伊勢路 二木島峠・逢神坂峠・波田須の道・大吹峠

今回の伊勢路最終日は二木島峠・逢神坂峠・波田須の道・大吹峠です。

二木島駅から、民家の間を通り国道311号線に一旦出てから二木島峠に入ります。

今回歩いた伊勢路ほとんどすべてに言えることですが、苔むした石畳は本当に美しく、たくさん写真を撮ってしまいました。

苔が生えているということは、日陰で湿気が多いことが条件ですが、残念ながら大門坂ではすでに世界遺産登録前にあった苔がすべてなくなっています。

古道沿いに生えている杉の枝が台風などで少なくなり太陽光が射すようになったことも原因だと聞きましたが、登録後に増えた参詣者が歩いて削ってしまったことも原因だということも聞きました。

苔は一旦なくなると、次に同じ状態になるまで相当な時間がかかります。大雲取越の円座石の苔も、2015年に何者かによって剥ぎ取られてから、まだ完全に回復していません。

伊勢路にももっと多くの人が来て欲しいと思う反面、石畳の美しい苔がなくなってしまわないかとも思ってしまいます。

かなり気をつけて苔を踏まないように歩きましたが、すべてを避けることはやはり不可能でした。

二木島駅から二木島峠までは約1時間でした。

二木島峠からはなだらかに下り、下りきったところに川がありました。オーストラリア人なら間違いなく食いつく所でしょう(笑)

伊勢路には小川が所々に流れていて、さらにその水も本当にキレイです。山・海・川を一度に満喫できる素晴らしいコースです。

その川からは逢神坂峠までは15分もあれば到着します。ここからの下りの石畳が特にキレイでした。ただし、所々急勾配なので、雨が降れば結構危険です。

新鹿海水浴場に出て少し休憩をし、波田須の道に向かいました。

波田須は、新宮と並んで徐福伝説があるところです。波田須の集落にはまさに「鎮守の森」のような徐福の宮が見えます。波田須の集落を抜けると、本日最後の大吹峠です。

大吹峠は伊勢路では珍しい竹林が広がります。峠までも大した登りはなく、10分ほどで峠に到着します。ここの案内板にも書かれているように、この峠にも茶屋があったそうです。どうやら、当時は峠ごとに茶屋があったようです。

峠から大泊側の登り口までは30分ほどで下ることができます。

再び国道311号線に出ると、素晴らしい景色が広がっていました。

大吹峠を下る時あたりから、昨日に引き続き雷が鳴り始めていましたが、大泊駅に到着したとたんに雨が降り始めました。

昨日に引き続き幸運でした。

これでとりあえず今回の伊勢路の下見は終わりました。

コースは文句なしに素晴らしいですが、古道までの道標が行き届いていないところがたくさんあったことは残念です。

中辺路では分岐で必ず道路が立っていますし、「コースアウト」のルートには「この道は熊野古道ではありません」という看板が立っていますが、伊勢路にはそれがないところが多く(コースアウトの看板はなし)、分岐でどちらに進んでいいのか迷ったことが幾度となくありました。

ちなみに、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラでは、至るところに道標があり、わたしは昨年そのうちの100kmを歩いてきましたが現地のガイドなしでも迷うことはありませんでした。

なので、伊勢路の課題は、初めて歩く人でも、語り部なしでも安心して歩ける道を目指すことだと思います。

あと、高低表がないのも残念です。高低表があれば、ある程度難易度を予想することができますが、大まかなルートを示しているだけで等高線も何もなく、峠の標高だけ書かれていても、どれくらい上ってどれくらい下がるのか予想が出来ません。

また、地図にも分岐でどちらに進むかの記載もなく、ある程度改訂はされているものの、まだまだだなという印象でした。今回は古道に入るまで結構迷いましたし、不安にもなりました。

最低限、地図は左右開きにしてもらいたいです。地図はカレンダーではありませんので(笑)

厳しことを言うようですが、伊勢路にポテンシャルがあるのに、受け入れが未整備な印象があり、本当に残念に思ったということを知ってもらえたらと思います。

伊勢路 三木峠・羽後峠・曽根次郎坂・太郎坂

伊勢路三日目は三木峠・羽後峠・曽根次郎坂・太郎坂です。

三木峠より手前にヨコネ道があります。この道は近年地元の方々が発見・整備場されたルートだそうです。

苔むした石畳、海を見下ろしながら歩くこの道は、本当に気持ちよかったです。道中、草刈りの跡がありました。地元の人々に大切にされている道だということが伝わってきます。

ヨコネ道から一旦道路に出て、すぐに三木峠に入ります。三木峠もヨコネ道と同様、苔むした古道と海を見ながら歩くことができるキレイなルートでした。途中で草刈りをしているおじさんに遭遇。「暑いから気をつけて」と声をかけてもらいました。

三木峠への登りは易しく、あっという間に到着しました。ついでに展望台まで足を運びましたが、木が生い茂っていてあまりキレイに見ることができませんでした。

三木峠が終わると、羽後峠の入口までは民家の間を歩き、その後しばらくは昔の農道を歩きます。背の高い猪垣、水田跡、美しい小川などがあり、なかなかキレイでした。昔の人々の苦労が偲ばれます。

羽後峠で少し早い昼食を取りました。羽後峠周辺の猪垣は圧巻でした。案内板によると、その延長は5760mだとか。現在は崩れていたり、砂防堰堤で途切れていたりしていましたが、これだけの規模の猪垣は珍しいと思います。

羽後峠までの道で一ヶ所、分かりにくいところがあり少し迷いましたが、このルートは比較的道標が整備されていて分かりやすかったです。

賀田駅を通過した後、分岐の手前では道標がありましたが、肝心の分岐で案内がないのは少し不親切ですね。いったいどっちに行けばいいのか分かりません。

歩いていると、巨体なクスノキが目に飛び込んできました。その表に回るとやはりお社があり、飛鳥神社だと分かりました。

御祭神は、速玉男神と事解男神。ホツマツタエではイサナギ・イサナミの仲人を務められた方々です。

道中、「KUMANOKODO」と書かれている赤と白の小さな四角を頼りに歩きます。本当に分かりにくいです。

曽根次郎坂・太郎坂は、予想よりしんどかったです。おまけに途中から雷がひっきりなしに鳴り続き、今にも雨が降りそうな天気になってきました。

曽根次郎坂・太郎坂の甫母峠に到着し、そこで休憩をし、先を急ぎました。

甫母峠を過ぎた後でもまだ登り坂があり、なかなかしんどかったです。さらに長い下りが足に疲労を蓄積させていきます。

曽根次郎坂・太郎坂を抜けた辺りから雨足が少し強くなりましたが、目的地の二木島駅まで、それほど濡れることなく終えることができました。

伊勢路 八鬼山越え

伊勢路二日目は八鬼山越えです。

よく「難所」とは聞いていましたが、果たしてどれくらいのものなのか、以前からずっと興味がありましたので、今回その念願がやっと叶いました。

結論から言うと、しんどいです(笑)

苔むした石畳や、玉ねぎ状風化の石がゴロゴロ転がっていて、どこか大雲取越を彷彿とさせるのも手伝ったのかどうかは分かりませんが、しんどかったです。

また、説明看板もよく整備されていて、歴史的にも見所の多いところでした。ただ、英語での表記がなかったので、そこが残念なところではありました。

ただ歩くだけでもつまらないので、その説明看板に書いている説明を、即興で英訳する練習をしながらゆっくり歩いたせいか、平均歩行時間の5時間を大幅に超えて終わりました(笑)

個人的には、荒神茶屋跡の立派なお堂とその神域がツボでした。すばらしかったです。

桜の森広場でお昼を食べ、そこから下りましたが、来た道とは反対に大した説明ポイントもなく、ほとんどただひたすら下る道は、結構堪えました。

駕籠立場(道標62/63)から、突然道がなくなっていました。よく見ると小川を横切ったところから道らしきものがあったので、そこを渡ると再び道が現れました。

道が消える
川を渡ると・・・
道が!

地図にも書いていなければ案内板もないため、そこで結構迷ってしまいました。多分、これまでの大雨で、普段ないところに川が出来ていたからでしょう。ちょっと焦りました。

また、駕籠立場付近には世界遺産に反対する地元住民?の落書きがいたる所に書かれていました。

世界遺産に登録されたばかりに、自分の所有する土地にある木でさえ、許可なく伐採することができなくなってしまったことへの腹いせでしょうか。
事情はよく分かりませんが、その気持も分からなくはないです。
しかし、お客さんがたくさん来るようになり、地元の経済が潤って来れば、むしろ世界遺産登録に歓迎の向きも出るのではないかとも思います。

しかし、世界遺産登録までたくさんの苦労をして来られ、ようやく登録にこぎつけた方々の努力に対しては申し訳ありませんが、個人的には、もう日本はユネスコから脱退するほうがいいと思っています。
というか、そもそも親分の国連が反日の組織である以上、多額の拠出金を支払ってまで、反日国のプロパガンダの場に席を置く必要はありませんし、現在ではチャイナの香港の国家安全維持法、過去においてはウイグル、チベットの侵略・弾圧について、国連は何も出来ませんでした。
また、日本の国連職員は、ほとんどがお花畑思考の反日勢力です。
事実無根の南京大虐殺の資料が認定された時点で脱退すべきでしたね。

話はそれましたが、三木里海水浴場から三木里駅まで約1.5kmを歩きました。
これが暑くて結構堪えました。

明日は三木峠~曽根次郎坂・太郎坂です。

伊勢路 一石峠・平方峠・三浦峠

今日から4日間に渡って、伊勢路を歩いています。

今回は、前回歩いていないコースを歩いてみることにしました。

本日、一日目は一石峠(いっこく峠)~三浦峠です。

残念ながら、泊まっている宿のWi-Fi環境がよろしくなく、画像がアップできません。

画像は帰宅後にあげます。

朝自宅を出て三野瀬駅に車を置き、三浦バス停から加田教会前で降り、歩き始めました。

まず、加田教会前から古道への入口が分かりませんでした。向かいにある「ひもの」ののぼりに道標が隠れていたからです。

一石峠を越えてからは、しばらく車道を歩きます。
しかし、古道の道標が見当たりません。
とりあえず、地図にあるように古里海水浴場に向かって歩き始めましたが、やはり道標は見当たりません。

どうも道が違うようです。

地図を見てその通りにルートを取ったつもりでしたが、間違った道を歩いていたようです。
残念ながら、地図にはその分岐の記載がありませんでした。

古里海水浴場では、誰かがBBQをしていました。トイレを済ませて再び歩き始めます。

国道に出るとようやく道標が。しかし、足元にあるので危うく見過ごすところでした。

サボ鼻展望台への道は、どうやらこの道を上るようです。

木製の柵と、下から聞こえる波の音・・・どこか高野坂を思わせるような道でした。

サボ鼻展望台に到着しました。そこでお昼をするつもりでしたが、屋根を見て愕然とします。

これでは屋根がないのと同じです。無理やりそこでお昼を食べましたが、夏や雨ではどうしようもありません。

なぜあんな造りにしたのか疑問です。

それなら日陰にベンチでも置いておいてくれるほうが助かります。

しかし、展望台からの景色は本当にキレイでした。

道自体はさほど急勾配もなく、気持ちよく歩けます。

若宮神社を過ぎれば、しばらくは堤防沿いを歩きます。

分岐がありましたが、やはり道標はありません。
「おそらくこれやろ」と、勘でルートを選ばなければならない点は、まさにスリルとサスペンスです。

どっちに行けばいいの?

三浦峠は、峠まで約600メートル上りますが、それからはなだらかな下りでした。
木陰で気温も低く、真夏の日中であっても気持ちよく歩けました。
途中の谷川で手と顔を洗ったら汗も完全に引きました。

三浦峠の道には、至るところに道標がありましたが、はっきり言って、立っていなくても誰も間違いません。そこしか行けませんから。
むしろ古道への入口を案内する道標をもっと整備してほしいですね。
まあ、目的地までの距離(と時間)を知らせる意味があるのでしょう。

また、道標の背丈も低すぎます。あれでは見過ごす人も多いと思います。

三浦峠の道標は全部で18。伊勢路は100mに1本立っているとか。

さらに、地図もかなり見にくいです。そもそも、なんで上下に開くような作りにしたのか、意味が分かりません。
左右開きにしたほうが、体の構造上開きやすいことは明らかでしょう。
書かれているルートもおおまかで、肝心な分岐での説明がなく、余計と思われるルート(バス停から古里温泉へのルート)が書かれています。

いったい、古道歩きの途中で温泉に入る人がいるのかどうか、仮に歩いた後に入るにしても、1時間~2時間に一本しかないバスの時間に合わせてまで行く人がいったいどれだけいるのか、この地図を作った人もやったことがあるのかどうか疑問です。

コース的には熊野古道の中でも易しく、キレイな景色があるコースだけに、中辺路と比べてプラットホームがまだまだだな、という印象でした。

熊野のセミ その鳴き声

梅雨はまだまだ明けてはいませんが、夏は確実に近づいてきていますね。
自宅の庭では、セミの鳴き声が聞こえ始めてきました。

ということで、今回は一旦ホツマから離れてセミの話題です。
基本的に熊野古道で聞く鳴き声を取り上げますが、熊野以外でちょっとマニアックなセミについてもご紹介します。

では早速いきましょう。

ミンミンゼミ

アニメやドラマなどでもおなじみの鳴き声ですね。
熊野の山間部では8月上旬から鳴き始めますが、平野部では8月下旬から9月上旬にかけて活動します。

ちなみに、白浜では三段壁駐車場の森で大合唱を聞くことができます。

アブラゼミ

ジリジリジリジリ・・・・と聞こえる鳴き声は、体感的な暑さが増します(笑)
7月下旬から8月いっぱいくらいまで活動しています。

クマゼミ

大型のセミ。
主に7月下旬から8月中旬まで活動していますが、私は11月に鳴き声を聞いたことがあります。
一日の中で、早朝から午前10時くらいまでの間によく鳴きます。
体が大きければ鳴き声も大きいです。
オスを捕まえた時の鳴き声は、耳を押さえたくなるほどデカいです。

以前は南方(というか、和歌山などの南の地域)が主な生息地でしたが、今は大阪などでも普通に見られるようになったようです。

以前大阪に行った時に大量のクマゼミを見て「和歌山より多いんちゃうか?」と思ったほどです。

それだけ温暖化しているということでしょうか。

ツクツクボウシ

8月中旬から9月中旬まで活動。
セミの中で一番複雑な鳴き方をしますね。
この鳴き声を聞くと、「夏も終わりやなあ」と、少しさびしい気持ちになります。

結構警戒心が強く、人が少し近づいただけでピタッと泣き止むことが多いです。
また、鳴き声に向かって石を投げると、鳴き声のリズムが崩れます。
少年和田の頃、これが面白くてよく鳴き声に向かって石を投げて遊んでいました。

ヒグラシ

セミの中では一番鳴き声が美しいセミです。
平野部にはあまりおらず、山のセミという印象です。
セミの鳴き声を聞くと暑苦しく感じますが、このセミだけは特別ですね。
だいたい明け方に大合唱をすることが多いですが、山間部では日中でもよく鳴いています。

見た目も、オスは全体に緑色と茶色のまだら模様で、捕まえてよく見ると羽の根本に鮮やかな青のアクセントが入っていて美しいです。

作業用BGMがあるくらいなので、この鳴き声が美しいと思っているのは私だけではないようです。

ニイニイゼミ

もっとも一般的な小型のセミです。
早いものは6月中旬から鳴き出し、8月いっぱいくらいまで鳴き声を聞くことができます。
幼虫は泥をまとっているので、ニイニイゼミのものだとすぐに分かります。
夕方になると這い出てきて木の低いところで羽化をしますので捕まえやすく、少年和田はよくこれを捕まえて家に持って帰り、羽化の観察をしていました。

ハルゼミ

5月のゴールデンウィークあたりから活動を始め、5月下旬くらいまで鳴き声を聞くことができます。
松林に多く生息しているためか、熊野古道沿いでは個体数が少ないです。
鳴き声がミンミンゼミに似ているため、初めてこの鳴き声を聞いた少年和田は、「ミンミンゼミや!」と言うと、そこに住んでいる友達に「ハルゼミやで」と言われたことがまだ記憶に残っています。


小型のセミで色が黒っぽく、高いところに止まっているセミなので、なかなか姿を見つけることができません。

ヒメハルゼミ

ここからマニアックになってきます。
「ハルゼミ」という名前がついていますが、活動時期は7月です。
滝尻周辺に多く、一旦一匹が鳴き出すと周りにいたセミも鳴き出し、とたんに大合唱になることが多いです。
この個体も発見が難しいです。

ちなみに、伊勢の外宮の森にもたくさんいます。

エゾゼミ

北方系のセミで、標高の高いところに生息しています。
熊野古道沿いでは大雲取越や、小辺路の伯母子岳周辺や三浦峠周辺で鳴き声を聞くことができます。
このセミも大型ですが、鳴き声は「ギーーーー・・・」と地味です。

北方系で標高が高いところに生息するセミなので、高野山では普通にいます。

また、果無山脈や護摩壇山などでも鳴き声を聞くことができます。

番外① エゾハルゼミ

5月下旬~7月頃にかけて現れます。
残念ながら熊野古道沿いでは、この鳴き声を聞くことはできませんが、おそらく、小辺路の標高の高いところであれば聞くことができるかもしれません。

鳴き声が「ミョーキン、ミョーキンミョーケケケケケ・・・・」と非常に独特で、カエルの鳴き声と勘違いされる方がいるようです。

このセミも標高の高いところに生息していて、果無山脈では大合唱を聞くことができます。

番外② チッチゼミ

「セミ」といえば「夏」というイメージが強いですが、ハルゼミは初夏、そしてこのチッチゼミは秋のセミです。

残念ながら、熊野古道沿いではこのセミの鳴き声も聞いたことはありません。

初めてこの鳴き声を果無山脈で聞いた時は、10月だったということも手伝って、コオロギかマツムシの系統の鳴き声と思い込んでいました。

このセミは日本最小の部類に入り、黒っぽい体と体の小ささ、鳴き声が周囲に響く特性があるため、発見が非常に難しいです。

以上、熊野のセミでした。

海外のお客様の中には、ミンミンゼミなどの大きな鳴き声を聞くと鳥の鳴き声と勘違いされることがあります。

ガイドとしては、せめてセミか鳥かの区別くらいはできるようにしておきたいものです。

富田坂を歩いて来ました

熊野古道・大辺路の世界遺産、富田坂を歩いて来ました。

久しぶりに10km以上歩いて筋肉痛です(ちなみに、2日後あたりに来る筋肉痛は「老化現象」という言葉をよく聞きますが、根拠はありません)

心地よい風を受け、木漏れ日の中を歩いて久しぶりに癒やされました。

近所にありながらなかなか足が向かないのは、歩き終わってからの交通の便が極端に悪いためです。
日帰りで帰ろうと思えば、白浜町コミュニティバスを予約して日置駅まで行き、1時間~2時間に1本の電車に乗って来なければいけません。

お客様にお勧めできないのもこのためで、続いて仏坂を歩こうと思えば、安居に泊まらなければなりません。
しかし宿が限られている上に当法人は旅行業を取っていないため、お客様自身で宿を取ってもらう必要がありますが、もちろんそういった宿はHPすらありませんので現実的に不可能です。

本当に誘客をしようと思えば、こういった不便すぎる環境を変えないと無理でしょうね。

七曲り、安居辻松を経て祝の滝へ行きましたが、滝まで降りる道はもはや道ではなく、慎重に降りないと落ちてしまう可能性があるので、お客様をお連れすることは絶対に無理ですが、滝の下流域から、水が枯れた(厳密には伏流水)沢伝いに歩けば滝まで行けそうです。

滝までは1km横道にそれて歩かないと行けないため、「何が何でも」というものでもないと思います。

草堂寺から安居の渡し場まで、私の携帯アプリで14.3km、所要時間は祝の滝も含めて5時間20分でした。

熊野古道の花 アジサイ科編

古道歩きには絶好の気候の中、外出がなかなかできないでいましたが、いよいよ緊急事態宣言が解除されそうですね。
熊野古道では、そろそろアジサイ科の花が咲いていそうです。

「アジサイ」と言っても、今回は普通に見られるアジサイではなく、古道にひっそりと咲いている「アジサイ科」の花をご紹介します。

今回は結構地味かも(笑)

行ってみましょう。

コアジサイ

読んで字のごとく「小さいアジサイ」です。
花序(花の集まり)の大きさは5cmほどです。
花をつけていない時は「シソ?」と思えるほど葉の形が似ています。
高原~近露王子の間に多く咲いています。

ウツギ

「アジサイ科ウツギ属」
ウツギは「空木」とも書き、茎が中空なのが特徴。
その姿はちょうど「南京玉すだれ」のようです。

群生する習性?があるようで、一箇所で大量に咲いている姿をよく見かけます。
花は自体はひっそり?控えめですが、群生している姿は圧巻でもあります。

マルバウツギ

「アジサイ科ウツギ属」
ウツギに比べて葉が円形で、花の形も丸みを帯びています。

ノリウツギ

和紙を漉く際に、この樹液を糊として使ったことからつけられたそうです。
「ウツギ」という名前がついていますが、「アジサイ科アジサイ属」で、アジサイの仲間です。
花期が進むと、花序の中心部がせり上がってきますのでよく分かるようになります。

コガクウツギ

ノリウツギ、コガクウツギとも、アジサイ科アジサイ属で、花びらに見えるのは「装飾花」と呼ばれ、本当の花はその中心にある小さいやつです。
ガクウツギよりガクが小さいので「コガク」と名前がつけられています。

装飾花の「花びら」は3~5枚ですが、よく3枚のものを見かけます。

以上、今回は熊野古道で見られるアジサイ科の花をご紹介しました。
ご参考に。

熊野古道の花(ツツジ科編)

そろそろツツジの季節も終わりですが、写真がなかなか揃わなかったので今になっていまいました。
今日は「熊野の花・ツツジ編」と題してお送りします。

ミツバツツジ

ミツバツツジは、中辺路でも見ることができますが、一番有名なのが大辺路・長井坂のミツバツツジでしょうね。
読んで字のごとく枝の先端に3枚の葉をつけることから、この名前が来ています。
鮮やかな薄紫色の花は、山ではひときわ映えますね。
(「鮮やかな薄紫」って、表現が変ですが)

ヤマツツジ

こちらは花の色に多様性があるようですが、だいたい赤であることが多いです。
ミツバツツジは花が咲いてから葉が出ますが、ヤマツツジは花と葉が「混在」しています。

モチツツジ

ミツバツツジとよく似ていて、花だけ見てもなかなか見分けが難しいですが、モチツツジはガクや葉がネバネバしていますので、それが見分けるポイントでしょうね。
なんでも、このネバネバで、害虫から身を守っているのだとか。
また、花期は他のツツジと同じように5月前後ですが、時折秋や冬に咲いているものを見かけることがあります。

ウンゼンツツジ

非常に小さなツツジで、葉なんかは米粒のように小さくてかわいいです。
また、花も小さく、初めて見た時はツツジの仲間とは思わなかったくらいです。
和歌山では、ウンゼンツツジを「コメツツジ」と呼んでいるところもあるようですが、コメツツジと本種は別種です。
ウンゼンツツジは、大雲取越でたくさん見ることができます。

私の指との比較

シャクナゲ

シャクナゲもツツジの仲間です。
熊野ではよく、お地蔵さんが祀られているところに植えられていることが多いですが、その理由は謎です。
どなたかご存知ないですか?(笑)

花の名前って、英語名が難しいものが多いですよね。
シャクナゲは「Rhododendron(ロードデンドロン)」です。「デ」にアクセントがあります。
ちなみに、菊(Chrysanthemum)も難しいですよね。

クロアゲハとシャクナゲ

アセビ

アセビに「馬酔木」という名が当てられていますが、葉に毒があるから馬が食べれば酔ったようにふらつくことから付けられた説があるそうですね。

この毒を利用して、昔の汲取式のトイレにこの葉を(枝も一緒にでしょうけど)投げ入れてウジ殺しとして使っていたと、聞いたことがあります。

5月頃、非常に小さな釣り鐘状の花をたくさんつけます。

ちなみに、私が以前よく行っていた果無山脈には、「杉の木か!」と思うほどのアセビの大木があります。
果無山脈には「サラサドウダン」という、アセビの花をうす赤くして、もう少し大きくした花を見ることが出来ますが、熊野古道では見たことがありません。

アケボノツツジ

よく新聞に「アケボノツツジが見頃」という記事が載っていますが、私は見た記憶がありません。
http://had0.big.ous.ac.jp/plantsdic/angiospermae/dicotyledoneae/sympetalae/ericaceae/akebonotsutsuji/akebonotsutsuji.htm

以上、ツツジについてご紹介しました。
ご参考に。

熊野古道のチョウ(主にアゲハ)

今回は、「熊野のチョウ」と題して、熊野古道を歩いている時によく見かけるチョウ(主にアゲハ)について書こうと思います。

一口に「チョウ」といっても、チョウの仲間は細分化されています。
アゲハ、シロチョウ、シジミ、タテハなどが挙げられますが、今回は主にアゲハについてです。

アゲハは大型のものが多く、熊野古道を歩いているお客様も大変珍しがられます。
都会のお客様などはこういった大型のチョウを見かける機会がめったにないという理由のあるでしょう。

ではいってみましょう。

アゲハ

もっとも一般的アゲハ。
春型と夏型があり、春型はやや小ぶりです。

アゲハによく似た「キアゲハ」もありますが、熊野古道であまりみかけたことがありません。
あるいは単に見落としているのかも。
https://www.shizutan.jp/zukan/k_0840.html

クロアゲハ

熊野古道ではよく見かける、これもアゲハとならんで一般的なアゲハ。
羽には若干の赤い紋がありますが、それ以外は真っ黒です。
しかし、飛んでいる姿や写真のように花の蜜を吸っている姿は優雅です。
先日、家の庭の花にも飛んできて、しきりに蜜を吸っていました。

アオスジアゲハ

小型ですが、羽に「青筋」があるのが特徴です。
飛行速度が早く、捕まえることがなかなか難しい蝶です。
よく水場に来て給水している姿を見かけます。

ジャコウアゲハ

クロアゲハとよく似ていますが、クロアゲハと比べて羽の色に「ブリーチ」がかかっています。
なので、羽の色は白っぽいです。

モンキアゲハ

日本最大級のチョウ。
和名の「モンキ」は「紋が黄色」という意味ですが、生きている間は「白」です。
これが死後に黄色くなるから名付けられたとか。
「それだったら、『モンシロアゲハ』にしてあげた方がよくね?」とも思いますが、「モンシロチョウ」もあるのでややこしくなるから「モンキ」にしたんですかね?

それはさておき、熊野古道を歩いていると、特に大きいので目立ちます。
お客様の中には「あれはコウモリか?」と言われる方が、今まで何人もいました。

カラスアゲハ

一番好きな蝶です。
とにかく羽を広げた時の姿が美しすぎる!
特にオスは鮮やかな緑~青をしているので、花に止まって蜜を吸っている姿を見つけると、しばし見とれてしまいます。
あと、アオスジアゲハと同様、よく水場にも現れてしきりに「給水」をしている姿をみかけます。
カラスアゲハの類似種としてミヤマカラスアゲハがありますが、ミヤマカラスアゲハの方が色彩が強く、さらにきれいです。
(写真は類似種の「ミヤマカラスアゲハ」です、多分」

ナガサキアゲハ

私が子供のころまでは、見かけなかった蝶ですが、近年よく見かけるようになりました。
モンキアゲハと似ていますが、紋の形が違います。
ナガサキアゲハもモンキアゲハと並んで日本最大級の蝶です。

【番外①】アサギマダラ

熊野でこの蝶は欠かせないでしょう。
「渡り蝶」としても有名ですね。
記録によると、最遠は香港からの個体が確認されたらしいです。
10月頃に見かけます。
熊野ではアサギマダラを呼ぼうと、フジバカマを植えて意図的に「招致」をしていることろもあるようです。
ちなみに英語は「chestnut tiger butterfly」です。
お客様に「英語で何というチョウなの?」しつこく聞かれたことがあって調べました(笑)

【番外②】リュウキュウムラサキ

すみません、先に断っておきますが、熊野古道で見た蝶ではありません。
以前高野山の女人道を歩いていた時に、見慣れない蝶の羽が落ちていたのでを見つけ、調べたところ、リュウキュウムラサキだと判明しました。
リュウキュウムラサキは元来本州に定着している蝶ではなく、「迷い蝶」として確認される程度のものだそうです。
今回は羽だけでしたが、非常に綺麗で印象的だったので取っておいたのですが・・・どこかにいってしまいました(笑)
こんな蝶です。
https://www.j-nature.jp/butterfly/zukan/tateha63.htm

以上、熊野古道のチョウについてお話しました。
ご参考に。

熊野の危険な生き物たち(ヘビ編)

「ヘビは大の苦手」という方も多いと思いますが、熊野古道を歩いていると必ず奴らと遭遇する時が来ます。
生理的に嫌いであれば仕方ないところもありますが、ガイドとして最低限のところは覚えておいて頂きたいところです。

早速いってみましょう。
※姿が苦手な方は、要注意です。

マムシ Pit Viper

最も気を付けなければいけないヘビがマムシです。
マムシは比較的おとなしいとされていますが、時にとぐろを巻いて飛びかかってきます(あくまでも刺激をした場合ですよ。知らずに通りかかった結果、「刺激を与えた」ということもありえますが)

私は小学生の時にマムシに咬まれ、一命を取り留めた経験があります。
・・・この場合は私が悪いのですが。

学校の帰り道、以前からヘビを見るたびに捕まえて遊んでいた「少年和田」は、ある日ヘビが草むらに入って行く姿を見つけました。
「これはチャンス」とばかりに早速そのヘビを捕まえ、しっぽを掴んでどんなヘビか確認にようと持ち上げた時に手を咬まれました。

始めは「日本に毒ヘビがいる」ということを知らなかった少年和田。
しかし咬まれた後、ちょっと違う感覚があり、直感で「ヤバいヘビに咬まれた」と悟りました。

帰宅した時、ちょうど父が仕事の休憩で帰ってきていたので、「ヘビに咬まれた」と言って手を見せると「お前、ハビ(マムシ)に咬まれたな。すぐ病院に行こう」と言って、白浜町内の病院に行くことになりました。

ちなみに、紀南地方ではマムシのことを「ハビ」と言います。

沖縄のハブとはまったく違います。

この時すでに咬まれた右手の中指は薄紫色に変色し、腫れ始めていました。
病院に到着するも、その病院には残念ながら血清がなく、隣の田辺市まで行くことに。

救急車を呼んでくれればよかったのですが、なぜかそうはせず、父の安全運転で次の病院に行くことになりました。
車中で少年和田は呼吸がしにくくなり「もう死ぬかも」と子供心に思いました。

病院に到着し、ベッドで病室まで運ばれている間に気を失いました。

気がつくと、自分は生きているのか、すでに死んで死後の世界を見ているのか、分かりませんでした。

咬まれた右手は、肩までパンパンに腫れ、半袖の制服のシャツもお医者さんに破られていました。

・・・こんな体験はなかなか出来ないでしょうし、もう二度としたくありません。

それから少年和田はヘビがトラウマになったかと思えば・・・

まったくありませんでした(笑)

今でも平気でマムシ以外のヘビは掴めますし、何なら熊野古道を歩いている時にマムシがとぐろを巻いて襲いかかって来ようとしていたので、石で殺した経験もあります。

しかし、さすがにもう素手では掴む気はありませんが(笑)

ヤマカガシ  Tiger Keelback

近年まで「無毒」と考えられていましたが、毒牙が口の奥にあることが判明し、晴れて「毒蛇」と認定されました。
特徴としては、首まわりが黄色く、赤と黒のブロック状の紋様があることですが、このヤマカガシは個体差が大きいので、中には黒い個体もいて、見分けることが難しい時もあります。

性格はおとなしく、あまり咬まれたという事象もありませんが(2017年、兵庫の男の子がヤマカガシに咬まれた事件がありましたが)、注意すべきヘビであることに変わりはありません。

参考:男児かんだヤマカガシ?強い毒性 死に至る恐れも

また、ヤマカガシは首の後ろの「頸腺」というところにも毒を持っています。
これは防御用の毒で、ここを掴むと毒が飛び散るようになっています。
目に入ると激しい痛みに襲われ、最悪失明します。
この毒はヒキガエルを食べて蓄積されているらしく、ヒキガエルを食べていない個体にはないそうです。

ヘビに咬まれたら?

さて、万一ヘビに咬まれたらどうすればいいでしょうか?
昔は「傷口をナイフで切って、近くに川があれば毒を流して・・・」と本で読んだことがありますが、今では「咬まれた箇所を切る」とか、「縛る」「毒を吸い出す」などの行為はかえって逆効果と言われています。
しかし中には病院でも「切開、吸引、縛り」を推奨しているところもあり、判断が難しいです。

毒蛇に咬まれた直後、その毒はすでに細胞の組織に散ってしまっているので、血を出して毒を吸い出してもさほどの効果は期待できないらしいのです。

・・・そういえば、少年和田もそのような処置をせずに助かっています。

では、どうすればいいかというと、「安静を保ち、すぐに救急隊を呼ぶ」が一番の方法のようです。
下手に歩いて心拍数を上げてしまうと、それで毒の回りが早くなります。
また、傷病者を落ち着かせることも必要です。
心理的な不安から心拍数を上げてしまわないように、「大丈夫」と落ち着かせることが大切です。

2024年追記
近年では「走ってでもいいから早く受診を」と主張しているところもあり、賛否が分かれるところです。
マムシに咬まれたら、走ってでも受診を

しかし、そうは言っても、ガイドとしてはそれでは「初期対応が不十分だ」と、責められる可能性もありますので、お客様を安心させる意味合いも兼ねてポイズンリムーバーなどで吸引するなどの処置をすることも必要かもしれませんね。

また、どんなヘビに咬まれたか、その特徴を覚えておくことも重要です。
咬まれたヘビによってその対処法が変わってくるからです。
万一姿が確認できなかった場合は、どのような症状が出るかを確認する方法もあります。
マムシやヤマカガシにかまれたときの対処法

マムシに咬まれた場合は、少年和田のようにすぐに腫れの症状が見られます。
ヤマカガシの場合は、兵庫の男の子の事例でもあるように、出血が止まらなくなり、頭痛がするなどの特徴があるようです。腫れもあまりないようです。

こちらの登山者の体験談は大いに参考になると思いますので、ぜひご一読を。
マムシに噛まれると

ちなみに少年和田は、咬まれて入院してから約2週間で退院しました。
その間の治療(毎日点滴+毎朝のでっかい注射)や壊死した部分の縫合手術は苦痛でした。
手術の時は、麻酔が効くまで泣き叫んで暴れたことを今でも覚えています。

この「空白の2週間」のおかげで、算数の授業がついていけなくなり、算数が大嫌いになりました。

・・・いや、元々嫌いだったかも(笑)

危険ではないヘビ

本州には、上記2種類しか毒蛇はいません。
しかし、他にもヘビはいるわけで、それが毒蛇かそうでないかを確認できる術を持っていれば、不必要に怯えることもないかと思いますので、ご紹介します。

シマヘビ  Four-lined Ratsnake

恐らく熊野古道で一番多く見られるヘビではないでしょうか?
気性は荒いです。
お客様と歩いている時に、お客様がトレッキングポールで突っつくと飛び掛かってきたことがあります。
シマヘビには、その名の通り体には縞模様があります。
しかし、このヘビも個体差が多く、見分けることが困難な場合があります。

私はこいつにも咬まれたことがありますが、牙がノコギリ状になっているようで、指の深いところまで結構「サクッ」と入ってきました。
結構血が出ましたね。
毒がないとはいえ、牙をそのような形にすることで効果的に獲物を捕まえているようですね。

先日、梅畑に行く途中で黒化型を見つけて写真を撮りましたので掲載しておきます。

アオダイショウ Ratsnake

シマヘビとよく似ていますが、シマヘビよりも大型で2 mに達するものもあります。
渓流釣りで山奥に行った時に、胴体の直径が5センチ以上ある巨大なヤツと遭遇したことがあります。デカすぎて全容を見ることはできませんでしたが、日本には大蛇が存在しないことから、あれは恐らくアオダイショウの巨大版だったのだと思います。

アオダイショウも縞模様もありますが、シマヘビのものより不明瞭で、体の色は青(緑)っぽいです。

決定的な違いは、目の色です。
シマヘビは赤っぽく、アオダイショウはオリーブ色(茶色)です。
しかし、この特徴は近くでないと確認できませんので、あまりいい見分け方ではないと思いますが。

アオダイショウの幼蛇はマムシにそっくりなので見分けが難しいです。

模様が非常に似てはいますが、

マムシのそれは模様の真ん中に黒い点があること。
マムシの瞳は縦長、アオダイショウは丸。
マムシの体は「艶消しで太くて短い」、アオダイショウは「艶ありで細長い」

マムシの頭は三角、アオダイショウは楕円

くらいが挙げられるでしょうか。

マムシの瞳
マムシの頭の形と模様(模様の真ん中に点があります)

とにかく、「疑わしきは近寄らず」です。

ジムグリ Burrowing Ratsnake

見た目が派手で毒蛇のように見えますが、ジムグリは無毒です。
幼蛇時代は赤みが強く鮮やかな色をしていますが、成長とともに赤味が薄れ茶色っぽくなります。
ただ、このヘビも個体差があり、一概に判断しにくいものもあるようです。

「burrowing ratsnake」と言われるように、穴が好きで穴掘りも得意のようです。

ジムグリは小雲取越で何度か見たことがあります。
ある時、岩と岩のすき間に頭だけ突っ込んで入っていたのをお客様が見つけて小さな騒ぎとなりました。

「あれは絶対に毒ヘビだろう?」と自信満々に言っているお客様に「いや、違いますよ」と答えて怪訝な顔をされたことがあります(笑)

初めての「出会い」は果無山脈を歩いている時で、あやうくこいつを踏みそうになりました。
この時、尻尾を振って音を立て、ガラガラヘビさながらの威嚇方法を取っていましたので、「うわっ!こいつ毒持ってんちゃうか?」と思ってとにかく落ち着かせて去ってもらいました。
帰宅後に調べたら無毒と判明した・・・という経験があります。

2022年 追記

ヒバカリ Japanese Keelback

ヒバカリ

8月に熊野古道小辺路を歩いている時にヒバカリを見ましたのでリストに追加です。
写真の個体はかなり小さいですが、成長してもせいぜい60cm程度なので小さい部類のヘビに入ると思います。

私たちが見た個体は40cm程度でした。

逃げ足が早くてじっくりと姿を確認することはできませんでしたが、登山ガイドの方が言っていたので間違いないと思います。

歩いている最中に2匹見ました。

「ヒバカリ」とは「噛まれればその日ばかりの命」から来ているらしく、以前は毒蛇だと考えられていました。

ヘビを見たら

ヘビを見たら、「とにかく近づかない、刺激しない」に限ります。
ヘビも防御の最終手段として咬んでくるわけで、どこかの人間のように難癖をつけてきて争いを好むような生き物ではありません。

少しおとなしくしていれば、ヘビの方から去ってくれます。

また、不用意に藪に入っていかない、誤って踏んでしまわないように足元に注意をするなどの普段の心がけが必要です。

以上、今回はヘビについてお話しました。
ご参考になれば幸いです。