熊野の危険な生き物たち(昆虫編)

今回は、「熊野の危険な生き物たち」についてお話します。
実際に私が案内中の見たものだけに絞ってお伝えをします。

また、危険は危険でも、種によって対処法が違いますので、その辺りもあわせてお話をさせていただきます。
また、「見た目は怖いが危険ではない昆虫」もご紹介します。
不要な驚きでお客様に恐怖を与えないようにしてもらいたいです。

今回の「昆虫部門」については、こちらのサイトが詳しいので、すべてURLでご紹介させていただきます。
見づらいかもしれませんが、ご了承ください。

オオスズメバチ

「Giant Hornet」

もはや知らない人はいないでしょう。
一口に「スズメバチ」といっても数種類ありますが、今回はこのオオスズメバチと、後でご紹介するキイロスズメバチを取り上げます。

熊野古道の植生は、ほとんどが杉やヒノキに取って代わっていますが、夏から秋にかけて歩いていると、たまに樹液の甘い匂いが漂って来るときがあります。

スズメバチの系統は、この樹液に寄ってくる習性がありますので、樹液の匂いがすれば注意が必要です。

また、晩秋から初冬にかけては、越冬準備のため性格がより凶暴になる傾向があります。
https://www.insects.jp/kon-hatioosuzu.htm

キイロスズメバチ

スズメバチの中でも比較的小型のスズメバチですが、熊野古道では特によく見かけるハチです。
私は以前、熊野古道ではありませんが、このハチに2回刺されたことがあります。

やっぱり結構痛いです(笑)

一回目は渓流釣りをしていて、巣があることに気づかずに近づいてしまったためですが、上高地で刺された時は、ただ歩いているだけでやられました。

よく軒下に巣を作りますので、民家などを通る時に頻繁に姿を見た場合は、近くに巣がある場合があります。

こいつも秋に凶暴化します。
https://www.insects.jp/kon-hatikiirosuzu.htm

セグロアシナガバチ

上記2種に比べれば凶暴性は劣りますが、山で仕事をしている方などはよく刺されていそうです。
特に、ウラジロなどの裏に巣を作っていると発見が難しく、知らずに近寄って刺されるそうです。

以前、法人内で現場研修を行っていた際、研修生にこのハチが止まり、体じゅうをウロウロしてなかなか飛び立たなかったことがありました。
https://www.insects.jp/kon-hatiseguroasi.htm

ウシアブ

ハチとは違いますが血を吸いますので、こいつも要注意です。
熊野古道を歩いていると、やたらまとわりついてくる虫がいれば、ウシアブの可能性があります。

熊野では6~8月にかけてが「最盛期」です。
ちなみに、「Horse Fly」で通じます。
https://www.insects.jp/kon-abuusi.htm

アカウシアブ

ややこしいのがこいつです。
アカウシアブが飛んでいる姿は、キイロスズメバチにそっくりです。

私は昆虫については恐らく他のガイドさんより詳しいと自負していますが、それでも初見ではなかなか判断できない場合があります。

「ウシアブ」とつくからには、こいつも例にもれず血を吸います。

ご注意を。
https://www.insects.jp/kon-abuakausi.htm

キンイロアブ

熊野古道でもよく見かけるアブです。
姿が小さく、止まっていることに気づかないこともあり、私も何回か刺されたことがあります。
刺された瞬間「チクッ」とし、あとから痒みが襲ってきます。
http://www.ishidashiki.sakura.ne.jp/mushi/hae/kobetsu/kiniroabu.html

ヒトスジシマカ

代表的な蚊の一種。
特に7月~8月、滝尻周辺を歩く時は、肌が露出しているような服装で歩くと、こいつの集団にブスブスにやられますよ。

以前アメリカからのお客様を案内した時、その中のひとりにショートパンツの方がいました。
滝尻からの急坂では、休憩を入れながら登らないと頂上まで行けませんので、休憩中は「蚊の餌食」になります。
そのお客様は13箇所刺されてしまいました。

また、蚊の恐ろしいところは、ジカ熱などの病原菌を持っている可能性があるということです。

外国の方はTシャツにショートパンツという出で立ちが多いので、本当にやめてほしいところです。
https://www.insects.jp/kon-kahitosujisima.htm

アブか?ハチか?

ややこしいのが、アブかハチか分からない時です。

先ほどのURLからお分かりになろうかと思いますが、一番分かりやすい見分けポイントは触覚です。

「触覚が長ければハチ」「触覚が短い(確認できないほど短い)場合はアブ」と思ってもらって差し支えありません。

あとは複眼です。
複眼が大きければアブ、比較的小さければハチです。
世の中には必ず例外があり一概には言えませんが、だいたい触覚と複眼を見れば分かるようになります。

危険な昆虫に遭遇したら

では、危険な昆虫に遭遇した場合、どのように対応すればいでしょうか?

ハチについては、「動かずジッとする」に限ります。
私のように、ただ歩いているだけで刺されることもありますが。

逆にアブや蚊のような場合は、「ジッとしていればやられる」ので、動き回ることで回避できます。
あるいは、先ほどお伝えしたように、「ハチかアブか分からない」こともありますので、とりあえず動きを止めて様子を見て、怖いかもしれませんが、体に止まるまで待つ方法も有りです。

ハチであればほとんどが飛び去ってしまいます。

体に止まった時に触覚を確認して、アブであれば可哀そうですが叩く、ハチであればそのまま飛び立つまでジッとしているという判断もできます。

ちょっと慣れが必要かもしれませんね。

【番外】危なくない昆虫

ひとくくりに「ハチ」「アブ」と言っても、中には人畜無害の種もあります。
刺激を与えても、通常の蜂のような反撃はほとんどしてきません。

・・・捕まえたら話は別ですよ(笑)

必要以上に怖がらないようにして、お客様に不安を与えないようにしたいものです。

ベッコウバチ

クモを狩るハチで、主に地面を這い回ってウロウロしている姿をよく見かけます。
巨大なクモ(アシダカグモ)を引きずっている姿を何回か見たことがあります。
親蜂はクモに毒針を刺して麻酔をかけ、動けないようにしてから地中に穴を掘って埋めますが、その時にクモの体に卵を産み付けます。
生まれた子供は、そのクモの体を食べて成長します。
https://www.insects.jp/kon-hatibekkou.htm

クマバチ

花の蜜を主食にしているハチ。
初夏によくホバリングしている姿を見かけます。
体が大きくて黒く、いかにも獰猛そうな印象を受けますが、性格は非常におとなしいです。
https://www.insects.jp/kon-hatikuma.htm

ガガンボ類

蚊の仲間ですが、ガガンボの主食は花の蜜です。
「巨大な蚊」のイメージがありますが、人を襲うことは絶対にありません。
https://www.insects.jp/kon-gaganboookima.htm

以上、熊野の危険な生物(昆虫編)についてお話しました。
ご参考にされてください。

熊野のカエル、その鳴き声と英語

「熊野のカエル」と言っても、あまり他の地方との差はないと思いますが、見たこと、聞いたことのある鳴き声をご紹介します。

ニホンアマガエル

一番メジャーなカエルでしょうね。
個人的に一番好きなカエルです。
可愛すぎ。
ちなみに英語は「Rain frog」または「Tree frog」です。

シュレーゲルアオガエル

これの鳴き声は非常に馴染みがありますね。
はじめはアマガエルと区別がつきませんでしたが、体の大きさや、鼻~目~耳にかけて褐色の線がないので、これを見ると一目瞭然です。
これには英語名がないようです。
アマガエルの仲間ですので、「a kind of tree fogs」としか言いようがないでしょうね。

ツチガエル

田んぼによくいるヤツです。
見た目もあまりきれいではありませんね・・・
うちの近所の田んぼも、田植えが終わると「大合唱」が聞こえます。
家のインターホンを取ると、こいつの鳴き声しか聞こえません(笑)
「Wrinkled frog」・・・「シワの寄ったカエル」(笑)

ニホンアカガエル

熊野古道を歩いていると、驚いて飛び出てくる時があります。
鳴き声は聞いたことがありませんが、よく見かけるカエルです。
「Japanese brown frog」です。

モリアオガエル

本宮で見かけたことがあります。
樹上で産卵をするカエルで有名ですよね。
「Forest green treefrog」

カジカガエル

一番きれいな鳴き声をしています。
清流に住むカエルで、川のせせらぎと相まって何とも風情のある音に聞こえます。
熊野川の支流、赤木川に多いです。
こいつにも英語名はないようです。

タゴガエル

鳴き声の中では、このタゴガエルが一番癒やされますね。
岩と岩のすき間に潜んでいるので、めったにお目にかかることはありません。
姿が見えないだけに、惹かれるものがあります。
私は偶然、大雲取越で、岩から出て来たこいつを見たことがあります。
だいたい、鳴き声を聞いてもどこにいるのか特定ができません。
こんな感じ。
これに英語名があれば、逆に驚きです(笑)

姿はこんな感じ。これを撮った方、すごい!

ヒキガエル

ヒキガエルも熊野古道では多いです。
「ゴトビキ岩」の「ゴトビキ」は、ヒキガエルのことです。
鳴き声は聞いたことがありませんので、写真だけ。
グロいのであまり見ないほうがいいかも(笑)
ちなみに、これは大雲取越で撮影。
ちょっとレンズが曇ってますね・・・
「Toad」です。この単語は案内中、特に新宮を案内する時は必須なのでよく使います。

以前、三越峠を本宮方面に下りきったところで、オスメス入り混じって「大交尾合戦」に出くわしたことがあります。
写真を撮ったはずだったのですが、どこかに行ってしまったようです。
あまりの絵面に、しばし見入ってしまいました。

今日はここまでです。

熊野の鳥、その鳴き声と英語②

カケス, 鳥, 動物, 座っている

さて、昨日に引き続き、熊野の鳥、その鳴き声と英語の第2弾です。

キジ

「pheasant」
国鳥ですよね。
お札にも登場していますし、よく見かける鳥です。

結構走るのが得意な鳥のようで、時々道を高速で走って横断する姿を見かけます。
子供のころ、こいつが藪の中から突然飛び出てきて度肝を抜かれたことがあります。


「キジ撃ち、お花摘み」という用語は、日本人では馴染みのある表現ですが、これを外国人に教えてあげるとウケます。

カケス

「jay」です。「Eurasian jay」が正式な名前だそうですが、これは普通に「jay」で全然通じます。
英語名は、その鳴き声から来ているそうです。
アメリカ大リーグの「Blue Jays」の「Jay」は、この鳥の仲間ですね。
鳴き声は決して美しいものではありませんが、羽を広げた姿は非常に美しいです。
「天は二物を与えず」ですね。

オオルリ

「blue-and-white flycatcher」
「flycatcher」はヒタキのことです。

私はこいつの姿を見たことはありませんが、大雲取越でよく聞きます。
越前峠付近の歌碑にも「瑠璃啼く(るりなく)や 雲取山のいきいきと」の「瑠璃」は、このオオルリだそうです。

カワセミ

川沿いを飛んでいる姿を時折見かけます。
英語名は「kingfisher」

コジュケイ

中国中南部原産のキジの仲間。ということで外来種です。
しかし、この鳴き声はよく耳にします。

アオバト

最後は奇妙な鳴き声のアオバトです。
さすがにこれは英語名はありませんので、「ハトの仲間です」というしかありません。
お客様からは「あれは何ザルの鳴き声ですか?」と聞かれたことがあります。
小雲取越でよく耳にします。

ソウシチョウ

昔、「ウグイスの糞(粉)」という化粧品がありました。
文字通り、ウグイスの糞を使っているそうなのですが、ウグイスの糞はあまり量が取れないために、たくさん糞の取れるソウシチョウを中国から輸入し、大量に飼っていました。
その後、カネボウや資生堂が科学化粧品を開発し、ウグイスの糞が売れなくなると、日本の野山に放しました。
そこから大量に繁殖し、いまではウグイスの生息域を脅かすほどまでになってきました。
鳴き声はキレイですが、体がウグイスよりも大きいため、ウグイスが押しやられているとのことです。

まだまだ勉強不足で知らない鳥も多いですが、また新たにわかったものがあれば随時アップしていきます。

熊野の鳥、その鳴き声と英語①

フリー写真 カワセミ

今回は、「熊野の鳥、その鳴き声と英語」と題してお話をします。
熊野古道を歩いていると、様々な鳥の鳴き声を耳にします。
お客様からも「あの鳥は何?」と聞かれることも多いので、知っておくとガイドとしての株も上がりますよ。

では、早速いってみましょう。

ウグイス

もうこんなもん、だれでもお分かりですよね。
では、英語は?



bush warbler です。
ちなみに、「warble」は「(小鳥が)さえずる」という動詞です。

これもウグイスです。
「ウグイスの谷渡り」と呼ばれる鳴き声で、縄張りに何者かが侵入した際に、警戒音として鳴きます。

ちなみに、鳥には「地鳴き」という、鳥たちが普段出す単調な鳴き声があります。



映像を見ると、「ウグイス」が「ウグイス色」ではないことがわかりますよね。
鳴き声はよく聞きますが、姿が小さくて茶色に近い色なので、山で見つけることはめったにありませんので、「ウグイスはウグイス色」と思われている方が多いと思います。

むしろメジロの方がウグイス色に近いです。
フリー写真, CC0 写真, 動物(写真), 鳥類, 鳥(トリ), メジロ, 桜(サクラ), 春(写真)

ちなみに、オーストラリアにはwhip birdという鳥がいるそうで、鳴き声はウグイスそっくりです。

「whip」はムチの意味ですが、ムチを打つ時の音から名付けられたとか。

トビ

日本では普通に見ることのできる猛禽類ですね。
アメリカ(恐らく都市部のお客様)では、猛禽類をあまり見かけることがないためか、トビを見てえらく興奮する方がいらっしゃいます。

英語は「black kite」です。

単に「kite」ということもありますが、「凧」と同じスペル・発音なので、たまにお客様が「え?あれって凧なの?」と言われることがあります(笑)

ちなみに、イギリスには「red kite」がいるそうで、見分け方は、redの方は尾が2つに分かれているそうです。

カラス スズメ ツバメ

ちょっとこれはあまりにも「バカにしているのか!」と言われそうなので止めておきます(笑)
しかし、これは英語でどういうでしょうか?

お客様に聞かれて、「ハトはハトだけど、何バトか分からない」と答えて失笑されたことがあります(笑)

「eastern turtle dove」 だそうです。

ヒヨドリ

「bulbul」です。
この鳥も、山であれば普通にいる鳥ですね。

シジュウカラ

少しずつマニアックになってきます。
「great tit」ですが、「tit」だけだと「小鳥」になりますので、答えになってません(笑)

ホトトギス

カッコウの仲間なので、「little cuckoo」と、「cuckoo」がつきます。
ちなみに、「cuckoo」に発音は「クックー」です。
日本語と少し似ていますね。

ツツドリ

同じくカッコウの仲間で「ツツドリ」という鳥がいます。
ツツドリは、その名の通り「筒を叩いた時のような」鳴き声を発するところから来ています。
初めてこの鳴き声を聞いた時、鳥の鳴き声とは思えませんでした。
山の中ではそこそこ響いて聞こえますので、実際にはこの動画の音にエコーをかけたような鳴き声に聞こえます。

大雲取越など、比較的山深いところにいることが多いです。


このカッコウの類は「托卵」という習性があり、親はウグイスなどの巣に卵を産んで、ウグイスに自分のヒナを育ててもらいます。

カッコウの方が体も大きいので、ヒナが成長すると親であるウグイスより大きくなってしまいますが、ウグイスといしては「我が子よ、見違えるほど成長したな」とでも思っているのでしょうかね(笑)

あ、英語は「oriental cuckoo」です。

その②に続きます。

大辺路研修【八郎峠】

大辺路刈り開き隊隊長・上野さんのご案内で、今回は八郎峠を歩いてきました。

以前に同会のイベントで参加したこともあり、自身でも歩いたことはありましたが、個人的にはこのコースは大辺路の中でも特に好きで、何回でも歩きたくなるコースです。

大辺路は多くの部分が国道になっていたり、JRによって破壊または分断されていますが、古道が残っている箇所では自然林が多く、中辺路と違って鳥のさえずりがよく聞こえ(時にはうるさいくらいに聞こえ)ます。

今回は前回の続きの佐部からの出発だったので、すぐに峠への登り口に入りました。

所々急な箇所もありましたが、きれに残っている自然林に癒やされ、楽しんで登ることができました。

途中で急に景色が開け、海が見える場所に出ました。そこからは、私達が目指す八郎山が見えています。

おふき地蔵から八郎山へと少し「コースアウト」をして上ります。

山頂まではかなり急で、途中からはロープが張られている箇所を登らなければなりませんが、そこを過ぎると、山頂には絶景が広がっています。

大雲取山、色川、阿弥陀寺の卍、宇久井の街、大島、法師山、大塔山などが一望でき、まさに360°のパノラマを楽しむことができます。そこで食べるお弁当は最高でした。

八郎山からはひたすら下ります。途中には道幅が狭くなっている箇所や倒木があり、上野さんはその木を持参してきたノコギリで切りながら進んでいました。なかには手に負えないようなスダジイの大木が倒れていましたが、案外その根は浅く、あまり広くも張っていません。

「杉・ヒノキの根だけが浅く、他の木の根は深く張るという認識は間違い」と上野さんがおっしゃっていました。

ふもとまで下りると、道路が拡張され新しくなっていました。災害発生時の迂回路として使われるそうで、八郎峠の下にトンネルを作って道を通す計画らしい。ただし、この土地の地盤が泥岩で脆いので、トンネル工事中は八郎峠の通行を禁止にするのだそう。

この日の目的地、大泰寺までの約3.4kmは、舗装された道を歩きます。

そこには広大な田んぼが広がり圧巻の光景でしたが、休耕田も多かったのが少し残念でした。

今回も貴重なお話をたくさんしていただき、改めてガイドの説明を聞きながら歩くことが、その面白さを何倍にもしてくれるということを実感しました。

今回もありがとうございました。

小辺路②大股~三浦口

翌日はホテルのせ川さんに、大股バス停まで送ってもいただきウォーキングをスタートしました。

いきなりの急坂が延々と続き、かなり堪えましたが、この日は天気も良く、伯母子峠からの眺望は格別でしばし疲れが吹き飛ぶほどの絶景を堪能しました。

そこでのお弁当はまた格別でした。

伯母子峠から急峻な下り坂をしばらく下ったところに山小屋がありましたが、扉が開かなかったので中に入ることはできませんでした。

また、そこにはトイレが2つもありましたが、片方はやあはり扉が開かず入ることができませんでした。トイレも荒れていて用を足すのもすこしためらうほどでした。

山小屋を過ぎてからはしばらく気持ちよい尾根道が続きましたが、ブナやミズナラの原生林が残っていて本当に気持ち良かったです。

最後の長い下り坂までは・・・

約8キロ下り伯母子峠登山口に着きましたが、すでにその途中から足がガクガクで大変でした。

伯母子峠周辺は標高が1000 m 以上ですので気温も随分と低く、気持ちよく歩くことができましたが、標高がだんだん下がるにつれ気温も上がり暑くなり湿気も手伝って登山口に到着した頃にはすでに汗だくになっていました。

登山口に到着してから少し休憩をした後、三浦口バス停まで歩き、そこで宿泊予定の農家民宿山本さんのご主人に宿まで乗せていただきました。

その日はもう一組あったそうですが、台風が近づいてきているということでキャンセルされたそうです。

農家民宿山本さんは最大10人泊まることができるそうですが、今回は離れに泊まらせていただきました。

料理は地元の山菜や農園でとれた野菜を中心に、アマゴや鹿肉の天ぷらなど山の幸がふんだんに使われており、非常においしかったです。

翌日の天気予報を見たところ、午後3時に台風が最接近するということだったので翌日の行程をあきらめることにしました。

ご主人と話し合った結果、十津川温泉までご主人さんが送っていただけるということだったので、今回はお言葉に甘えることにしました。

十津川温泉に着くまで45分・・・

本当に申し訳なかったです。

ご主人さんは村会議員だそうで防災対策の会議に役場まで出られる予定だったらしのですが、役場から十津川温泉まで相当距離があったので恐縮しました。

道中、十津川のお話や7年前の災害のお話など貴重なお話をしてくださり、こちらとしてはあっという間の45分でしたが、ご主人からしたらいい迷惑ですよね。

しかし、おかげさまで本宮に戻ることができ、その日は無事に台風が来る前に海白浜まで帰ってくることができました。

三浦峠に登ることができず非常に残念でしたが、また今度リベンジをしたいと思っております。

小辺路①(高野山~大股)

先日、2日に渡り、高野山~大股、大股~三浦口までを歩いて来ました。

台風が接近するという予報が見事に(?)当たり、当初予定していた三浦峠~柳本橋までのコースは断念しなくてはなりませんでしたが、3年前に計画していた時は予定の一週間前に靭帯を傷めてしまい計画が流れてしまったこともあり、また、特に2日目は天気にも恵まれ、念願のトレッキングは満足のいくものとなりました。

初日は、高野山行きの聖地巡礼バスに乗り高野山に向かいましたが、乗車時間が長く結構疲れました・・・到着後、奥の院をお参りして金剛三昧院に宿泊し、翌朝のお勤めに参加し、8:30にスタートしました。

この日は時折雨が降るあいにくの天気でしたが、全般的に標高が高い分気温も低く、風も強めに吹いていましたので暑さは大丈夫でしたが、薄峠(すすきとうげ)からの下りと、大滝集落までの上りがきつかった・・・とくにあの上り坂の角度は厳つかった・・・この上りではさすがに大汗をかきました。

大滝集落でトイレ休憩をしていると、地元の方々が「おつかれさま」とか「ようお参り」と声をかけてくれ、地元の方々の温かさを感じました。夏水仙がきれいに咲いていました。

龍神スカイライン合流付近から再び雨が降り始め、雨の中車に気を付けながら歩きましたが、対向車が結構怖かったです。

水ヶ峰分岐を過ぎたところで雨が止み、林道沿いで景色が一気に開けるところがあり、しばし堪能。また、このコースの特徴として、松が多かったことが印象的でした。

東屋で昼食を取ったあと、大股へ下りる頃には雨は本降りになっていました。大股への下りはこれまた急で、しかもバス停へ下りる直前の道が草に覆われていて「コースを間違えたのか?」と錯覚を起こすほど荒れており、しばらく地図とにらめっこをしていました。

大股バス停では雨脚がさらに強くなり大雨。バス停には雨をしのぐところがトイレの中しかなく、「臭いを取るか雨を取るか?」の究極の選択をしなければならず、この日宿泊予定のホテルのせ川さんに迎えに来てくれるまでの10分ほどの時間が非常に長く感じました。

ホテルのせ川さんはスタッフの方も愛想がよく、料理もおいしかったです。トレッキング後に近くの川で遊ぶ計画を立てていましたが、あいにくの天気の中、川に入る度胸もなく、川の冷たい水よりもむしろ温かい温泉に心を惹かれ、部屋に着くなり温泉に直行したことはいうまでもありません。

次回は大股~三浦口です。

大辺路・八郎峠(古座川~太地駅)

今年も早2月。さすがに新年気分は完全に抜けていますが、時がたつのは本当に早いですね。

みなさん、いかがお過ごしでしょうか?

さて、更新が遅くなりましたが、先月半ばに古座駅からのもう一つの大辺路ルート・八郎峠を歩いてきました。

八郎峠は古座からの近道としてお代官様も籠で通ったことから「代官みち」の名が残っているそうです。

まず古座駅から古座川を渡り、左(山側)にルートを取ります。途中、河内祭りで獅子舞を披露する3地区の中の一つ、高池下部の氏神・神戸神社があるのですが、どこか分からずどうやらそのまま通り過ぎてしまったようです。

出発からしばらくはアスファルト道を進みますが、途中「高池の虫喰岩」があります。初めて見たんですが、気持ち悪いので写真はアップいたしません・・・

池の山環境衛生センターから昔の古道に入りますが、案内の看板があるにも関わらず入り口がはっきり分からず「ここか?」「これか?」としばらく周辺をウロウロ・・・まるで不審者でした。しばらく歩くと眺望のいい場所に出ます。

ちょうど眼下に池の山環境衛生センターが見えます。

いがみ滝で休憩をした後、ふたたびアスファルト道を歩きます。車道ですが車の通行はほとんどありませんでした。ただ、出会った車はみな相当スピードが出ていましたので要注意です。おそらく歩行者も車両も出会うことが稀なのでそういう運転になってしまうのでしょう。

しばらく車道を歩いたあと、いよいよこのコース最大の難所・八郎峠です。難所といっても高低差は300m程度です。山頂までは2.7kmなので勾配もさほど急ではなく、滝尻のように370mの勾配を1kmで上るものとは全く違います。

八郎峠からの眺望は素晴らしかったです。一番向こうに見える半島のようなものは大島です。左に目をやると新宮方面、背後に目をやると那智の阿弥陀寺の「卍」が見えます。

ただ、峠直前は要注意です。ロープを頼りに上ることになりますので、雨の日などはやめておいた方がいいでしょうね。

八郎峠を過ぎると分岐が出て来ます。これが分かりにくかった。「中里」と書いているが、地図には一切「中里」という文字がありません。「ほんまにこっちやろか?」と不安になりながらしばらく下りました。

下り切ったところに再び道標があり、そこに張り紙がありました。

「10月21日串本町田原付近で熊が目撃されました。山へ入られる方は十分注意してください」

おいおい、もう入った後やっちゅうねん。だいたい平成何年の10月21日やねん。

道中分かりにくいところがありますが、ウォーキングを楽しむのであれば文句なく素晴らしいコースでした。

大辺路を歩いていていつも気になることが昼食場所とトイレが整備されていないこと。特に雨が降った時は屋根のある場所がありません。今回のコースではきちんと使えるトイレが虫喰岩くらいしかなく、女性が歩く時は困りものです。

そんなこんなで古座駅から太地駅まで19.29kmを6時間07分(私のアプリの記録)で歩きました。

迷った時間も入れてこの時間ですので、ちょっと飛ばしすぎました。

大辺路(古座駅~浦神駅)

先日(と言ってももう昨年になりますが)、大辺路刈り開き隊さんの主催する大辺路踏破ウォークに参加してきました。

コースは古座駅~浦神駅。2016年に世界遺産に追加登録された清水峠を含むルートです。

案内してくださった事務局長さんの説明がすばらしく、本当に価値のあるウォークとなりました。古座の中州の話、捕鯨の話、田掻きの話・・・古道沿いにまつわるたくさんのお話を聞くことができ、改めて語り部と共に歩く価値・必要性を感じました。

語り部と歩くことにより、何でもない道が、ものすごく価値のある道へと変わります。

また、途中で浜歩きもありました(結構堪えました・笑)

浜の漂着物についても興味深いお話をしていただきました。

最後は清水峠を越えて浦上駅に到着。

帰りの電車で神保さんに大辺路のことについてさらに色々お話をお聞きしました。

「大辺路エキスパート」の方々からたくさんのお話を聞くことができ、大満足の一日でした。

みなさん、同業者がいうのも何ですが、語り部は必要ですよ。古道沿いのお話もそうですが、特に大辺路は国道42号線と同化している箇所があり、古道の出入り口が分かりにくいところがあります。そういった意味でも、地図をひたすらにらめっこしながら余計な心配をしなくて済む価値は非常に大きいです。大辺路をこれまで何度か歩いて、散々迷った人間が断言します(笑)

次回は古座駅からのもう一つのルート、八郎峠です。

大辺路(見老津駅~田子駅)

見老津駅から田子駅間は、国道42号線を中心に主に海岸線を通るルートで、雄大な海を見ながら、昨年2016年に世界遺産に登録された新田平見道(にったひらみみち)や磯、集落を通ります。

実は昨年に追加登録後すぐに同じルートを歩いたのですが、まだ道標が設置されておらず、地図も発行されていない状況だったため何度も迷いました。

今回は2回目ということもあってさすがに迷いはしませんでしたが、地図を片手に何度もルートの確認をしました。初めて歩く方は大辺路の入り口を見逃すことがあるかもしれません。特にすさみエリアでは、道標が整備しきれていない印象があり、以前から設置されている木製の標識の文字がなくなっていたり、矢印が消えていたりで、結構惑わされます。

この日は台風5号が接近中の日で大変蒸し暑く、海も荒れ模様。日向を歩くことが多いので、こまめな水分補給は欠かせませんでした。

途中、国道から外れて浜伝いに歩きます。この日はまだ干潮後間もない時間帯でしたので、岩で滑らないように気をつけながら歩きました。

昨年追加登録された新田平見道は、距離こそ短いながらも、古道の雰囲気をよく残しており、当時の古道の様子がよくわかる箇所です。

また、道中何か所か集落を通ります。穏やかな雰囲気に包まれた集落は、個人的にはツボだったりします。

ここを通りかかった時、「暑いのぉ。熱中症にならんように気つけよしよ」と、この地方の方言で声をかけてくださった住民の方がいました。こんなまた違った雰囲気を味わえるのも古道歩きの楽しみの一つかもしれません。