和田通信2024年1月最初の配信からです。
今年も早いもので半年が過ぎてしまいましたが、これを読んで年初に言ったことが実現できているのか、または具体的に準備が進んでいるのか・・・想像にお任せします(笑)
今年の抱負は3つです。
①値上げ
まずは鴨頭嘉人氏のお話から抜粋・要約させていただきます。
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アメリカでは 労働組合のストライキがものすごいものすごい数に上っている。
- 全米自動車労働組合
- 映画俳優組合
- 全米脚本家組合
- 医療業界の労働組合
- 物流大手の運転手の労働組合
- 西海岸の港湾労働者
など。
一番の 原因は、「分配の歪み」と言ってそれが従業員に回っていないのではないかということ。
アメリカは経済も伸びていて実質賃金が15%上がっている。
しかし、生産性向上に対して賃金の上昇が追いついていないという現象が起こっている。
アメリカの生産性向上率は、1979年から見ると65%上がっている。
しかし、その間の賃金は15%しか上がっていない。
日本はどうかというと、労働生産性が先進国で唯一上がっていない国。
だが、給料もあまり上がっていない。
最近で言うと3.56% 。
生活費の7割が家賃だというアメリカ人もいる。
日本では考えられない。
つまり、アメリカではそういう状態が起こってるのに、日本では賃金は上がっていないけれども生活が保証されるレベルの賃金は支払われている。
日本の給料というのは、生み出した価値に対して払われているものではなく、「これぐらい払ってあげないと生活が苦しいだろうから」と、一人一人の個人の生活を保障して支払っている。
一般的に日本の経営者は社員を一つの目的を共有する家族と捉える傾向にある。
これが日本の給料の特徴です。
そのことを会社員が知らないと不満になるということです。
アメリカってものすごく生産性が上がって企業の付加価値が爆上がりしている。
だけど、労働者の給料はあんまり上がっていなかった。
つまり、経済成長した利益はほとんどが幹部社員、経営者、株主に回って、労働者には回っていなかったということです。
でも日本は全く違う。
労働者の賃金が上がっていなかったというのもあるが、労働生産性も上がっていない。
つまり、企業の利益が増えていなかったということ。
そんな時代でも労働者の権利は脅かされず、なおかつ給料はずっと払われてきた。
つまり、日本企業は利益が増えていない間も社員に変わらず給料を払い続けてる。
「分配の歪み」が存在していないのが日本。
「(平成の)失われた30年」という苦しい期間であっても、これだけ日本企業は社員に素晴らしい待遇を提供し続けてきた。
だから、さぞかし日本の会社員は感謝しているはず。
しかし、実際の調査によると、日本では、会社が大好きで熱意あふれる社員の割合はなんと6%。
調査対象139か国中132位。
ラストメッセージとしては、経営者よ、伝えよう。もっと。言葉を尽くして。
会社員よ、読み取ろう。トップの苦悩を。
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別に「だから私に感謝しなさい」とか「トップには苦悩がつきもの」と言いたいのではありません。
少なくとも当会では、代表の賃金は最低レベル「以下」です。
つまり、「最低レベルのさらに下」です(笑)
時給にすると270円くらいです。
なので、代表にはお金がほとんど回っていません。
家を売ったお金を切り崩しながらの生活は苦悩と不安でいっぱいです。
日本企業の現状は、鴨頭氏の意見がすべて当てはまるものではありません。
実際に会社の利益が、株主や外資系企業の役員に「ダダ洩れ」してしている企業も少なくありません。
これが、日本人の給料が上がっていない大きな原因の一つであることは確かです。
このことは今回の本題ではありませんのでこの辺りでやめておきます。
さて、鴨頭氏のお話から、以下2つのことが読み取れます。
- 「海外では賃金が上がっている」という情報の裏にはこういった現実があり、「日本はこれを機に何でもかんでもやりたいように値上げ」というのは浅はかな考えであるということ
- 「しかし、この流れはインバウンドにとって追い風になるだろう」ということ
よく「海外では時給が〇〇円」だと聞きます。
確かにそうなのですが、物価ももちろん上がっています。
たまに、海外のお客様が旅行会社を通さず、ガイドの手配だけを当会に直接コンタクトを取ってくる方がいます。
あからさまに旅行会社の手数料分を節約するためです。
なので、決して「向こうの賃金が上がったから思いっきり値上げをしていい」とか「どれだけ値上げをしても払ってくれる」ということにはならないと思っています。
だからと言って「このままでいい」とも、もちろん思っていません。
先述したように、現在アメリカでは多くのストライキが起こっています。
これで賃上げが起これば、少なからずインバウンドに対する値上げは追い風になるのではと思っています。
当会では、今年より通常料金に加えて繁忙期の3,4,5,10,11月はガイド料の割増料金をいただくことになりました。
来年はさらに全体の値上げを行います。
②若年層へのアピールと環境整備
いまから言わせていただくことは、なにもベテランさんたちのことを悪くいうつもりは一切ないということをお断りしておきます。
あまり言いたくはありませんが、当会における現在のガイドさんの平均年齢は58.1歳です(賛助会員は除く)
最年少は47歳です。
「うちは若い」と思っていたけどなぁ・・・
実際に数字をはじき出してみて少しショックでした。
何回計算しても同じでした(笑)
自分も年を取っているし。
「いや、でも他の団体に比べればまだ若い」
という声が聞こえてきそうですが、「でも」は言わないでください。
平均年齢が高いことは揺るぎない事実ですよね?
普通の会社で、平均年齢が60歳前後のところに、タクシー会社があります。
奇しくも厚労省によるデータでは、58.3歳だそうです。
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/188
お客様からもよく「なぜタクシードライバーに若い人がいないの?」と聞かれます。
現在、運転手が減っています。
あなたはどうですか?
「タクシーの運転手になりたい」と思いますか?
お子さんやお孫さんで「タクシーの運転手さんになりたい!」って言っている子はいますか?
「平均年齢が58歳」と聞いて、若い人に魅力的に映る職場だと思いますかね?
「一番若い人で47歳」と聞いて、若い子が「私も入ろう!」と思いますかね?
何もタクシーの運転手のことを「ダメな職種」というつもりはまったくありません。
こうなってしまった原因は「賃金」です。
これが高齢化を引き起こしている主な原因だと思います。
https://driver-roudou-jikan.mhlw.go.jp/taxi/work
あまり若すぎるのも「離職率が高いのでは?」となりますので、若すぎるのも考えものです。
とりあえず、せめて40代後半くらいまで下げたいと思っています。
平均年齢の話は、値上げの話とはまったく別の課題に見えて、実はつながっているのです。
ガイドがきちんと仕事として成り立つ仕組み作りと、業務に見合った報酬を得られるような環境を整えることが急務だと思っています。
その一つの手段が「適度な値上げによる平均年齢の下方修正」です。
そのためには、若年層に魅力的に映るような環境づくりが必要です。
③ガイドの育成
2019年までは優先的にガイドに出させてもらいました。
年間の私の稼働日数はだいたい120~150日。
繁忙期(4、5、10、11月)は月20日ほど稼働していました。
これだけ歩き続けていると、毎年繁忙期の2か月目にあたる5月と11月に体が悲鳴を上げていました。
これまで実に多くの経験をさせていただきましたので、今度はみなさんに私の経験に基づいたことをシェアさせていただき、活躍していただく番です。
研修や勉強会などで、しっかりと「恩返し」ができればと思っています。
今からのお話は、今年の抱負ではありません。
将来的には、ガイドを専業として、ガイドだけ、あるいは繁忙期はガイドとして、閑散期は農業で食べていける会員さんも育てていきたいと思っています。
言い方は悪くて恐縮ですが、会員の構成内容を、他団体さんのように「定年退職後の小遣い稼ぎ」や「主婦の副業」の方「だけ」にならないようにしたいと、ずっと以前から思っています(もちろん、当会で副業として活躍していただくことは一向にかまいませんので、誤解のなきようにお願いいたします)
・・・ガイドやタクシーの運転手と同じように、当会代表の収入(月5万)を知って「やりたい!」と思う人はいないでしょうねぇ。
余談ですが、将来このポジションを降りる時が必ず来るので、その時までにはしっかりと収入を得られるようにしておかなければならないと思っています。
ちなみに、譲るなら少なくとも私よりずっと若い人です。
そのためにも、やはり若年層の獲得が必要です。
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自分で読み返してみて、②がまだできていないことに気づきました。
動かないといけませんね。
