新宮研修

新宮のベテランガイドさんによる、新宮の研修を開催しました。

心配されていた天気も崩れることなく、無事に終了しました(暑かったですが)

研修では、知識面もさることながら、技術的な面でも、さすがはベテランガイドさんだなと思わせる節が随所にみられ、大変勉強になりました。

技術的な面では、

  • 鉄板の説明は暗記、その他補足的な説明はその場で自分の言葉で説明されていたこと
  • ガイドの立ち位置、お客様の立ち位置の配慮
  • 速玉大社での説明場所

などが挙げられます。

速玉大社境内にある新宮の絵解きは、まさに流れるような説明で聞き惚れました。その他の説明でも無駄な「贅肉」がなく、言いよどみもほとんどなく、分かりやすくシンプルにされていました。

説明する時には、常にガイドとお客様の立ち位置に配慮され、ガイドはきちんとお客様に向かって説明をされていました。
これ、「当たり前やん」と思われる方もいるかと思いますが、案外できていない人が多いんです。
よくやってしまう過ちとして、その説明する対象物に向かって説明をしてしまうことが挙げられます。
お客様と一緒の方向を向くということです。

これではガイドの声が向こう側に飛んでしまい、聞こえにくくなります。

また、昨日は暑かったこともあり、お客様をきちんと影に入れてから説明をされていました。

あと、説明時に通路を塞がないことにも言及されており、単なる知識の勉強だけではなく、ガイド目線からの説明があったことも非常に良かったです。

速玉大社での説明場所についても教えていただきました。

速玉大社は「観光地化されたくない」という考えを持たれているそうなので、できるだけ端の方で声を落として説明されるようにとのことでした。

これは私も以前から「社務所の前で説明をしたら叱られる」とは聞いていましたが、その理由を聞いたのは初めてでした。

技術的な面以外でも、初めて聞くことがたくさんありました。

その中で特に印象に残ったことは、お燈祭りの女人禁制についてです。

お燈祭りは元来、地元の祭りであり、男性は神倉神社でいただいたその年の最初の火を家庭に届ける、女性はその火を使って料理をするという、差別ではなくて役割分担であったということ。

これには本当に納得しました。

現在叫ばれている「男女平等」は本来の男女平等ではありません。

陰と陽、それぞれの役割の問題であり、男女とも同じことをできるようになることが男女平等だと履き違えています。

もちろん、女性が蔑まれることもあったかとは思いますが、世界に比べても日本では女性は守られていました。

700年前に女性が文学作品を世に出すことなんて、世界では女性は学習すらさせてもらえなかったので、考えられないことです。

また、ガイドの時にたまに話す山祭りのことについても、これは確かな証拠はありませんが、山祭りへの参加や準備はすべて男性がすることになっています。

これも単なる役割分担であり、また、祭りの準備をするのに山に分け入ることは危険を伴うので、その危険な役割は男性が担うという、差別ではなく女性を守る意味合いがあったのではないかと思っています。

男女平等については、こちらの記事をご参照ください。

大門坂の夫婦杉はどちらが男性でどちらが女性?(陰陽の考え方と男女平等)

最後に、
海外の方に日本人は譲り合う文化なんだということを伝えることによって、きちんとマナーを守っている姿を、逆にそういった気持ちに欠けた日本人が見た時に「海外の方ができているのに、自分たちもきちんとしなければ」という意識が芽生えるような、そんな案内をしていただけるよう、ご協力をお願いします。

今まで欧米中心だった客層にチャイナ、台湾も加わり、今まで何も説明や注意をする必要がなかったところまで説明や注意をしなければならなくなった。私がエジプトに行った時、短パンで足を出していたので、長いスカートを履かされ、「中に入ったら静かにしろ」と言われた。地元の人たちが大事にしている空間を壊さないように、海外から来た私たちに言っているんだなというのを感じたので、逆に私たちも海外の人たちに、命令するのではなく、上手く説明をしてお願いをしてもいいのではないかと思った。

という言葉で締めくくられました。

日本人がいかにこの神聖な空間を大切にしているのか。
それを上手く伝えることが、この地を観光地化させないための手段であり、ガイドとしての役割でもあるんだなということを感じました。

今回参加された研修生も多くのことを学べたと思います。

この研修で学んだことを活かし、次回からのガイドにつなげてもらえたらと思います。