいです。
マウスウォッシュも、あまりブクブクやってしまうと、せっかく歯磨きで歯についたフッ素を全部洗い流してしまうことになりますので、1回口に含んで終わりです。
水ですすぎもしません。
ブクブクするのではなく、ほっぺたをふくらませるようにして含みます。

ちなみに、私は〇〇テリンとか、〇〇ダミンとかは一切使いません。

水で希釈するタイプのコンクールFを使っています。
刺激は一切ありませんし、3~4滴を水で希釈するので結構長持ちします。
私は一日一回しか歯磨き粉やマウスウォッシュを使って磨きませんので、だいたい3ヶ月は持ちます。

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ハイドロフロスもオススメ

ハイドロフロスとは、名前からも想像できると思いますが、水を噴射して歯垢を除去する代物です。
普通のフロスや、歯間ブラシでは落としきれない、歯周ポケットの奥深くに入っている食べかすや歯垢を洗い出してくれます。

また、コンクールFを混ぜて使うとさらに効果的です。

ただし、水流の調整には十分気をつけてください。
下手に強すぎるとかえって歯茎を痛める可能性があります。

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砂糖も控えめに

砂糖は口の中の細菌の餌となり、砂糖を食べて増殖し、それが臭いを発します。
また、ミュータンス菌の餌にもなります。
甘いものを食べて、口が粘つくことがあると思いますが、あれがまさに、細菌が増殖している時だと思います。

唾液には、口の中を洗い流す役割もありますので、時間が経てばその粘つきも収まりますが、プロのガイドとしては、業務中は自らすすんで甘いものを取らないようにしたほうがいいかもしれません。

とは言っても、お客様から「ソフトクリーム食べる?」と言われれば、ありがたく頂戴することも多いですが(笑)

定期検診を受ける

歯科医の定期検診は、強くオススメします。
自分では取り切れなかった歯垢は、やがて歯石になります。
こうなるともはや自分の力で取ることはできなくなってしまいます。
「餅は餅屋」です。
自分の力では取れなくなった歯石を、歯科衛生士さんがきれいに取ってくれます。

私は最近、コロナの影響で行けていませんが、下の歯の裏に歯石があるのか、食後しばらくするとすぐにざらついてきます。
きちんと定期的に検診を受けていれば、歯槽膿漏のチェックもしてくれますし、正しい歯磨きの方法も教えてくれます。

私はこの指導のおかげで、ここ15年虫歯ゼロです。

習慣化することが大切

以前の記事にも書きましたが、きちんとした歯磨きも、習慣化させることが大切です。
始めはなかなか定着しませんが、強制的に一定期間続けていると、「強制」から「習慣」へと変わり、しんどくなくなってきます。

習慣化すればしめたもの。
あとは「しないと気持ち悪い」という感覚になります。

しっかりと口臭ケアをして、お客様を不快にさせないようにしましょう。

そんな英会話教室、やめてしまえ!

※写真の人物と本文の内容は一切関係はありません

今日は英会話教室についてお話します。
ちまたに溢れる?英会話教室ですが、中には使い物にならないところもあります。
英会話教室を選ぶ際に注意すべき点をお話します。

講師が一人でしゃべりまくる

これはネイティブに多いようですが、講師が一方的にしゃべりまくって、生徒はただ聞いてうなずいているだけ、あるいは、たまに講師が言ったジョークに対して笑うだけ、中には歌を披露する講師まで・・・こういった教室は即刻やめるべきです。
時間とお金の無駄です。
講師の歌を聞きにその教室を選んだわけではありませんので。
私は、あるオンライン英会話教室で歌を歌われたその日に退会しました。

みなさんは、おそらく知っている単語や聞き取れる単語を拾って大体の意味を把握する方法を取られている方が多いと思います。
リスニングは何とかなっても、言われたことに対して話せなくてはなりません。

当たり前ですよね。
日本語でもそうです。

私は幸い、ガイドという仕事に飛び込んだおかげで、入会当初より随分と自分の言いたいことが英語で言えるようになりました。
これはやはり、話す機会が存分にあったからです。
恥ずかしい話ですが、入会当初は本当に言いたいことがうまく表現できずに困ることがありました。
ガイドという、昔のどこかの英会話教室のキャッチコピーでいう「駅前留学」のような状態が、私の英語能力を爆発的に飛躍させました。
ガイド中の4時間~8時間は、もちろん基本的に一切日本語が話せません。
それが5年で600回です。
この状況が私には良かったのだと思います。

ですので、現在もし、あなたがどこかの英会話教室に通っているのであれば、どれだけ話す機会を与えてもらっているかを判断材料にしてみてください。

発音が下手

自分が話す英語は、はっきり言ってキツい日本語訛りでも通じます。
しかし、それは対日本人、あるいはネイティブの話です。
キツい日本語訛りの発音は、英語を母語としない国の方々には通じにくい時があるようです。

これが講師となれば、もはやあなたのくじ運?が悪いとしかいいようがありません。

日本には、やたら文法に強いくせに発音がからっきしの人が多いです。
これは学校の教師にも言えることです。

以前お客様と、日本人の英語力について話したことがありますが、その会話の中で

「私の友達に、メールの文章はすごくきれいでうまいのに、話すと『あれ?』と思うくらいに話せない人がいる」

と話してくれました。
日本人に特に多いのが、この手の人だと思います。

こういった人から習った英語は、残念ながらその人以上の発音にはなりません。
英語は音の言語です。
英語に文法は大切ですが、それ以上に発音が大切です。

きちんと発音のコツ(特にリエゾン、音の消滅など)を教えてくれる講師かどうかを見てください。
でないと、「簡単な単語の羅列でさえ聞き取れない」という事態が発生します。
英語の講師でも、ネイティブと話すと会話にならない人がいます。

ネイティブでも要注意

※写真の人物と本文の内容は一切関係ありません

これを読んでいる方の大半は日本人だと思います。
では、あなたは日本語を外国人に教えることができますか?

「できる」と言ったあなたに、では問題です。

「それは知っていませんでした」

この文は、どこがおかしいのでしょうか?
また、それはなぜですか?
理由もきちんと添えて答えてください。

↓下にスクロールしてくださいね。


















いかがでしたか?

「それは知りませんでした」ですよね。
ここまでは、ネイティブの日本人なら分かるはずです。
では、その理由は?

それは知っていました。→ それは知りませんでした。
それは知っています。→ それは知りません。
それは今初めて知りました。→ それは、今まで知りませんでした。

こうして文型を例に出して事実を見せ、「否定形には『~っていませんでした』という形はない」と説明してあげることが必要です。

どうですか?
うまく説明できましたか?

誤りを直すだけでは、また同じ間違いを繰り返します。
日本語主任教師の谷山徹先生からは「mistakeではなく、errorを直してあげることが必要」と教えていただきました。
「mistake」はうっかりミス、対して「error」は、本人が間違いと認識していない間違い。
errorを直して、それがなぜ間違いなのかを具体的に説明してあげないと、相手は納得してくれません。

「日本語が話せる=日本語を教えることができる」ではないのです。

これは英語の外国人講師にも同じことが言えます。
きちんと間違いを正して、それがなぜなのかを説明してくれなければ、生徒はまた同じ間違いを繰り返します。
えてして、間違わないことが当たり前になっているネイティブには、それがなかなか説明できないものなのです。
この点では、日本人の方が日本人の視点から説明をしてくれるので、日本人が陥りやすい間違いを分かりやすく説明してくれるという点があります。
「同じ日本人だから分かる」ということもあるわけです。

ネイティブの中には、軽いアルバイト感覚で教えている人もいるようなので注意が必要です。

「お地蔵さんのよだれかけの意味は?」

ガイドをしていると、お地蔵さんを見たお客様の6~7割くらいのお客様から、この手の質問が飛んできます。
あなたは答えられますか?
日本人の当たり前は、外国人にとって非日常であることが多く、ガイドを始めた頃は質問されることに恐怖を感じていました(笑)

谷山先生曰く、日本語を教える最強の講師は、日本人と外国人のコンビだそうです。
ネイティブの豊かな語彙や文法、発音、外国人ならではの、外国人目線での教授法が、教育に穴を作らないという意味でしょうね。

まとめ

今日は「そんな英会話教室、やめてしまえ!」についてお話しました。
まとめると、

講師が一人でしゃべりまくっている
発音が下手
ネイティブでも要注意

でした。
お話した内容に当てはまる英会話教室は即刻やめるか、入会前なら無料体験で判断されたらいいと思います。

しめ縄の意味

今回は「しめ縄の意味」についてお話しようと思います。

お客様をご案内していると、よく聞かれるのが、しめ縄の意味です。

ガイドをしていて思うことは、日本人にとって当たり前で、考えもしていなかったことについての質問が多いということです。
目に止まった不思議なものについて疑問を持つことは、私達が海外に行った時も同じですよね。
ただ、あまりにも当たり前過ぎて、考えることすらしません。
逆にいうと、下見などをする際は、「日本の当たり前」に目を向けてみれば、だいたいの質問を予測することができます。

結界

みなさんご存知のように、しめ縄は神域と俗世間とを分ける結界とされています。
起源については、同じようなことがネットに書かれていますので省略しますが、日本の神話がその起源だとされていますよね。

また、しめ縄には、封じるという意味もあるそうです。
大国主命が国を譲った際、例えば腕は〇〇、足は△△など、それぞれの部分に名前をたくさんつけられて、自分が誰かわからなくなるようにされ、再び力をつけられないようにしめ縄で結界を張って封じられた・・・という内容の話を聞いた(読んだ?)ことがあります。

あのでっかいしめ縄には、そういった意味が込められていると聞いた(読んだ?)ことがあります。

確かに、大国主命には、大穴牟遅神、大己貴命、葦原色許男、宇都志国玉神など、たくさんのお名前があります。
これは、「一人の神ではなかった」とされる説もあるようですが、仮に大国主命が一人だったとして、色んな人から違う名前で呼ばれれば、「私は誰?」「本当の名前は?」となりますよね。

話はそれますが、出雲大社の参拝作法は、柏手を4回打ちますが、あれにも「封じ込め」の意味があるとか。

それはさておき、この「別名を与えられて自分が誰か分からなくなる」という話、「千と千尋の神隠し」ですよね。

しめ縄から垂れ下がっている紙の意味は?

しめ縄については「結界です」と説明すれば納得はしてくれますが、では、あの白い紙についてはどうでしょうか?

あの紙は「紙垂(しで)」と呼ばれるもので、神の降臨を表すとか、雷を表すとかいう意味があるそうです。
「四手」とも書くようですが、いずれにせよ、当て字でしょうね。

でも、「結界」「神の降臨」「雷」と説明されても、「では何で雷なんだ?」という、新たな疑問が湧いてきます。
それを解決してくれるのが、しめ縄、〆の子、紙垂をセットで説明する次の説です。

雷と豊作

宮沢賢治が花巻農学校で教えていた時に説明していた説と、古来の日本の稲作文化を考えた時、これからお話する説が、一番納得がいくように思えます。

しめ縄の縄の部分が雲、〆の子(縄から垂れ下がっている藁の飾り)は雨、紙垂は雷を表しているそうです(これは宮沢賢治の説ではありません)

ここからが宮沢賢治の説明ですが、雷が落ちたところは、お米がよく育つと言われています。
宮沢賢治はその理由として、自身が教鞭と取っていた花巻農学校で

①雷が害虫を殺す
②雷が空気中の窒素を分解して、雨と一緒に徐々に地中に染み込ませる

と教えていたそうです。

稲作文化

日本は、弥生時代から稲作が始まったとされていますが、古来より、日本は稲作文化で今日までの繁栄を築いてきました。
米の豊作は、当時の人々にとって、非常に重要であったことは想像に難くありません。

また、昔は神社にお参りした際、お賽銭の代わりに米を供えたり、撒いたりしていたという話を聞いたことがあります。
米は日本人にとって欠かせないものであり、その年に穫れたお米をお供えすることで、神に感謝を捧げていたのでしょう。

藁で出来たしめ縄は、「来季の豊作」という意味でお供えされていたものが、時代が下るにつれて神聖化し、結界を意味するようになったのだと、私は思っています。

小難しい説明は抜き

お客様に説明する時は「窒素が云々」とは言いませんが、だいたい以下のような説明をしてます。

①縄は雲、〆の子は雨、紙垂は雷を表す
②雨と稲作は重要な関係にある
③お賽銭の習慣が始まるまでは、昔の人々はお米を供えていた
④人々は、藁で出来た縄を、豊作の願いを込めて供え始めた
⑤時代が下ってそれが神聖化し、結界を意味するようになった

外国のお客様は当然、日本国内を旅して回ります。
そして、熊野だけではなく、他の地域でもガイドを雇う場合が多いです。

ある日、しめ縄の意味を聞かれて上記の内容で説明すると、「今まで色んなガイドに聞いたけれど、その意味を答えてくれたのはYoshiが初めて」と、納得してもらえました。

まあ、「これが正しい」とは言い切れませんので、「一説として」という断りは入れてはいますが。
正しい、間違っているを抜きにして、あらゆる質問にお客様にいかに納得してもらえるかが、「名ガイド」に必要な一つの能力だと思います。

常にアンテナを張り巡らせる

冒頭の話に戻りますが、下見などをされる際は、特に目に飛び込んでくるものについて、外国人目線でものを見る癖をつけておくと、質問されそうなところが予測できるようになってきます。

経験としては、神社にある提灯、絵馬、幟(のぼり)、お墓の卒塔婆、お寺の千社札などはよく聞かれます。
予めご自身で答えを用意しておくといいと思います。

頑張ってください。

非英語圏の不利。高校から英語は選択科目にすべし

今回は、「非英語圏の不利。高校から英語は選択科目にすべし」という、ちょっと過激なタイトルですが、このことについてお話しようと思います。

英語教育早期化に疑問

私が子供の頃、英語の義務教育は中学に入ってからでした。
今は小学3年から英語に触れ始めるそうですね。

日本語もおぼつかない子供たちが、果たして新しい言語を習得できるのか?そして、日本語の習得にも影響が出ないか心配です。

英語勉強の分だけ、英語圏の人より勉強に充てる時間が短くなる

グローバル化、ボーダレス化などと言われていますが、決してそれらがいい効果をもたらすとは限りません。

そして何より、英語勉強に割かなければならない時間があるということは、その必要のない英語圏の人間と比べれば、それだけ不利になっているということを自覚していただきたいです。

彼らは「国語」だけ習っておけば事がたりますよね。
彼らは、私達よりもずっと多くの時間を使って、さらなる専門分野を習得できます。
英語圏の人間に優秀な人材が多い原因の一つであることは間違いないと思います。

英語の社内公用語化は愚の骨頂

楽天の三木谷氏が、安倍政権と絡んで英語教育を推進しているそうですが、本当に止めていただきたいです。

「世界企業は英語を話す。『英語公用語化』で、日本は復活する」などと言っているそうでね。
その理論の裏付けとして、シンガポールの成功を引き合いに出していますが、シンガポールは多国籍国家であり、マレー語、マンダリン、タミル語、英語を話す人がいるという理由があり、共通語を作らなければお互いの意思疎通ができません。
世界の共通言語が英語であったため、シンガポールでは英語が事実上の公用語になりましたが、リー・クワン・ユー氏のこの選択は、私は正しかったと思います。
もちろん、リー氏の「世界から優秀な人材を集めるため」というビジネス的な理由もありますが、単一民族・単一言語の日本において、果たして「英語を公用語化すれば日本は復活する」と安直に考えるのはいかがなのものか、甚だ疑問です。
シンガポールと日本は違います。

ユニクロも、社内の公用語は英語なんですよね?
社員の目標は、TOEIC700点以上だとか。
はっきり言って、TOEIC700点やそこらで、どうやってビジネス英語を使うんでしょうか?
やるだけ無駄です。
そして、使わなければ忘れてしまいます。
まさに時間の無駄です。
では、ユニクロの店員さんに英語で話せば対応してくれるんですね?
一回やってみようか?(笑)

「グローバル化」「ボーダレス化」のために、社員が必要のない英語を勉強させられては、彼らが可哀そうというものです。
おそらく、こういった企業に入社する人材というのは、その企業のファンでしょう。
そしてその企業で、世間の役に立ちたいと思って入社したはずです。

英語を社内公用語化したところで、英語を使わなければいけない状況がどうやって発生するのか、また、全社員にその可能性があるのか、甚だ疑問です。
稚拙な英語の表現だけでやり取りするのであれば議論も深まりませんし、意思の疎通も完璧にはできません。
英語能力に個人差もありますのでなおさらです。
母語である日本語での意思疎通でも難しいというのに、英語で一体どうやって社員同士の意思疎通ができるのでしょうか?

彼らには趣味もあるでしょう。
他に勉強したいこともあるでしょう。
もっと専門性を身につけたい人もいるでしょう。
「英語公用語化」は、そういった人の芽を摘み取ってしまっています。

高校からは英語を選択科目に

これは、義務教育ではない高校でも同じです。
すでに義務教育ではないのだから、全員が英語を勉強しなくてもいいでしょう。

日本の英語教育の方法にも問題がありますが、それはちょっと置いといて、仮に中学までの英語を使えるようになれれば、あとはその積み上げ、あるいは応用なので、中学英語さえ学べば十分意思疎通くらいはできるようになっています。

日本史を選択科目にするくらいなら、英語を選択科目にして、将来英語を使う仕事に就きたいと思う人だけ高校以上で学べばいい。
小学校から英語を学ぶ代わりに、高校で英語を選択制にすることで、多くの人にとって不要とされる英語勉強の時間を割かなくても済むようになります。

・・・まあ、日本の「日本史」はGHQによって作られたもので、日本の自虐史観がたっぷり詰め込まれていますから学ばない方がいいですがね。

話はそれましたが、左官屋になりたい、漁師になりたい、農家になりたい、パン屋になりたい。
そういった人に高校英語以上の高等な英語教育が必要でしょうか?

英語を学ぶ時間を他の科目に充てる方が、もっと日本人の学力が上がり、優秀な人材が生まれると思うのは、私だけでしょうか?

日本語を守り、広めるという発想

日本をはじめ、アメリカ、ドイツ、中国、フランスなど、今日の経済発展を遂げた国はいずれも、母語を守ってきた国々です。

発展途上国では、大学で教育を受ける場合、母語に翻訳されている教科書がないため、大学以上の学問はすべて英語でしなければなりません。
そのため、英語ができない人はもれなく、エリート入りから外れてしまっています。
そしてそれが、貧富の差を生みだしています。

フィリピンやケニアは、いずれもすぐれた英語話者がいるにも関わらず、いまだに貧しい国です。
英語が出来る人と出来ない人で格差が生じているために、このようなことが起きているといっても過言ではありません。
日本が英語化を推し進めることによって、フィリピンやケニアと同じことが日本でも必ず起きます。

また日本は、他の発展途上国において「英語が出来なくても豊かになれる国の象徴」とされています。
もし仮に日本が日本語を捨てて英語化しようものなら、その国々の人たちの希望もなくしてしまいます。

フランスでは、広告での英語の使用が禁止されています。
どうして日本語を世界に広めようという考えにならないのか、古来からの母語を守ろうとしないのか、そういった考えを持った人が、一人でも多くいることを願って止みません。

終身において、母語での教育が受けられる環境に

しかし、日本人は、自分たちの価値観などを押し付けることは苦手です。
日本がアジア諸国を統治していた時代は、日本語による教育が行われていましたが、これはさきほどお話したことと同様、その現地の母語に翻訳された教科書がなかったからです。

今、私達日本人にできることは、英語で勉強をしなくてはいけない、恵まれない環境にいる人たちに、ずっと母語で学ぶことができる環境を整えてあげることだと考えています。

それには、私達はこれからどうすればいいのか、考えていきたいと思っています。

同じ考えの方がいらっしゃたら、ぜひ力をお貸しください。